退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「母」のきまぐれ

2007-06-28 00:04:24 | Weblog
晴れ。気温が30度を超え始める。

林芙美子「放浪記」読了。
途中から作者の生命力にだんだんうんざりし始める。

フランク・キャプラ「群衆」を観る。

一度はクビになった女性記者がデッチ上げた存在「ジョン・ドー」が
ジョンという放浪者による「実物」となって全米に影響力を持ち始める。

それを政治利用しようとした黒幕に気付いて反対する彼は
逆に黒幕の権力によって「退場」させられるのだが、という話。

架空の存在を作り上げ「肉体」まで与えた女性記者を「母」だとすると
「ジョン・ドー」は文字通り「思い通りになる息子」。

「社会に抗議してイブに市庁舎から飛び降りる」という過酷な運命を
与えたはずの「母」は最後に狂わんばかりになって「息子」を救う。

このハッピーエンドは、どこか不幸の匂いがするのだが如何。
コメント
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