地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2005-09-22 08:55:37 | ポルトガル語
Arbore (アルウ"ォレ)

 写真は「コルクの木」、西地中海地方、主にポルトガルに生息するコルク樫(ブナ科の常緑樹)である。話には聞いていたものの見たのは初めて。リスボンの城址公園で見かけたこの木、樹皮の一部の剥がれている様子がコルクに似ていたので気がついた。子供のように樹皮を爪でひっかいて試してみると、皮は柔らかく、まさにコルク。珍しいので撮影したのが上の写真である。
 コルクは伐採ではなく樹皮を入念に剥がす作業で採るという。次に新しい樹皮が再生し、樹齢200年に至るまで9年毎に繰り返すことが可能、ポルトガルは世界最大の産地となっているそうだ。
 ワイン作りは、コルク栓が出来てから大発展をした。樽から瓶にワインを分けることが可能になり、輸送も便利になったからである。ポルトガルでは甘くて薫り高い「ポルトワイン」の他、発泡する白ワイン「ウ"ィーニョウ"ェルデ」など美味しいワインに出会った。
 お土産店に行くとコルクで作られた絵はがきや、鍋敷き、飾りの付いたワインの栓などが並んでいる。

 「海」と同様、西欧の「木」という言葉はどれも似ている。Albol(アルボル・スペイン語)、Arbore(アルウ"オレ・ポルトガル語)、Arbelo(アルベッロ・イタリア語)。他、Arbre(アルブル・フランス語)という具合。語源はラテン語である。
 イベリア半島を支配していたローマ帝国が使っていたのが「ラテン語」。これがスペイン語の元となっている。8世紀頃に北アフリカからイスラム教徒がイベリア半島に侵入し、その後キリスト教徒による国土回復運動が起こる。この時期にラテン語の方言が「ロマンス語」という形に変化。この「ロマンス語」が後に、ポルトガル語、スペイン語、フランス語(以上「西ロマンス語」)、イタリア語、ルーマニア語(以上「東ロマンス語」)に分かれたそうである。(出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
 言葉を知ることは文化や歴史を知ることである。これからも言葉を通して地球を散歩していこう。(さ)

 いつもありがとう。Obrigado(オブリガード)

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
サルデーニャも (オルサ)
2005-09-23 12:16:30
イタリアのサルデーニャも、コルクの産地で、コルクでできた絵葉書が有名ですよね!
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コルクと言葉 (Beijinglotus)
2005-09-24 13:15:30
こんにちは!

コルクの木は独特の雰囲気がありますね~~。

現物をみると、ワインのコルクに使うことが

なんだかかわいそうで悪い気がしてきます。

昨年、両親がスペイン旅行に行き、

コルクの葉書を記念に買ってきてくれたのですが、とっても繊細ではがきを出すのにはためらわれるので、今も大事に飾ってあります

最近は安いワインにはプラスチック製のコルクが利用されていますが、木のためにもそれでいいのではないかなぁ~と個人的には思います。

ところで「ロマンス語」って初めて知りました。

ラテン語から直接スペイン語やフランス語になったと思っていたのですが、「ロマンス語」が一枚かんでるとは驚きです♪
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オルサさんへ (さらさ)
2005-09-26 13:43:30
こんにちは!遊びに来てくださってありがとうございます。イタリアのサルデーニャもコルクの産地なんですね。

素敵な島と聞いていますが、まだ行ったことがないです。オルサさんは訪ねたことがありますか?
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Beijinglotusさんへ (さらさ)
2005-09-26 13:53:50
いつもいろいろなコメントありがとうございます。

語源のことはBeijinglotusさんの質問をきっかけに調べてみました。私も「ロマンス語」というのは初めて知って、その成立の歴史など興味深く勉強になりました。まだまだ奥が深そうです。

それからコルクは成長が遅いこともあり、絶滅も心配されているというネットの記事もありました。だからプラスチック製の栓がつかわれたりしているんでしょうね。

私もコルクの絵はがきを買いましたが、使うのが勿体なくてやはり飾ってあります。

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ロマンス語 (aoi)
2005-09-27 17:53:16
そろそろ散歩から帰宅するはずの碧です。

ロマンス語、かつてその辞書を買おうか悩んだことがあります。しかしその前に飼うべき辞書があるだろう!と自分に言い聞かせたのを思い出しました。

ワインの栓はコルクがいいですね。

使い捨てにしないで、何かよいリサイクルの方法があるといいですね
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