pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

から騒ぎ@さいたま芸術劇場

2008-10-15 23:13:41 | シェイクスピア

大学時代の友人が与野本町に住んでいるとわかり、彼女のワゴンで浦和のパインズ・ホテルでおいしい中華のランチ。そのあと劇場へ。

蜷川幸雄演出のシェイクスピア・オールメールシリーズ「から騒ぎ」に、うさぎさんとご一緒しました。

今回はなんと言っても小出恵介くんの初舞台にして初主演というのが話題の作品。小出くんといえば、何度かシアターコクーンの客席でお見かけしています。研究熱心なんんですね。

しかし、あのケネス・ブラナーとエマ・トンプソンの映画作品はめちゃくちゃ面白かったです。(というかレベルが高かった)小出くんはよく頑張っていたものの、やはりあの膨大な台詞は大変だったと思います。うさぎさんの言ってたように、ここはやはり高橋洋さんにやって欲しかったかも・・です。

長谷川博己×月川悠貴、小出恵介×高橋一生という二組のカップルの恋が物語の軸となり、そこに入り込む悪意によるドタバタが展開するのですが、月川くんがきれい!「あれだけの女優はなかなかいないよね~」と、ためいきです。一生くんも可愛くて勝気な女の子になりきっていました。ホント、可愛い!


しかし、特筆すべきはやはり長谷川博己さん。背が高く、頭は小さく、足が長っ!!黒いブーツがめちゃくちゃ似合います。ドン・ジョンのたくらみが暴かれ、自分が恋人を疑ったのが間違いだとわかった時の表情!!!いつもは切れ長の目がくわっと開かれ、その目にまるで泉が湧くようにじわ~っと涙があふれ、こぼれおちる様に、ハートをわしづかみにされました。「キッチン」「カリギュラ」「我が魂は命の水なり」「シェイクスピア・ソナタ」と、彼の出た作品はこれで5本観ましたが、たぶん今までで一番素敵かも。何せ立ち姿が美しい!そして、反則の黒マント。通路使いがあり、そのマントが触れちゃった!素敵すぎてドキドキでした。

衣装や舞台装置も白を基調にほとんど赤と黒くらいでまとめています。夜警の衣装に灰色やカーキ色もつかわれていますが、アースカラーなのでほとんど気になりません。このセンス、本当に好きです。


私生児にして策略家ドン・ジョンは、映画ではキアヌ・リーブスがやっちゃったんでした。しかし、何故にキアヌがあの役だったのかは、私の中では未だ七不思議のひとつです。

13時30分開演、15分の休憩をはさみ16時30分までの上演でした。うさぎさんと席が離れていたため、一幕はI列下手・2幕はO列センター下手通路側と、交代して違う角度で舞台を観ました。こういうのもお得な感じです。今日はシニョール・蜷川の73回目の誕生日だと、舞台の上で月川くんがさらりと言っていましたが、ご挨拶はありませんでした。(あたりまえか・・)役者さんたちのテンションも高く、マチネにはめずらしくスタンディング・オベイションとなりました。大満足。