真鍮製の古いマグカップ?
いえいえ、これは軍の装備の一つで、ストーブと水筒、カップなどがセットになったもので、
一般的にはいわゆるキャンティーン(canteen)と呼ばれるものです。
そして今回のこいつについては、アメリカの方から、
「第一次大戦時の軍用です。」
と、説明を受けたものの詳細は不明。
そこであれこれ調べてみたところ、どうも当時支給品として作られたものらしく、
似たようなものをいくつか見ることができました。
ですがそのほとんどにモデル名や製品番号はおろか、メーカー名などの刻印等もなく、
それゆえに今となっては大半が正体不明となっております。
(一応イギリスでは、大手数社が製造を請け負ったとのことですが、アメリカではどうだったんだろう?)
そういうわけで、今回は正体不明のままご紹介。
(いずれ判明したら加筆いたします)
さて、まずはその全容を見るためにふたを開けてみると…
上蓋にくっついた状態でストーブがさかさまに登場。
ゴトク風防一体型のシンプルなアルコールストーブです
ちなみに芯はこのような感じで、燃焼時には奇麗に炎が広がる模様
でも、タール状の汚れがあるので、もしかしたら目詰まりしているかも?
さて、そのストーブの下を見るとなんだか凹状の不思議なものが。
実はこれは水筒(燃料ボトル?)で、先ほどのストーブがキッチリ収まるように、
こうして底面を凹ませてあるのでした。
ひっくり返すとよく分かりますね。
じつはこれ、水筒か燃料ボトルか不明なんですよ。
容量が結構あるのと、何よりこの形状だとストーブにそそげないので、
恐らく水筒ではないかと思ったのですが、
いや、でも反対に水筒にしては小さすぎるだろうとも…
でももし燃料タンクならCanteenとも呼べないですよね?
でもまあ、もうこれ以上説明しようがないので早速燃やしてみます。
ん~♪
ん?
んんんん!?
なんか漏れてる?!
見ればこれ燃料のアルコール!
引火したら面倒なのですぐさま吹き消し、ストーブをチェック。
すると…
こんなところにクラックが~!
よく見ればここを含め数か所動揺にクラックがありました。
というわけで、さっそく入念にはんだ付け。
とりあえず、もこもこに持っておいて、あとで削ればよいやね。
で、その後再度テスト。
うん、漏れもなく調子よく燃えてくれる♪
ただ、炎の広がりにばらつきがあるのは、やはり芯の汚れと、そもそも劣化かな?
とはいえ、使って使えないこともないから、当分はこのままで使用することに。
そんなわけで、とりあえずお湯を沸かしたものの、お茶もコーヒーも手元になかったので、
そのまま白湯としていただきました。
まあ、これもありか~♪
それにしても…
このストーブは、正体不明なれど恐らくすでに100歳以上。
もはやヴィンテージを通り越しアンティークですね。
*動画*
WW1 Canteen cooker