Okanagan's Twilight Days

人生の黄昏を迎え、日々の出来事を徒然のままに綴っています(*^_^*)

軍師官兵衛、最終50話“乱世ここに終わる!~前編” 2014年12月21日

2014-12-21 09:53:24 | 日記・エッセイ・コラム

昨日の雨も上がり、師走の都大路も晴れ上がった、西京極競技場をスタート・ゴールとする恒例の全国高校駅伝大会の晴れ舞台が整った、10時20分スタートした女子は26回を迎え、室町小学校前を折り返す21.0975kmを5人が繋ぐ、須磨学園の影に隠れていた西脇工女子部が21年ぶり5回目の兵庫代表を勝ち取った!男子は65回目の記念大会を迎え、各都道府県の予選を1位で勝ち抜いた47チームに加えて各地区のランキング・トップ高11校、計58校が出場する、我が兵庫県は今回アベック出場を果たした4年連続27回目の駅伝常連校・西脇工と、近畿地区のトップランキング高・須磨学園の2校が出場する!12時30分スタートする男子は国際会館前を折り返すフルマラソンの距離を7人で繋ぐ!・・・

1区常盤の岡本春美にトップを譲ったが、2区安藤富貴子の快走で立命館宇治がトップに躍り出た、4区でトップ立命と同着中継した大阪薫英女学院が、5区の加賀山が立命に差を7秒ほど空けたまま粘り 1°07′26″で初優勝を果たした☆1°07′34″で京都・立命館宇治が準優勝に甘んじた、3位1°08′11″で群馬・常盤高が3位に入った、4位1°08′21″で山梨学院大付属が、5位1°08′28″で青森山田が、6位1°08′56″で愛知・豊川が、7位1°09′07″で山口・西京が、8位1°09′12″で鹿児島・神村学園が入賞を果たした、我等が西脇工は1区11位、2区9位、3区15位、4区13位で繋いで、アンカー区では17位1°10′10″に終わった!・・・

12時30分にスタートした1区10kmは伊賀白鳳の下(しも)がトップを取った、須磨学園が13位、西脇工がなんと39位と出遅れた!2区3kmでは市立船橋の前田がトップで繋いだ、須磨が13位で西脇が36位と苦戦している、3区8.1075kmを5位で受けた広島・世羅のカマイシが独走態勢を作りダントツでトップを獲った、10位で受けた仙台育英のキンゴリが2位に押し上げた、須磨が19位で、西脇が順位を21位に上げて継いだ、4区8.0875kmを中島がドンドン飛ばし、すでに世羅の優勝が見えてきた、世羅の中島が2位以下に1′39″差をつけて5区3.0kmの山口に繋いだ、須磨が19位で、西脇が21位で継いだ、世羅がそのままトップをキープして6区5kmの 井上へ渡った、須磨が順位を上げ9位で、西脇は21位のままだ、世羅が2位以降に1′47″差つけてアンカー7区5kmの吉田に8回目の優勝を託した、2位で佐久長聖、僅差の3位で埼玉栄がつづく、須磨が8位で、西脇が18位で追う・・・

トップ広島・世羅が残り1kmを過ぎる、2時間2分台の好タイムが期待されトラックに入る、そして世羅が歴代4位2°02′39″で8回目の優勝テープを切った!☆2位に2°04′36″の佐久長聖が準優勝を獲った、3位に2°04′40″の埼玉栄が入った、4位2°05′06″で秋田工が、5位2°05′34″で宮崎・小林高が、6位2°05′35″の同着で南関東・市立船橋(千葉)と福島・学法石川が、8位2°05′46″で愛知が入賞を果たした!近畿代表の須磨学園(兵庫)は2°06′05″で 12位に、兵庫県代表の西脇工業は2°07′03″と振るわず19位に終わった!・・・

では、これから先はタイムスリップして軍師官兵衛・最終話に移ろう・・・慶長5(1600)年9月 、如水55歳率いる9千の黒田軍は豊後で、次々と三成に味方する西軍を撃破して行った、九州は大いに揺れ、敵はお椀をひっくり返したような”赤合子(あかごうす)”と呼ばれる兜(かぶと)を目にしただけで恐れをなした!・・・如水の快進撃の一方、慶長5(1600)9月15日、東では関ヶ原に運命の朝が訪れた、石田三成は笹尾山(ささおやま、268m)に本陣を敷いた、かたや家康は桃配山(ももくばりやま、104m)に本陣を構えた、辺りに不気味な静寂が走った!・・・

靄(もや)が立ち込めるなか、朝飯を摂っていた家康のもとに「申し上げます、石田方、未だ動きがありませぬ!」と伝令が入った、三成の本陣の向かいの岡山53mに長政と細川忠興らが本陣を張っていた、やがて、ほら貝が吹かれ戦い開始の銃声が鳴った!西軍の宇喜多勢に福島勢が撃ちかかり、関ケ原の戦いの幕が切って落とされた!やあ~~~!土煙が上がり、戦軍合まみれて行った、長政『よいか!今こそ、まさに、天下分け目の決戦じゃ~~~!』、又兵衛 「遅れを取るなあ!ここが命の捨て所ぞお!」、おお~~~!、前に続け~~~!おおおおお~~~~!!大砲が撃ち響く!騎馬軍がいななき襲い掛かる!おおおおおお~~~!!・・・

九州から天下を狙う如水は、関ケ原の戦いに乗じて、その勢力を拡大して行った!止まれ~~~!、九郎右衛門「大殿!肥前(佐賀・長崎)の鍋島直茂さまより、お味方したいとの申し出に御座います!」、太兵衛「うぬ、鍋島は石田方のはずだが?」、善助「黒田の勢いに恐れをなしたか!」、如水『豊後を平らげ、築後に向かうその折に、加勢をお願いすると伝えろ!』、はっ!、太兵衛「しかし、まだまだ石田方の城ばかりですなあ!」、善助「これこそ思う壺!徳川に味方すると見せかけ、それらの城は全て、我等が潰す!」、如水『我が企みが明らかになる頃には、九州は全て、黒田のものじゃ!はは!ははははは~~~!』・・・

合戦が始まって4時間、関ケ原の勝敗は未だ定かでなかった、家康『敵の多くは日和見をして居る、戦っている敵は2,3万!何故、まだ勝てぬのじゃ!?』、その時、ボン!ヒュ~~~!と石田本陣から、のろし玉が高々と打ち上げられた!、それを見て家康が察した『小早川秀秋への合図か?如何言うことじゃ!?』、石田軍優勢の合図だった、三成「我等が押している!この合図で小早川が家康に攻めかかれば、我等の勝ちだあ~~~~!!」、おおお~~~!・・・

長政本陣に又兵衛から伝令が入った「殿、石田軍は思いのほか手ごわく、敵の陣形に揺るぎが御座いませぬ!」、長政『三成め!ここまでやるとは!』、ご忠誠~~~!、長政『徳川の北川か!何んだ?』、石田方が松尾山の小早川に向けて、のろしを挙げました!小早川の我等への味方、相違ないかと、お尋ねで御座います!、長政は椅子を蹴とばして怒った『戦の最中、そんなことは分かるか!?もし小早川が敵に回るのなら、石田ともども、わしが討つゆえ、ご案じ召されるな!』、はっ!・・・ 

家康『うっふふふ~~~、さすが長政じゃ!・・・そうじゃ、小早川の陣に大筒をぶち込んでやれ!』、小早川にで御座いますか?、家康『そうじゃ!早くせえ!』、はっ!・・・小早川の松尾山本陣では、黒田家臣の独眼竜・大久保猪之助が秀秋と家老の平岡頼勝に訊いた「中納言様、何故、徳川方に味方されませぬ?」、平岡「何方(どちら)と戦さをするかは、当方が決めること!口出し無用じゃ!」、大久保「お約束を違(たが)えるお積りか?」、その時、家康方から撃たれた砲弾が小早川陣内に打ち込まれてきた!おっ~~~!、秀秋がひっくり返り奇声を上げて慄(おのの)き、ふためいた!秀秋「なんじゃ、一体?」、2発目が飛び込んで来た!泣き声になって秀秋が喚(わめ)いた「家康が怒って居る!頼勝!」、ははあ、手筈通りに!家老の平岡頼勝が急いだ・・・

ようやく、ここで小早川勢が重い腰を上げ、石田陣営に突進した、申し上げます!小早川勢がお味方を攻めて居ります!、三成『秀秋が裏切ったか~~~!』、小早川が家康方に着いたことで、東軍は一気に巻き返し、黒田軍は三成の本陣に迫った!、かかれ~~~!、三成が剣を抜いて構えた、家臣が叫んだ、殿!黒田へのお指揮を!殿~~~!、黒田軍がそこに迫った!二人は睨みあった!ヤバイと察したか、三成が逃げた、長政『三成!逃すな~~!追え~~~!』・・・

その数日後、九州の豊後では、如水の九州平定が佳境に入っていた、善助「銃をはなて~~~!」、太兵衛「突っ込め~~~!」、九郎右衛門「矢をはなて~~~!」、敵陣は恐れをなし退散して行った、如水の豊後本陣に伝令が入った「申し上げます!母里太兵衛さま、只今、槍をブンブン言わして二の丸に突き入りました!」、またもや他の伝令が押せ押せムードで届いた「井上勢、本丸手前まで押し寄せまして御座います!」、その時、善助が如水に近づき、ためらいながら何か言おうとした、如水『如何した、善助?』、目に涙して善助 「大坂より知らせが!」と言って書状を如水に差し出した、如水が受け取り目を通し顔を曇らせた、「全て終わりました!」と言って善助がその場にへたり込んだ、如水はその書状を手から落とし項垂(うなだ)れた、そしてテーブルをお膳返しした!関ヶ原の戦は僅か、1日で終わっていた!敢え無く如水の天下取りの野望は潰(つい)えた・・・

関ヶ原の合戦を1日にして成し遂げた家康率いる東軍が大坂城に入って秀頼と淀君に報告した、「此度、逆賊を討ち果たしたこと、大儀であった!」秀頼が家康等を褒め称えた 、家康『有難きお言葉、全ては豊臣家の御為(おんため)!』、淀「この二月(ふたつき)、大坂城を三成に乗っ取られ、生きた心地がしませなんだ!徳川殿が追い出して下さり、ほっと、して居ります!」、家康『逃げていた三成、恵瓊、行長は、すでに捕えて居りまする!』、淀「如何なさる御積りか?」、『討ち首の上、京・三条河原に曝(さら)そうと存じまする!』、・・・淀「世を乱した者達を罰するのは当たり前!されど皆、太閤殿下の家臣であった者達、出来れば、穏便に・・・」、『豊臣家に背いた不逞の輩(ふていのやから)を許しては、示しが付きませぬ!天下のために、この家康が成敗いたしまする!また逆賊をかばう者も同罪!宜しゅう御座いますな!?では、これにて!』と言い放ち出て行った、淀「今に見て居れ、秀頼が長(ちょう、成長する)じた暁には」恨みに満ちた淀の顔には復讐の念が漲(みなぎ)って居った!・・・

京・六条河原の処刑場にお縄を頂いた三成、恵瓊、行長らが斬首の時を待っていた、そこに立会人として長政が任務にあたっていた、長政『恵瓊殿、此度ばかりは、見通しを誤りましたな?』、恵瓊「まさか、吉川、小早川、伴に凋落(ちょうらく、破滅させること)していたとはなあ!はっははははは~~~!さすがわ如水殿の息子、あっぱれじゃ!」、キリスタンの行長が首から十字架をかけて祈りを捧げていた、長政『石田殿、お主とは遺恨もあったが、この様になったからには、全てを水に流そう!』長政は羽織を脱いで、それを三成の肩にかけてやった、三成「黒田殿、望みを絶たれたそれらしだが、憐れみなど無用で御座る!わが想い、如水殿だけは分かってくれよう!」、それを聞いてから長政は去って行った、慶長5(1600)年10月1日、安国寺恵瓊、小西行長、石田三成の三名は洛中引き回しの上、六条河原にて処刑された・・・

長政が家康のもとに呼ばれていた、直政「黒田様、お喜びあれ!」、忠勝「此度の働き、格別故、筑前52万石を下さるとの!」、長政『52万石!!』、康政「これで黒田も大大名の仲間入り!」、『有難き幸せ!』、家康『今後とも頼むぞ!』、はっ!、家康『如水殿は九州で随分と骨を折ってくれたようじゃが、もう充分じゃと、お伝え下さらぬか?』、はっ!・・・如水は九州の内、豊前、豊後、日向、肥後、筑後、肥前、筑前の七か国 を占領したが、全てを放棄し、豊前・中津へ戻っていた、また長政もここ中津城への帰還は久しぶりだった、長政「父上、徳川様はそれがしを、此度のあっ晴れな武功、よくやった、満足じゃと、刀まで授かり、我が手を取ってお褒め下さいました!」何故か、列席した善助、太兵衛、九郎右衛門、一成、又兵衛は黙りこくって、静寂がに包まれていた?・・・

如水『長政、内府殿がお前の手を取ったと言うのは、それは何方(どちら)の手じゃ?』、長政「右手で御座いますが?」、『その時、お前の左手は何をして居った?』、「左手!?」はぁ!その時、長政は父、如水の心の中が読めた!そして如水は退席して行った、一成が小声で隣の又兵衛に訊ねた「左手とは何のことで御座いますか??」、又兵衛「余った手で徳川様を刺せば、大殿の天下となったと云うことじゃ!」・・・その夜、如水は縁に座り、夜遅くまで考え事をして居った、石壺の水溜めには月影が映り夜露が滴り落ち落ちていた ・・・

その後、如水は大坂城に家康を訪ねていた、家康「面を挙げられよ、如水殿、隠居の身でありながら、わざわざ、ここまで登り、大儀であった!」、如水『御挨拶が遅くなり、申し訳ございませぬ、此度の関ヶ原での大勝利、執着至極に存じ上げまする!』、「倅殿の働きのお蔭じゃ!如水殿にも助けられた、九州での働き、比類なきもの!畿内にて、望み通りの所領を差し上げたいと思って居るが、何処が宜しいか?この後は、わしの傍に居て、天下の祀(まつ)りことの指南を、お願いしたい!」、『それがし、九州にて天下を夢見た、我等の間で、建て前は不要かと!』、家康は立ち上がり雛段から降り、如水に近づいて面と向かって座った「お主を欲しいと言ったのは、建て前とは言い切れんかもしれんぞ、九州でのお主の妙な動き、内心に、ひやひやして居ったぞ!三成が、死ぬ間際に言うて居った、“武運、拙(つたな)く破れ、天下を正すこと叶わず、無念で御座いまする、されど、天下を争うことが出来た事、本望で御座いました!”と!」・・・

如水『一つ、知っておきたいことが!』、「何じゃ?」、『この後、徳川殿はどの様な世を造りなさるのか、お聞かせ願いたい!』、「天下は、それを治めるにふさわしい者が治めるのが良い!されど、天下は一人の天下にあらず!天下は天下の天下成り!わしが死んでも、争いの起こらぬ太平の世を造る!それが、わしの望みじゃ!」、『私利私欲のためでないと!』、「はっ!そなたに約束しよう!」、安堵して如水の顔がほころんだ『それがし、生涯、戦さとで負けたことは御座らぬ、されど、此度は内府様に負け申した!』如水は深く頭を垂れた、『負けて悔いはなし!そお思うて居ります!』、家康「忌憚(きたん、遠慮)なく話が出来てよう御座った!息子に超えられたのう、如水殿!跡継ぎに恵まれ、羨ましき事よ!」、やっと如水の顔から笑顔がほとばしった『有難きお言葉!』、家康は思わず如水の肩を叩き、その手を添えていた、『では、失礼いたす!』、家康は涙ぐんで、去っていく如水の背中を眺め、別れを惜しんでいた・・・

 

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