退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「素敵な教科書とある時期の昭和」について

2015-11-24 02:59:30 | Weblog
晴れ。夜に雨という予報がはずれる。

塩田明彦「映画術」を読む。

どうでもいい「セオリーの解説」ではなく
「素晴らしい実例」による指摘が何ともうれしい内容。

この講義を受けられた学生たちは幸せというよりない。
もちろん本作の読者も同様に。

成瀬巳喜男、溝口健二、サミュエル・フラー、アルフレッド・ヒッチコック、
ジョセフ・ロージー、デヴィッド・リンチ、クロード・シャブロル、

カール・ドライヤー、ジョルジュ・フランジュ、増村保造、ロベール・ブレッソン、
デヴィッド・グリフィス、小津安二郎、クリント・イーストウッド、古澤憲吾、

リュミエール兄弟、三隅研次、ロバート・アルドリッチ、ジョニー・トー、
チン・シウトン、フリッツ・ラング、ドゥッチオ・テッサリ、ジャック・ドゥミ、

加藤泰、山田洋次、森崎東、伊藤俊也、本多猪四郎、ジョン・カサヴェティス、
リチャード・フライシャー、サム・ペキンパー、オーソン・ウェルズ、

ロベルト・ロッセリーニ、神代辰巳。
あるいは黒沢清、ジャン・リュック・ゴダール。

以上の固有名詞については作品ともども知っておいた方がいい。
ちょいと書き落としもあるのでそれ以外の監督についてもよろしく。

いよいよきちんと作品を観なければという思いに駆られつつ
「生来の怠惰」がここでも顔を出す次第。

一番いけないのは著者の作品をひとつも観ていないことで
全く申し訳ない限りですみません。

もっともこうして平気で映画から離れることができるのだから
やはり「映画に愛されていない」のだと思うことしきり。

ところで。

中京テレビの「太田上田」で太田が森繁久彌のマネをしていたのだけれど
案外似てなくもないのにふむふむ。

ズンドコ節」に乗せて以下の台詞を言っていただきたいところ。

「学校帰りに森繁で~♪ ぼ~くに駆け寄り注意した~♪」
「あー、キミキミ、それはいけませんよいけませんなぁ」

そんな奴がいたら友だちになりたいもの。
まあいないと思うが。

「どうにも憎めない軽薄なキャラクター」というものを知るという意味で
社長漫遊記」のシリーズを是非。

「お流れを頂戴いたします」などという「風情」についても。
「高度経済成長期」をそうしたかたちで知るのもいいかも。
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