扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

坂東三十三観音遍路 9日目 −下野、十七番出流山満願寺(出流観音)−

2015年06月10日 | 御遍路・札所

坂東遍路も中盤。

今日は栃木へ納経。お供は335i。

先日十八番中禅寺に納経しているので十七番から。

十七番満願寺は山の中にあり、役行者が霊窟を発見、天平神護元年(765)に勝道上人が開山、霊窟に十一面観音を祀る。

 

寺にたどり着くのが少々手間取った。山に入っていく道が閉鎖されておりぐるりと反対側まで回らされた。

石灰工場が出す濛々たる白煙の中を進んでいって到着。

仁王門はなかなか立派である。

本堂で納経。

この本堂は軒の飾りに龍が林立しおもしろい。

何でも日本三大御堂のひとつというらしい。

(他は筑波山、奈良興福寺)

 

 

 

本堂から奥の院まで行く道は小川沿いのいい道で清々しい。

そこかしこに御堂があり、散策と考えても楽しい。

 

 

奥之院の手前に「大悲の滝」がある。落差8mで不動明王が立っている。

奥之院は懸造になっている拝殿が役行者ゆかりの鍾乳洞をかこっている。

考えるに鍾乳洞を源泉とする出流川が滝となって落ちる一帯を聖域としているのだろう。

十一面観音はこちらに背を向けていて照明をつけるとぼんやりと浮かぶ。

自然にできたものといい、出流川を遡上してきた役行者は滝を発見し、洞窟を発見し、照らしてみたら観音の姿を感得したということかと思う。

実際にながめてみるとなるほど光背を背負った仏像のようにも見受けられる。

来た道を戻って参詣終了。

ゆっくり散策すると2時間くらいだろうか。

坂東の隠れた名刹をまた見つけた思いがする。

思索に疲れたときなど訪れたい。

 

御詠歌 「ふるさとを はるばるここに たちいづる わがゆくすえは いづくなるらん」


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