退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「ジャーナリスト」について

2012-01-27 03:24:09 | Weblog
くもり。いつもより遅くでかける。

田原牧「中東民衆革命の真実 エジプト現地レポート」を読む。

なるほど中東にはそういう事情があるのかと思わせてくれる作品。
今回の革命には「世代交代」があったというのに納得。

ムバラクを追い詰めたのは「裕福な若者たち」によって始まったデモ。
グローバリゼーションとIT(主にフェイスブックと格安ネットカフェ)も背景に。

「広場」に集まる従来は対立していた様々な勢力の様子が
「タハリーク共和国」として「束の間の幸福」を感じさせるのがいいところ。

学生時代に冗談で言っていたのは
「中核だの革マルだのまだやってんのか」という「ノンポリ」による「制圧」。

それがエジプトでは一瞬「現実」になったようで面白い。
もちろんその後の「困難」もしっかりフォローされている。

著者は「東京新聞特報部デスク」だとのこと。
どこかかつての近藤紘一を思わせるところもあり「文学のたしなみ」もありそう。

このところ東京新聞は我が国では数少ないジャーナリストを輩出している模様。
できればそれを「伝統」としていただきたいもの。

現地の言葉を学び暮し人々と交われば
「信頼できる情報」がきちんと発信できる「当然」を知ろう。

ひとつ忘れずにいたいことは
そうした著者でさえ今回の事は予測できなかったこと。

その「事実」を「世界の複雑さ」と捉えて
自らの「あさはかさ」をあらためて思い出すのが「心ある者の義務」だと思いたい。

こういった本は売れなければならないと思うし
それが「民度」を示すものだと思うのだけれど。
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