pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

星の王子さま@東京芸術劇場プレイハウス2階C列下手

2017-08-10 09:10:20 | 観劇/コンサート

  

原作:サン=テグジュペリ
上演台本・演出:笹部博司
作曲(歌):野瀬珠美
作曲(効果):大貫祐一郎
振付・ステージング:舘形比呂一

出演:
井上芳雄  飛行士・王様・うぬぼれや・酔っ払い・ビジネスマン・点灯夫・地理学者・鉄道員
木村花代  バラ・きつね・へび
上白石萌歌 王子さま

ピアノ:大貫祐一郎
ヴァイオリン:大河内涼子
チェロ:渡辺雅弦


 

「星の王子さま」は、音楽座の「リトルプリンス」の舞台を観たことがありますが、今回は朗読劇なのかな~と思い芸術劇場へ。

りゅーとぴあ発信の朗読劇「夜と霧」もあったので、そのイメージもあり、NHKラジオの井上君による朗読もあったので、それを舞台で再現するのかな?

・・・なんて予想は大幅に裏切られました。もう、楽しい!そしてこのお話の意味も。

原作を読んだ子供の頃には、何故王子様がわがままなバラに振り回されながらも大事に思い、そこへ帰っていこうとするのかよく理解できませんでしたが、今回でよ~くわかりました。

プリンス、じゃなかった井上くんが八面六臂の大活躍です!あんな井上芳雄見たことない!

飛行士が星の王子様と出会うのはサハラ砂漠なのですが、この舞台では書斎風の一室。大きなデスクの上に王子様が自分の星を出て旅する惑星の住人たちが次々と現れるのですが、王様・うぬぼれや・酔っ払い・ビジネスマン・点灯夫・地理学者、地球で出会ったスイッチマン(列車の行先を決定する鉄道員)、一幕はこの不思議な人々を井上くんが全部演じます。そりゃあもうすごい!時折アドリブ入れつつ、自由自在に歌って踊る井上芳雄!wowwowのカメラに向かって客席降り(予定外)までしちゃいます。

ミュージカルの枠を超え、ストレート、バラエティ、福田雄一さんのコメディなどに次々トライした成果か!と、母のような思いで2階から見下ろしました。照明も、バラが登場する時はバラ色に、砂漠の場面はベージュにと変化して美しい!

バラは木村花代さんですが、2幕ではキツネや蛇も演じます。木村さんもすごいです!歌声もプロポーションも!

特筆すべきは王子を演じた白石さん。もう、イメージの「星の王子さま」そのものの可愛らしさ。純粋さ。2幕最後の「水」のシーン、美しかった~

バラはサン=テグジュペリの妻コンスエロ、惑星で出会う人々はそれぞれに人が溺れやすいものの象徴、王子様は14歳で亡くなった彼の弟、キツネは愛人。。そんな背景も読んでいくと、これは本当に大人のラブ・ストーリーなんだなと思いました。

一本のバラに出会い、大切にしながら過ごした時間がバラをかけがえのないものにする。「運命の人」はいきなり目の前に現れるものではなく、誰かと出会い、慈しみ、そのために費やす時間がその人を「運命の人」にする、ということですね。深い。

再演熱望!

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2 コメント

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なぁルほど! (八女)
2017-08-11 17:50:55
感想ありがとうございました。
よぉくわかりました!
ありがたい!
WOWOWの放送で楽しみたいと思います♪
返信する
そうなんです! (pippi)
2017-08-11 18:23:05
キツネのモデルが作者の愛人と知ってこの作品を見ると、本当に深いです!音楽座のミュージカルではROLLYさんがキツネだったせいか、ずっと雄だと思い込んでいましたが、なんと雌だったんですね。。
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