扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

熊野詣 -熊野本宮大社-

2015年10月21日 | 世界遺産・国宝・重文

赤木城から山の中を縫うように行くと熊野川に出た。

 

 

川沿いに西へ行くと間もなく熊野本宮大社。

熊野三山のひとつである。

熊野三山とは「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」をいう。

熊野詣が熱量において最大だったのが平安末期、浄土信仰と共にあった。

天皇上皇から庶民に到るまで蟻のように熊野三山をめざす。

浄土信仰とは「生まれ変わり信仰」である。

阿弥陀如来の導く極楽浄土へ往生することが末世の希望であった。

平安時代に編み出された神仏習合の考えでは本宮の祭神「熊野坐大神」は阿弥陀如来、新宮「速玉神」は薬師如来、那智「牟須美神」は千手観音が本地仏とした。

それぞれ「極楽浄土」「浄瑠璃浄土」「補陀楽浄土」を持っている。

すなわち人々は熊野をあの世、浄土にみたてて参詣したのである。

 

駐車場は川原に設けられていた。

本宮の社伝は元々は川原に設けられていたが明治の水害で建物を流出、高台の地に再建された。

まず本宮大社に参詣。

八咫烏が迎えてくれる。

 

本宮には世界遺産のビジターセンターが開設されている。

 

川原の大斎原にもいってみた。

 

熊野詣は初めてであった。

京からはるばるやってくるには今以上の覚悟と勇気がいったであろう。

紀伊山地の奥深い熊野はまさに浄土であったような思いがした。

 

 


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