退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「気持ち悪さ」と「正しさ」の日

2010-05-27 03:20:01 | Weblog
くもり。夜になって晴れる。

中島義道「『哲学実技』のすすめ」を読む。

言いたいことはわからなくもないが気持ち悪い。
まるで好きでもないSMの世界に強引に連れていかれるよう。

おそらく本物のSMはもう少し違ったものだと思うけれど。

沢田允茂「考え方の論理」を読む。

昭和三十四年(1959年)の毎日出版文化賞を受けた作品らしい。
当時の読者はこんなに「ややこしいもの」を好んだということか。

おそらく「むずかしいことがありがたいこと」だという設定だったのだろう。
あるいは記号論理学に人々は「正解」を見ようとしていたのかもしれない。

時代は「60年安保」の1年前なので
学生が「教養」として買いまくったのだという解釈をしておく。

ドイツ語系統の翻訳の生硬さが
ある種の観念を育てるという「徒花」の時代ならでは。

もっとも著者の文体は現代からみると
「上品」で好ましくないわけでもないのが微妙。
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