もふもふランド♪

たくさんのわんこと もふもふしてます。
    by ぷーどる♂ & ぷーどる♀

ん?どこかで見たぞ! その② ~SELUS HIRONDELLE~

2020-06-20 09:31:42 | ぷ♂の日記
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ん?

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んん~~?

う~ん、初見であるはずのこのストーブ。
でもどこかで見た気が絶対するぞ…

あ~、これだこれ!

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米軍用ストーブM-1940

でも見比べると全然違う。
圧倒的にチープで、全体から漂う強いパチ臭さ!
におうぞ、におうぞ…
プンプン臭う!

そしてこれには覚えがある。
絶対以前嗅いだ覚えがある!

このチープさ、パチ臭さ。
でも、何とも絶妙なパクりセンスの良さ。
これはあれだ!
以前ご紹介のM-1942のパチものと絶対同じにおいだ!

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というわけで、調べてみたら案の定。
やはり今回もフランスはSELUS社製のストーブでした。

前回のなんちゃって1942の時もそうだけど、
これも本当にうまく元デザインを取り入れてるな~。
見比べると全く別物なのに、見た目の印象は元デザインをほきちんとイメージさせる!
これって、結構難しいはずだから、ある意味デザインセンスが抜群ってことなじゃないでしょうか?
いやはや、さすが芸術大国フランスというべきか…

というわけで、ちょいとこいつをよく見てみると、

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ゴトクはこのようにタンクにはめ込み式ですが、風防を兼ねるとはいいがたい。
見た目がどこか不思議に映るのは、チューブがやや傾いていてヘッドがオフセットしているためで、
じっとみていると、だんだん不安になってくる…

でも、それにはちゃんと理由があって、
それはおそらくニードルとヘッドの位置をタンクの中心に持ってくるため。

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ヘッドのデザインはまんま1940で(これには欠品でしたが)セットすべき風防もまんま1940.
ニードルは本家同様レバーを回転して上下させます。
プレ皿はこんなに小さくてよいのかな?(のちにこれは杞憂と判明)
なお、スピンドルを固定するスタフィングボックスは欠品でした。
さてどうしよう…?

で、ポンプと燃料口兼用かと思い引き抜くと…

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あれ?ここはただのスリーブだ?!

じゃあ燃料口は?
そう思いひっくりかすと…

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そこ(底)にあったか~!

まるでRADIUS42みたいだな。
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ちなみにこの色は塗装で、タンクは鉄製です。

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磁石がくっつく♪

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無論ゴトクも鉄製

ということは…

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やはりタンク内が錆び錆び~!

串の先に磁石をつけ、地道に採取するとこんなに取れました。

といいますか、何気に給油口からのぞいてみてびっくり!
サビで腐って穴が開いてるやん!

で、こちらが給油口からライトで照らした様子。

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ポンプ部の少し上に小さく光るピンホールが確認できますね。

さてどうしたもんかと考えた結果、
以前と同じようにエポキシ樹脂で内側からごそっとコーティングすることにいたしました。

その結果…

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ピンホールは無事埋まったのですが、さらにその外側にもクラックが入っていたようで、
その部分からエポキシ樹脂がにじみ出ておりました。
まあ、これでどちらも塞ぐことができたので結果オーライ♪

その後仮組し加圧してみたところ、きちんとニップルから空気が出たので、
タンクの漏れが解消できたのを確認できました。

そして欠品のスタフィングボックスですが、
見た目とは言えM-1940をパクっているんだからもしかしたら…

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その予想通りM-1940のものがぴったり合いました。
ほっ…

で、指でつまんでいるのはNRV.。
以前のM-1942のパチモンSELSの藻同様なタイプでしたが、フランスでは一般的なのか?

そういうわけで、これでめどがついたので、ひどい状態になっていたウイックを新調し、
これにて作業完了か…

おっと、まだこれがあった!

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錆び錆びでもげたニードルの再生

これもおそらくM-1940と共通部品かと思われますが、
なんせ錆がひどく途中で腐って痩せており、ねじ回す際に途中でもげてしまったので、
ネジ部などの詳細が不明のままです。
ですが、幸か不幸か、基部にニードルパーツが食い込んだまま残っているので、
そこをとっかかりにニードルを再生することに。

まずは残ったニードルにちょうど合うように真鍮パイプを加工しはめ込みます。

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真鍮とは言えそのままでは細かな加工が難しいので、
こういう場合は一度トーチで炙って焼きなましてから作業を行うと楽です。

そして今度はそのパイプに合うサイズのニードルを以前(↓)の要領で作成します。
「ニードル再生 ~英軍用№7~」

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左に写るのがピンセットなんで、結構細かい作業です

この場合針は長めに作っておき、セット後不要部分をカットします。
仕上げに耐火パテで確実に固定すれば…

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これにてニードル再生完了!


さて点火してみるか♪

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んん? なんかすごくおかしいぞ?


炎は片寄るし、勢いはないし、おまけにしばらくしたら消えてしまった。
ニップル?
いやいやこの症状は燃料経路の詰まりかガス欠。

そこで一旦ニップルを抜き取り、加圧し燃料の噴き出方を確認。
すると、バルブの開きに応じてきちんと湧きだすように燃料が出てくる。
ということは、ニップルに問題があるか、もしくはニップルをセットしたときに何か問題が?
そこで今度はニップルをセットし同じようにバルブを開閉。
すると、ほとんど出てこない。
ん~?
ニップルの詰まりはないし…
でも念のためと、ニードルを作動させようと少しいじると、
あ!メチャ勢いよく噴射した!

なるほど、そうか…

多分今回の原因は自作のニードルが悪さをしているってことなんでしょう。
というのも、自作ニードルは、パイプをかぶせて作ったものなので、
どうしてもオリジナルより一回り太くなります。
ですのでそれが、結果的に燃料通路を狭めることとなったのでしょう。


さてどうしたものかとニードルをイジイジしていると、
どうも特定にポイントだと燃料が安定して吹き出すことが分かったので、
そういうことなら(個人的には)問題ないかと再度テスト燃焼。

結果は…


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お~快調♪快調~♪

最初心配していたプレ皿の志位佐々も気にならないほど、
素早い立ち上がりで、とても安定した炎が勢い良く噴き続けます。
やれやれこれで一安心♪

思えばこいつにはかなりてこずったなぁ~。
そんなことを思いながら眺める炎はまた格別でした♪

ヽ(^∀^)ノ



それにしても…

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ほんまにM-1940そっくりだ!


燃焼音なんかも笑えるほどそっくりなんで、よろしければ下記動画も併せてごらんください。

*追記*

その後いろいろ調べていると、このストーブの製品名は「HIRONDELLE」だと判明。
フランス語で意味するところは「ツバメ」ということらしく、
本来タンクに貼り付けてあるラベルにもツバメのイラストがありました。
なるほど、先ほどの燃焼で感じた立ち上カがりの素早さ、
つまり、ツバメの様なスピーディさが売りのストーブだったのでしょうね。

DSCN9286.jpg
そこでさっそくラベルを自作

うちのプリンタは色弱で色目がどうも変ですが、まずはイメージ通り♪


ついでに以前ご紹介のこちらの名称も判明しました。

IMG_9060.jpg

「CAMPING RECAUD」
意味は「キャンプ用ストーブ」
なるほど、そのまんまか…


**動画**

仏製ストーブ SELUS HIRONDELLE (M -1940type)
コメント
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