先日届いた修理依頼のうちの一台。
手前の左側のこのストーブ。
英軍用№7
SVEA123Rそっくりのこのストーブは本当に何からなにまでそっくりなのに、
火力がなぜかより強力。
おまけにタンクもちょいと増量(プリムス71とほぼ同じ)なので、使い勝手はむしろこっちのほうがいいかな?
さて今回のこれの修理依頼の内容は、ニードルが折れてしまって使えないのでどうにかしたいとのこと。
本来ならばサクット開けてニードルを交換すればよいのですが、
こいつはちょいと面倒で…
ニードルがこの手のタイプ。
123Rでも初期型によくみられるタイプですが、あまり一般的ではないのです。
それでもまあ、探せばどこかにパーツはあるのですが今回は針の再生に挑戦。
というのも、このニードルよく見ると、根元に少し針が残っているでしょう?
こういうケースは案外簡単に修理できるのですよ。
では早速作業開始!
用意するのは、針の折れたニードルパーツと、
径0.5ミリ、穴径0.1ミリの銅パイプそれと今回の場合だと計0.2ミリの針用の針金。
(先ほどの画像の左側に写っています。なお針金は私はギターの弦を使用しております)
で、まずはパイプの穴に縫い針を差し込んで穴を少しずつ広げてゆきます。
この場合針をバイスに固定して、パイプをハンマーでコツコツ叩くとやりやすい。
(むろん針にはグリスを塗っておきます。)
こうして両側の穴が広がったらば、
針金、ニップルパーツの順番に慎重に、そしてしっかりと挿し込んでゆきます。
なんか、こういう蟻がいますよね。
最後に長さを合わせて余分な針をカットし装着。
このヘッド下の首のスリットというか段々が結構特徴的
これで一応出来上がりですから、普通に組めば作業完了なのですが…
ニードル折れには絶対理由がある!
以前もお話ししましたが、その原因の多くは乱暴なハンドル操作。
ですから、そういう場合はまずニップルの内側にも傷があると思って間違いない。
だからそこをどうにかしないと、また絶対に針が折れる!
そういうわけ古いニップル内部を見てみると…
ほらやっぱり!
これはもう修正不可能な状態なので潔く新品に交換し組み上げます。
でこれにて完成!
ほら!きちんと針が頭を出しているのがお判り?
そしてお約束の試験燃焼
やっべ~!めちゃ元気!
でもほんと、SVEA123Rやオプティマス80、プリムス71とほぼ同じなのに、
なぜにこの№7だけやたら火力が強いんでしょう?
首の段々かな~?
でもあれは、SVEA123にもついてるのあるしな~。
まあ、なにはともあれ、
これにて一件落着!
*動画*
英軍用№7 ニードル再生 ~Regeneration of cleaning needle for GB Military stove №7 ~
尚、最後の消火時、少しろうそく状の炎が灯っておりますが、
通常これは、ニードル位置がずれてスピンドルが閉じ切らないときに起こる症状。
ですので、その場合は、分解し位置を合わせ直すべきなのです。
ですが今回の場合は、何度確認しても一は適正位置で、
バルブを閉じ加圧してみても、24直に情密閉が確保されていたので、
スピンドルはしっかり閉じているものと判断。
ということは、バルブとニップルの空間に生ガスが残っていてそれが燃えていると考えられるので、
もしかしたら、この空間が№7は結構大きい?
そしてそれが大きな火力と何か関係がある?
てなことをちょっと思ってみたりして…
*注意*
ただし今回の方法だと針の途中にパイプがくっつくので、
無造作にハンドルを回し過ぎるとツナギ目でつっかえ手間倒れてしまう可能性があるから、
頭の出る範囲をしっかり理記憶しておいて、
必要以上に回さないよう気をつけねばなりません。
(今回の場合は左に90度、時計の針の9時の位置で止めるのがベスト。)
ちなみに今回は針金もとに少し残っていたので楽でしたが、
もし根元から折れていても、パーツに0.5ミリの穴をあけ、
そして前述の要領で作った針をねじ込めば何とかなります。
まあ、この穴開けはけっこうめんどくさいですが、0.2ミリの穴をあけるよりはずっと楽。
何なら異径のパイプを数本用意しておけば、1ミリ程度の穴をあけ作業をより容易にすることも♪
実際この方法を覚えておいていただくと、
時折現れるへんてこりんで入手困難なニードルにも対応できるので便利ですよ。
こういうやつ
これの正体は仏軍用VESTA
まあ、この方法を思いつくまではロウ付けだなんだと結構苦労しましたが、
やっぱどんな作業もアイディア次第でぐんと楽にできるようになりますね。
ではでは!
ヽ(^∀^)ノ
手前の左側のこのストーブ。
英軍用№7
SVEA123Rそっくりのこのストーブは本当に何からなにまでそっくりなのに、
火力がなぜかより強力。
おまけにタンクもちょいと増量(プリムス71とほぼ同じ)なので、使い勝手はむしろこっちのほうがいいかな?
さて今回のこれの修理依頼の内容は、ニードルが折れてしまって使えないのでどうにかしたいとのこと。
本来ならばサクット開けてニードルを交換すればよいのですが、
こいつはちょいと面倒で…
ニードルがこの手のタイプ。
123Rでも初期型によくみられるタイプですが、あまり一般的ではないのです。
それでもまあ、探せばどこかにパーツはあるのですが今回は針の再生に挑戦。
というのも、このニードルよく見ると、根元に少し針が残っているでしょう?
こういうケースは案外簡単に修理できるのですよ。
では早速作業開始!
用意するのは、針の折れたニードルパーツと、
径0.5ミリ、穴径0.1ミリの銅パイプそれと今回の場合だと計0.2ミリの針用の針金。
(先ほどの画像の左側に写っています。なお針金は私はギターの弦を使用しております)
で、まずはパイプの穴に縫い針を差し込んで穴を少しずつ広げてゆきます。
この場合針をバイスに固定して、パイプをハンマーでコツコツ叩くとやりやすい。
(むろん針にはグリスを塗っておきます。)
こうして両側の穴が広がったらば、
針金、ニップルパーツの順番に慎重に、そしてしっかりと挿し込んでゆきます。
なんか、こういう蟻がいますよね。
最後に長さを合わせて余分な針をカットし装着。
このヘッド下の首のスリットというか段々が結構特徴的
これで一応出来上がりですから、普通に組めば作業完了なのですが…
ニードル折れには絶対理由がある!
以前もお話ししましたが、その原因の多くは乱暴なハンドル操作。
ですから、そういう場合はまずニップルの内側にも傷があると思って間違いない。
だからそこをどうにかしないと、また絶対に針が折れる!
そういうわけ古いニップル内部を見てみると…
ほらやっぱり!
これはもう修正不可能な状態なので潔く新品に交換し組み上げます。
でこれにて完成!
ほら!きちんと針が頭を出しているのがお判り?
そしてお約束の試験燃焼
やっべ~!めちゃ元気!
でもほんと、SVEA123Rやオプティマス80、プリムス71とほぼ同じなのに、
なぜにこの№7だけやたら火力が強いんでしょう?
首の段々かな~?
でもあれは、SVEA123にもついてるのあるしな~。
まあ、なにはともあれ、
これにて一件落着!
*動画*
英軍用№7 ニードル再生 ~Regeneration of cleaning needle for GB Military stove №7 ~
尚、最後の消火時、少しろうそく状の炎が灯っておりますが、
通常これは、ニードル位置がずれてスピンドルが閉じ切らないときに起こる症状。
ですので、その場合は、分解し位置を合わせ直すべきなのです。
ですが今回の場合は、何度確認しても一は適正位置で、
バルブを閉じ加圧してみても、24直に情密閉が確保されていたので、
スピンドルはしっかり閉じているものと判断。
ということは、バルブとニップルの空間に生ガスが残っていてそれが燃えていると考えられるので、
もしかしたら、この空間が№7は結構大きい?
そしてそれが大きな火力と何か関係がある?
てなことをちょっと思ってみたりして…
*注意*
ただし今回の方法だと針の途中にパイプがくっつくので、
無造作にハンドルを回し過ぎるとツナギ目でつっかえ手間倒れてしまう可能性があるから、
頭の出る範囲をしっかり理記憶しておいて、
必要以上に回さないよう気をつけねばなりません。
(今回の場合は左に90度、時計の針の9時の位置で止めるのがベスト。)
ちなみに今回は針金もとに少し残っていたので楽でしたが、
もし根元から折れていても、パーツに0.5ミリの穴をあけ、
そして前述の要領で作った針をねじ込めば何とかなります。
まあ、この穴開けはけっこうめんどくさいですが、0.2ミリの穴をあけるよりはずっと楽。
何なら異径のパイプを数本用意しておけば、1ミリ程度の穴をあけ作業をより容易にすることも♪
実際この方法を覚えておいていただくと、
時折現れるへんてこりんで入手困難なニードルにも対応できるので便利ですよ。
こういうやつ
これの正体は仏軍用VESTA
まあ、この方法を思いつくまではロウ付けだなんだと結構苦労しましたが、
やっぱどんな作業もアイディア次第でぐんと楽にできるようになりますね。
ではでは!
ヽ(^∀^)ノ