Okanagan's Twilight Days

人生の黄昏を迎え、日々の出来事を徒然のままに綴っています(*^_^*)

龍馬伝、第20弾 “いろは丸事件” 2010年10月17日

2010-10-17 21:48:38 | 日記・エッセイ・コラム

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慶応三年(1867年)四月二十三日、4日前に長崎を出航した“いろは丸”は10名の乗客と大坂で売る米や砂糖等の荷を乗せて、夜の瀬戸海の讃岐沖に差しかかっとったがじゃ!「潮が強うなっちゅう!荷はしっかり結びや!」へい!甲板の荷を滑車で船倉に降ろす作業に取り掛かっておった!ゆっくり!ゆっくり!降ろしや!・・・

航海士室では龍馬と海援隊等が海図と睨(にら)めっこしながら航路確認に集中しておった!『ここから先は塩飽(しわく)諸島じゃ!小島が多いき!気を付けんとのう!』と龍馬は心配した、海路の狭まった丸亀沖と水島灘には本島(ほんじま)、讃岐広島(小生、この島で開催されるトライアスロン大会に3回出場したことがあるじゃ)、与島、櫃石島(ひついしじま)、手島、高見島や牛島などの島がうじょうじょ点在しちょったがぜよ!・・・

「霧が深こうなってきました!」、『それはいかんのう!気を付けて航行するよう!当番に言うちょき!』と龍馬が太郎に伝える、「はい!念を押してきます」、その時!ガァ~~~ん!!何か巨大な物体がぶつかって来たがぜよ!?船全体に物凄い衝撃が走った!そこら中の物が崩(くず)れぶつかり合った!皆は倒れ必死に何かにしがみ付いた!何ぜよ!大丈夫かえ!大丈夫かえ!鞭打ちにかかってはせんがか?甲板に急いだ!浸水が始まった!右舷に船が~~!誰かが叫んだ!そこには900トンとも思われるような巨大な船が再度ぶつかって来るのが見えた!何じゃ!何ぜよ!こりゃ!・・・

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その翌朝、4月24日、いろは丸に衝突したがわ徳川御三家の一つ!紀州藩の“明光丸”じゃったと判明した!160トンのいろは丸に対し!明光丸は887トン!いろは丸の乗員と乗客は素早く明光丸に乗り移り!全員!助かったけんど!二度の衝突を受けた!いろは丸は積荷もろとも!瀬戸の海に沈んでしもうたがぜよ!あ~~!あ~~!あ~~~!龍馬等は船尾から沈んでいく哀れ!いろは丸をただ見届けるしかなかったじゃ!・・・

龍馬等乗員と乗客達は明光丸で福山・鞆の津(とものつ)まで乗せられて行き、土佐と商取引のある海運商・桝屋清右衛門宅に身を落ち着かせたがじゃ!まず龍馬は乗客達に謝罪した、『やあ~!皆んな!まっこと!この度は皆んなを災難に合わせてしもうて!済まんかったのう!あ~~!金のことや!大坂へ行く足のことは!わし等が何とかするき!気を落とさんとってつかわさい!』、ご丁寧にありがとう御座います!乗客達は龍馬の素早い対応と真心のこもった心遣いに笑顔で満足しちょったがや!『まっこと!すまんのう!さあ!食いや!食いや!』・・・

そこへ、「こちらで御座います!紀州藩のお侍さんがおいでなさいましたけん!」、明光丸を操り、二度に渡りその巨体を体当たりしてきた!100%過失の責任を負うべき!紀州藩士の責任者等が海援隊と乗客の宿泊先にやって来た!同じ紀州藩出身の陽之助が睨みを効かせた!「わしは明光丸仕入れ手代(てだい役人)!紀州藩士の岡本覚十郎と申す!こちらの頭(かしら)は何方(どなた)で御座るか!」と玄関先で名乗った・・・

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『才谷梅太郎と言います!』と龍馬は名乗り紀州一行を迎えた、岡本は少し頭を下げ「才谷殿!この度は誠、残念なこととなり!いろは丸の方々には心からご同情申し上げる!」と謝罪した!そして金!1000両が入った木の箱を下司に差し出させた!「見舞金ということでお受け取りを!ああ!それからこの宿の支払いもご心配のう!」と言って立ち去ろうとした、「ちっくと待ちや!」と惣之丞が噛み付いた!「これで終わろうとするがか!?ぶつかってきたがは!そっちやろうが!」、「船も積荷も全部!無くなってしもたんやぜ!」陽之助も加勢した・・・

その時、龍馬が割って入った『岡本さん!あの金は有り難く頂戴しますき!」、「才谷!」惣之丞が詰め寄った!『兎に角!あの金を皆んな乗り合い客に配るがじゃ!あの人等は何の罪もないきのう!』立ち去ろうとする紀州藩等を呼び止めて言った!『けんど!岡本さん!わし等の分はまた別ぜよ!衝突の原因を明らかにし!どちらに非があるかを確かめた上で!賠償金を決めて頂かんといかんじゃけん!』、「はははは~~!」岡本が嘲り笑った!「何が可笑しい!」、お~~!そうじゃ!そうじゃ!・・・

「天下の紀州藩に脱藩浪士どもが吠え掛かってくるとは!?わし等はここに留まって談判しとる暇はないんや!我々は明光丸で長崎へ向かわねばならぬ!ふん!」、馬鹿にして言った、すかさず龍馬が追い討ちをかけた『ほんなら!長崎で改めてお話しましょう!』、岡本は歌舞伎役者のような大見得切ってその場を離れていった・・・

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「逃げる気か!」、「長崎で待っちょきや!」、そうじゃ!アホ~~!ボケ!カス!憶えとけ!吸い取れるだけ吸い取ったる!言いたい放題!彼等の宿泊先である円福寺へ帰って行く紀州藩士達の背中に罵声を浴びせた!(怖~~)『さあ!さあ!皆んな!騒がしてしもうて!すまんかったのう!さあ!食いや!食いや!』余りの迫力にフリーズした乗客を龍馬がなだめた、紀州藩が用意した船宿・魚屋萬蔵宅(御舟宿“いろは”)での談判と、のちに“崖の上のポニョ”の舞台となる“鞆の浦”の景勝が望め、小高い石垣の上に立つ福禅寺の“対潮楼”での数回に渡る談判はこの龍馬伝では省かれていた・・・

3日後、4月27日!引田屋では、弥太郎が大洲藩重役等を招き宴会が広げられていた!「しかし!岩崎殿はなかなか!やり手ですのう!」と井上将作が弥太郎を褒めた、『いや!いや!いや~~!』と弥太郎が照れた、「いろは丸貸借の件では我が藩の勘定方も舌を巻いとりました!」、『わしはガキの頃から!散々苦労しましたき!金のことには厳しいがです!』弥太郎は得意になっておった、「岩崎殿!我が大洲藩に欲しいぐらいじゃ!」と井上は弥太郎を持ち上げた、『えっ!あ~~!ははは~~!行きましょうかあ!?』もったい付けた・・・

「来てくれるかえ!?」、『あ~~~!ははは~~~!冗談!冗談!』、「何じゃ!」、『誰が行くかえ!』、や~~!ははは~~!場は大盛り上がりじゃった!そこへ、弥太郎のお供が血相を変えてやってきた!「ご飲食のところ!まっこと失礼致します!」、『何じゃ!何じゃ!わしが飲みゆうところに!』、そのお供の者が弥太郎の耳元で伝達した、「それが・・・いろは丸が沈没したがです!」、弥太郎の酔いは一気に覚め!口に含んでいた酒がぷっあ~~~!噴出し飛び散った!『いろは丸が沈んだじゃとう!』、「何~~!」井上はつぶらな目を剥(む)き腰を抜かした!・・・

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土佐商会には龍馬が呼ばれ来て、後藤象二郎の前に土下座しておった!「なななんちゅうことをしてくれたがや!」弥太郎が怒り心頭じゃった「船ばあ借りるがあに!どればあ!わしが苦労したことか~~!」、『すまん!弥太郎!』、「謝ったち!遅いがじゃ!大洲藩はのう!いろは丸の代金!3万両!全額弁償せえと言いよるがじゃろう!沈んでしもうた積荷の分!1万3千両!も返さんといかんじゃき!」・・・

「もうええ!弥太郎!」じ~~っと睨みを利かせちょった象二郎が弥太郎を黙らした!「借金は弥太郎が何とかする!その代わり!これからは一切(いっさい)!おんしらは!わしの言う通りに動いてもらうがぜよ!」、その時、龍馬は断言した!『金は全額!紀州に払うてもらいますき!』、「うっ!?」弥太郎は我が耳を疑った!立ち去ろうとしていた象二郎が戻って来て言った「何じゃとう!?」、立ち去ろうとしていた象二郎が戻って来て言った「何じゃとう!」・・・

龍馬が言う『ぶつかって来たがは明光丸の方です!このまま泣き寝入りする積りはありませんき!』、象二郎が鴨居を叩いて言葉を荒げた!「紀州と喧嘩する積りがか!?」、弥太郎も続く「相手は徳川御三家じゃぞ!勝てるわけはないろうが!」、『恐らく!これは日本で最初の蒸気船同士の事故ですろう!蒸気船はこれからドンドン増えて行きます!同じような事故がまた起こるがです!がまた起こるがです!その時は必ず!最初の事故が引き合いに出されるがです!土佐は紀州に泣き寝入りしたと!船の事故がどればあ!非があろうと!力が弱いもんが引き下がる!土佐がそう思われても!ええですろうか!?後藤様!』と龍馬が迫った!・・・

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「岩崎!紀州との談判におんしも加われ!龍馬!そこまで言うなら覚悟は出来ちゅうのう?もし負けたら腹を斬りや!」、『分かりましたき!』と龍馬は即答した、「よし!」象二郎は他の上士等とはけていった、弥太郎が後藤の後を追った「後藤様!わしも腹を斬るがですろうか?」、「当たり前じゃ!」と象二郎が怒鳴る声がしておった、「はは~!後藤様!後藤様!」・・・

長崎・紀州藩邸にあのぶつかり屋の3人が来ておった!紀州藩勘定奉行の茂田一次郎が航海日誌を手にして!仕入れ手代の岡本覚十郎に訊いた『脱藩浪士じゃと!?』、「つまらぬ相手で御座います!茂田様のお手を煩わすまでも御座いません!」と良からぬ相談をしておったがじゃ!なにやらを悪しきを企み!調べものをして居ったようじゃった!・・・

引田屋に弥太郎が長崎の豪商等を一堂に招いていた、「紀州藩と談判とね!?」お慶が弥太郎に訊いた、『ほんじゃけに!あの積荷を大坂で売ったら!なんぼになったがかを知りたいがや!わしは!談判の材料にするきに!』、お元もそこに呼ばれグラバーにワインをお酌をしておった、「小曾根さんはどうご覧になっとう!?」お慶が尋ねた、「ざあ~~っと観て!1000両!ばってん!紀州が相手じゃ!いくら坂本様でも・・・」、お元が口を挟む「ばってん!ぶつけて来たとは紀州の方だと!」・・・

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お慶が言った「どっちが!ぶつけたとは!どうでも良かとよ!そげんことは天下の紀州には通じんとう!岩崎さん!紀州から取れんかったら!当然!土佐が払ってくれるとでしょうね!?」、『取れんかったら?取れんかったら!わしの命がないがじゃ~~!』、「泣き寝入りですか?」と乾堂が迫った!『心配すな~~!』弥太郎が叫んだ!『この岩崎弥太郎が分捕っちゃる!わしは!こんなところで潰れるわけにはいかんぜよ!あ~~~!』・・・

その時、部屋の外に、引田屋の女将がやって来てお元を手招きした、「お元ちゃん!海援隊のお人が来て、こいばあお元ちゃんにと!」と言って一枚の手記を渡して離れた、『坂本さん!』それは龍馬からのもんじゃった!お元はそれに目を通していった、小生には何かお元に託した龍馬の企みの匂いがしたがや・・・

慶応三年(1867年)五月十五日!海援隊と紀州藩の談判が長崎にある“聖徳寺”で弥太郎が同席して始まったがじゃ!談判の部屋に歩みながら龍馬が陽之助に言った『陽之助!おまんは元紀州藩士やき!面倒なことになりそうやったら!ここには居らんでもええがじゃぞ!』、「気にせんといて下さい!わいは紀州を捨てたんや!わいの父上は伊達宗広と言うてな!紀州藩の勘定奉行じゃった!けんど!わしが九つ時に失脚させられてしもうた!紀州がどうなろうと知らん!わいは海援隊の隊士や!日本のために働いて居るんですわ!」・・・

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『そうかえ!』龍馬が陽之助の肩を叩いた、「そうじゃ!そうじゃ!」惣之丞がうなずいた、「その見返しちゃる!気持ちを!もっと!もっと!大きゅうして談判に臨むがぜよ!」すでにテーブルに就いて、やる気満々の弥太郎が陽之助を励ました!よっ!弥太郎!ええとこあるやん!・・・少し遅れて、あの船宿に来た紀州藩士等がやって来た!そして、両方の頭が自己紹介した!「明光丸の船長!高柳楠之助や!」、『海援隊隊長!才谷梅太郎ですき!』、岡本が言った「わし等は忙しいんじゃ!」、もう一人が「さっさと終わらせよな!」と高飛車に出た、「何~~!」惣之丞が吼えた・・・

『さあ!そんなら始めましょうか!』龍馬が笑顔の余裕で促した、そして第1回目の談判が始まった!岡本が切り出した「この事故は明らかに!いろは丸に非が在る!」、「何じゃと!」怒鳴る惣之丞を龍馬が制した、船長の高柳が立った「初めに明光丸の見張りが備後灘に浮かぶ六島沖を過ぎた辺りで!近づいて来る蒸気船を発見し!衝突を避けようとした!しかし!いろは丸は明光丸を避けようともせず!突き進んで来た故!我々は左へ舵を切ったが間に合わず衝突してしまった!」と出来上がったセリフを読むように語った・・・

「でたらめや!わい等が明光丸を避けようとしたんや!」と陽之助が反論する!だが高柳は続けた「その上!いろは丸には!お互いの位置を確認しあう航行ランプも点(つ)いてへんかった!」、「なんやと!そんなことあるか!夜中の海を灯も点けんと走るわけながないろう!」と惣之丞が怒鳴る!紀州の偽証が直も続く!「いろは丸の水夫がそう言ったそうじゃ!」と岡本が偽証を重ねる・・・

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ここで初めて弥太郎が発言する「誰がそう言ったがじゃ!?」、「水夫の名は分からへんけんど!確かに聞いたんや!」と岡本が言い逃れしょうとする、弥太郎の怒りは収まらん「ほんじゃき!誰じゃ!誰がじゃ~~!」、龍馬が割って入った『弥太郎!このままじゃ水掛け論になるけ!』、「龍馬!わしのやり方に口を出すな!」、『黙っとれ!弥太郎!』、龍馬が受け継いで質疑に入る『けんど!わし等より先に明光丸が!いろは丸に気付いた言うがは嘘でないろうか?衝突のあと!わしは明光丸に乗り移り!明光丸の航海日誌を読んだがです!』・・・

英四郎が必死に質疑応答の内容を書きとめ書記役をこなしていた、龍馬は更に続けた『そこには見張りの記録はなかったけんど?明光丸には一人も!見張りが立っちょらんかったではないですろうか!?』、「何をアホなことを!」紀州がほざいた、テーブルの上に置かれた紀州の証拠物件を目にして龍馬が指摘した『そこに在るがは航海日誌ですろうか?』、「見せて貰えんですろうかえ?」こことばかりに弥太郎が強気に出る、急に紀州藩士等はおどおどし始めたがじゃ!「早よう!」惣之丞がそれを取り上げた・・・

そこには小さい字で“見張り:佐々倉、松田、浜岡”三名の名前が付け足されて書かれていた!「見張りは居る?」惣之丞がためらっていると、高柳がすき有り!とばかりに「話はこれで終わりや!」と逃げ出そうと立ち上がった!龍馬がすかさず言った『わしが観た時には!何じゃあ!書いちゃあせんかったけんど!』、「こりゃ!後から書いたもんじゃ!」惣之丞がその日誌を投げつけた!「墨の色が違うわ!」陽之助が追い討ちをかける・・・

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「改竄(かいざん)されとります!待ちや!」弥太郎が紀州に物申す、「逃げ帰るのも!ええ加減にせえ!」惣之丞が紀州を止める!「改竄などしとらん!」、龍馬が紀州に詰め寄り言う『ほんなら!どういて!明光丸は二度も突っ込んで来たがじゃ!?最初の衝突だけやったら!いろは丸は沈まんかったかも知れん!』、そうじゃ!『正しい指示が出せんかったがは!甲板には見張りの士官が一人も居らんかったではないでしょうか!?』、「もうええ!」紀州が逃げる!「待ちや!待ちや!待ちや!」弥太郎が追う・・・

先回りして弥太郎が吼(ほ)えた!「待ちや!この事故には明光丸の非を認める材料が山のように在るがじゃき!」、「勝手なことを言うな!」紀州が反撃する、弥太郎は怯(ひる)まんかった!「土佐藩は!紀州藩に対し!いろは丸の代金!5万両!積荷の代金!3万3千両!合わせて!8万3千両!の弁償を求める!」、「8万3千両やと!?」紀州藩士の一人が弥太郎に掴みかかった!「止めんか!」陽之助が割って入り睨みつける!・・・

岡本が次の手を出してきた「お互いの言い分は出尽くした!ここに及んでは!御公儀の判断に委ねるのは如何か!?」、「御公儀の判断じゃと!?」弥太郎がやや怯んだ、「これ以上の談判をお望みなら!長崎奉行の裁定を仰ぎたい!」岡本と紀州が逃げに入る、「おい!逃げる気か!」弥太郎が追う、「奉行所に出向いたらよかろう!」更に紀州が逃げる、「待たんかえ!」惣之丞が詰め寄る、『惣之丞!今日はここまででええ!』、「龍馬!長崎奉行はあいつ等の仲間みたいなもんじゃぞ!」、『分かっちゅう!けんどのう!次は必ずあるけ!』、「龍馬!おまん!何んを企らんじゅう!?」弥太郎が訊く、龍馬は自信満々の笑みを浮かべたがや・・・

内職

引田屋であの紀州の連中が芸子を挙げて一席設けて海援隊の悪態三昧ついて居った、「ほんまに!土佐ちゅう藩はどうなってんねん!」、「あの岩崎とか言う役人は後藤殿の肝いりで出世したそうで御座います!」、「あれは食わせもんや!8万3千両なんぞとぬかしよって!」、「才谷梅太郎ゆうもんも気に入りませんなあ!」、「脱藩浪士の分際(ぶんざい)で!あのふてぶてしさ!」、『もうええ!決着は着いたんやさかい!』、「おい!高柳様に酌をせえ!」、先ほどから向かいの“小梅の間”から♪ さあ~!よさこ~い!よさこい!♪ 乗りの良いヨサコイ節の音頭とお囃子が流れてきちょった・・・

次第に小梅の間からの音量が上げられて行く、何やら歌詞が少し違った、♪ ふね~をしず~めた、そのつぐ~な~~いは、かね~~を、とら~ずにくに~をとおる 、よさこ~い!よさこい!くにをとって、みかんをくらう、さあ~!よさこい!よさこい!ばんにこい!♪ カメラが小梅の間にズームインされて行く、あっ!そこには満面の笑みをたたえた!お元が三味を弾きながら!いつもより声を張って歌っていた!その座敷には、お慶が募って招待された大勢の商売仲間がよさこい節を歌って盛り上がっていた、それはお元とコラボして龍馬が企んだ!紀州を貶(けな)す!よさこい節の替え歌じゃった・・・

♪ 船~を沈め~た!その償~~いは!金を~~取ら~ずに!国~を取る!よさこ~い!よさこい!国を取~って!ミカンを食らう!さあ~!よさこい!よさこい!晩に来い!♪ 紀州藩士の耳と心には“船を沈めた”とか“その償い”とか“ミカンを食らう”のフレーズが突き刺さってきた!そしてはたっ!と気付いた!「わし等のことかえ!」「誰ぞお!あの声は何処の座敷じゃ!」、「詰まらん唄!歌うな!誰や!」、一気にその唄は店中に広がっていった、別の座敷で、乾堂もグラバーもオルトもリンガーもウォーカーもその唄に陶酔して居った・・・

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「金どころか!国まで取って!紀州のミカンぱ食ろうてやるとは!ほほほほ~~~!」お慶が笑ろうた、「こいは例の喧嘩のことですたいね!」、「誰が考えた唄とね?お元ちゃん!」、『さあ?何時の間にやら!お客様たちが歌っとったとよ!』、「え~~!そうね!ほほほほ~~~!」、皆んな、とぼけておった、やがて、この唄は長崎の街に蔓延していき、町人も商人も華僑もこの唄に酔いしれて行った!そして、長崎では紀州の評判が落ち、笑いものになっていっちょったがじゃ・・・

海援隊商会では仲間達が何やら次の談判の準備に追うわれておった!紀州藩邸では岡本等が茂田に報告していた、『唄やと!?』、「はい!海援隊の肩を持ち!紀州藩を笑いもんにする唄が!そこここに歌われて居ります!」、『そんなものは!ほっとけばええ!』、「しかし茂田様!このままやったら!あの事故は紀州藩が悪かったんやと世間に思われてしまいます!」・・・

長崎・土佐藩邸にはこの度の替え歌騒動に関する紀州藩からの抗議文が後藤のもとに届いておった、「紀州藩は怒り狂っちゅうぞ!」と象二郎が龍馬と弥太郎を呼んで、その文面を読ませておった、「もう!打つ手はないろう?坂本!ええ!仕舞いじゃ!弥太郎!おんしものう!」象二郎は偉い弱気じゃった、龍馬が口を開いた『ちっくと待ってつかわさい!後藤様!必ず紀州藩は再び談判を申し入れて来るはずですき!その時は是非とも!後藤様もお出になって貰いとう御座います!』、「龍馬!何を言うがじゃ!」弥太郎の腰が引けていた・・・

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「海援隊の始末をどういてこのわしが?」象二郎も弱腰じゃった、龍馬のオーラと真髄が滲(にじ)み出る『ははは!土佐藩は日本を変える要になると決めたがですろう!?たかが紀州一藩にひるんじゅうようでは!幕府らあ倒すは到底!出来んがじゃ!』、「何じゃと!」、『これは単なる事故の談判ではありませんき!いろは丸と明光丸の衝突は土佐と幕府の衝突じゃ!』・・・

「土佐と幕府じゃと!おまんが」弥太郎が口を挟もうとした『この談判の行方を長州!薩摩!それだけではのうて!諸藩が息を潜めて見詰めゆう!わしが勝てばあっ晴れ土佐と!諸藩から喝采を受け!流れは一気に変わるがじゃ!』、「勝ち目はあるがか?」象二郎が乗ってきた、『わしは負け戦はせんですき!』、象二郎も弥太郎も龍馬の気迫に唖然とした・・・

その日、龍馬は下関の三吉宛てに手紙を送った、“三吉慎蔵殿!わしが紀州とやりおうちゅうがは御存知ですろうか?もしかしたら、わしは!これでまた恨みを買うかも知れんがじゃき!わしに万が一のことがあったら!長州に預かってもらっちゅうお龍を土佐の坂本家に送ってやってつかわさい!よろしゅう!お願い致します!”、三吉はその手紙を読み終えて「坂本さん!」と龍馬の願いを受け入れたぜよ、外の庭では今日もお龍がピストル射的に興じていた!腕前は更に上達し、なかなかのもんじゃった・・・

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長崎・紀州藩邸に岡本が来ておった、「才多梅太郎!?」の名を勘定奉行・茂田一次郎が口にした、茂田は龍馬を手ごわい相手と覚悟を決めた・・・慶応三年(1867年)五月二十二日!一度目と同じ聖徳寺で、龍馬の言うた通り!二度目の談判は紀州側から申し込んで来たがや!紀州藩から茂田も列席した、龍馬が切り出した『わざわざ勘定奉行様が御出でになられるとは!まっこと恐れ入ります!』、茂田がかまして来た「あの唄を流行(はや)らせたのはお前達やろ!?」、「唄!?あ~~!あれは誰かが勝手に歌い始めたですき!」、「わい等は知らんわ!」と惣之丞と陽之助がとぼけた・・・

「紀州に喧嘩を売るとは!恐れを知らんのう!」、『ほんなら!早速!始めましょうか!』龍馬が促した、今日のプレゼンも弥太郎が買って出た、「今日で決着を付けんといかんきのう!」弥太郎は英四郎が書きとめた一度目の“調書”を広げて始めた「この前の談判でハッキリしたがは!この二つやけ!よう聴きや!一つ!」、すると!岡本が割り込んで弥太郎を遮って言った「一つ!衝突を避けようとした明光丸にいろは丸が自ら向かって来たことによって事故は起きた!」、「何じゃと!」、「そんなこと何時言うた!」と土佐側の野次が飛ぶ・・・

岡本が続ける「一つ!衝突を回避すべきは!小回りの効く!いろは丸であった!一つ!二度目の接触は!明光丸が貴船の乗組員を助けようとして起きたものである!」、「なんやと!」、弥太郎の発言に移った「それは奇妙ですのう!沈没まで至った事故を触ったで済まそうとするとは!余りにも無理がありますろう!」、ここで茂田が出てきた「そうか!それでは!これ以上のやり取りは意味がない!あとは御上(おかみ)に決断を願おう!」、「はあ!?」弥太郎が予期せぬ展開になった、「幕府の判断を仰ぐのじゃ!」、「幕府!?」、「何を言うがじゃ!」・・・

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ここで龍馬の出番となった『ちっくと待ってつかわさい!船同士の衝突事故は!世界共通で定められちゅう“公法”で決着すべきではないですろうか!?』龍馬は懐(ふところ)から一冊の書物を取り出した!『これはアメリカ国のヘンリー・ホィートンが国と国との係わりについて書いた官版“萬国公法”と言う本です!国同士が揉(も)め事を起こさんよう!ここには共通の決まりごとが書かれちょります!これから日本国が世界に認めて貰うためには!まず!この法を守らんといかんじゃけ!それでも!徳川幕府に談判を委ねると言い張るがやったら!ははは~~!紀州藩士は野蛮人の集まりじゃと世界中から笑われますろう』、何じゃと!紀州側から野次が飛ぶ・・・

『それこそが!徳川幕府!否!御門の御名を汚すことには!なりませんろうか!?』、茂田が食い下がる「おまえは才谷とか言うたなあ!ここで万国公法を持ち出して来るとは!あっははは~~!分かった!そうしょう!だが訊くが!誰が世界の法をもって裁くと言うんや!?この長崎に!否!この日本に!そのような裁きを下せる者など!居らん!」・・・『陽之助!お呼びしいや!』龍馬が命じた、「はい!」、陽之助はその人物を呼びに行くために席を外す・・・

やがて陽之助と象二郎に案内されて、龍馬の最後の切り札となる!その人物が現われた、「お連れしました!」、象二郎が茂田の前に立ち「土佐藩参政!後藤象二郎と申します!」と自己紹介した、そして象二郎がその人物を紹介した!「このお方はイギリスのアドミラル(admiral 、海軍提督)!サー・ヘンリー・ケッペル殿です!才谷が!どういてもケッペル殿との間に立って貰いたいと言うもんで私がお願いして来て頂きました!」、「It's my pleasure to meet you!(お会いできて嬉しいです)」・・・

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ケッペルによる公海に関する万国公法の解説が陽之助の通訳で始まった「Collisions between vessels can occur anywhere in the world!(船の衝突事故は世界の何処でも起こることなんです)、Therefore adjudication can be made according to the navigation laws! And that's the rule of the world!(従って必ず!公海法に則(のっと)って裁定せんと!あかんのです!それが世界のルールです!)・・・

『ルール言うがは!決まり言う意味ぜよ!』と龍馬が付け加えた、茂田が訊く「才谷!お前は何者や!?」、『わし等はただの脱藩浪士ですき!ほんなら最初から!始めましょうか!』、「仕切りなおしぜよ!」と弥太郎が吐いた、Please go ahead!(では!始めます!)、ケッペルの許可が下った!弥太郎が主導権を執って第2回審理が始まったがじゃ!・・・

「一つ!衝突時!明光丸には見張り候(そうろう)する者度も!一人も御座らなく候!これにより!いろは丸を真近に至るまで!発見出来申さず!衝突致し候!一つ!明光丸は一度一度衝突致し候のち!一旦引きし候!して再び!・・・」、結局!紀州は事故の原因は明光丸に在ると認め!賠償金として!8万3千両を払う!ことを認めたがぜよ!・・・

全巻

龍馬等は急いで談判勝利の朗報を待つ海援隊商会の仲間もとに戻って伝えた!「紀州に!紀州に!勝ったぜよ~~~!」、わぁ~~!わぁ~~!わぁ~~~!☆龍馬が呆れて言った『それにしたち!弥太郎!おまんの8万3千両には!たまげたぜよ!』、「そうや!いろは丸と積荷の値段は4万3千両ほどやったやろう!」、「4万も上乗せしよって!まるで!ぼったくりバーぜよ!」・・・

弥太郎にも言い分があった「何が悪いぜよ!おお!沈んじょらんかったら!いろは丸は何回も使えて!金を稼いだがぜよ!4万両はその分じゃ!」、「さすがじゃ!」、『さすが弥太郎じゃ!大出世するだけのことはあるぜよ!皆んな!岩崎弥太郎様様ぜよ!』、お~~!岩崎様~~!岩崎殿~~!「何じゃ!馴れ馴れしゅう!馴れ馴れしゅうするな!下がりや!わしは土佐商会の主任じゃ~~!」・・・

大藩紀州を打ち負かした海援隊の名声は日本国中に響き渡ったがじゃ!京の薩摩藩邸に来とった西郷も賞賛した『こいで!土佐は勢い付くっとなあ!』、長州・萩城に居った木戸貫治は相変わらず根暗のネガティブ思考にしか捉えていなかった、「容堂公はどう動くお積りじゃ?」と容堂公の動きにしか世の動きが見えてなかった!その容堂公は象二郎から伝えられた、いろは丸談判の朗報に目を通しておった!そして突然「わしは京に上るぞ!後藤にも急ぎ上洛するよう伝え!」言った、盃に並々と注がれた酒を象二郎からの手紙の上に注いだ!容堂公がいよいよ政(まつりごと)の表舞台に立とうとしちょったがぜよ・・・

トールペイント

長崎・大浦浜の岩場に龍馬が先に来て、お元とのデートを楽しもうとして居った、龍馬は例のよさこい節の替え歌を歌っていた、♪ 船~を沈め~た!その償~~いは!金~を取ら~ずに!国を~取る!はあ~!よさこ~い!よさこい!♪ そこへお元がやって来て、その続きを歌った、♪ 国を取っ~て!ミカンを食らう!さあ~!よさこい!よさこい!晩~に来い!♪ 、「坂本さん!おめでとう御座います!海援隊が紀州に勝つなんて!もう!凄かことです!」・・・

『おまんには!礼を言わんといかんのう!』龍馬は盃に酒を注いで!それをお元に差し出した、『金が出来たら!分け前を貰ろうてくれや!』、「お金なんか!入りません!」、『うん?』、「坂本さんは!うちの希望ですけん!大嫌いな!こん国ば!大嫌いな!うちの人生ば!変えてくれるとは!坂本さんでしょう!?」、『お元!おまんが!この国から逃げ出して異国に行きたいち言うた時には!わしは!おこがましいかも知れんけんど!おまんを助けちゃりたいち!そう思うたがぜよ!』・・・

龍馬はお元の肩に両手をかけて言った『おまんは!なんちゃあ!悪いことは!しちゃあせん!異国の神様は決して!おまんを見捨てたりせんき!』、お元は泣いていた、『はははは~~!泣きなや!お元!おまんが泣いたら!わしまで悲しゅうなってしまうがぜよ!ほれ!』、龍馬はお元の涙を着物の裾で拭いてやった、龍馬よ!お元が惚れてしまうやろ!『さあ!さあ!呑みや!』龍馬はお元の盃に酒を注ぎ足してやった・・・

仏具

その時!その場に龍馬は殺気を感知しておった!頭巾を着け顔を隠した3人の刺客が迫っていた!『何もんぜよ!おぬし等!』、一人が上段から斬りかかって来る!龍馬がそれを交わし!逆手に取ってねじ上げる!『いきなり斬りつけてくるとは!おまんら!奉行所の役人ではないのう!お元!こっちへ来いや!』、「坂本さん!」、二人は水際から離れていく!「逃がすな!待て~~!」、「坂本!?お前は才谷と違がうんか?」、うわ~~!3人が一斉に斬りかかる!龍馬は上手く交わし一人の手首を捻り刀を取りあげる・・・

つばぜり合いの末龍馬が一人の刺客の首元に刃を突きつける!そして!その頭巾を剥がすと岡本覚十郎の顔が曝(さら)された!3人は談判の席に来ておった紀州藩士であった!『徳川御三家言うがは談判に負けた腹いせに!こういうことをするがかえ!おまん等には!わしが斬れんぜよ!』、慌てて刀を拾い上げ3人の紀州藩士は退散して行った!この龍馬暗殺未遂事件から!紀州藩士説が浮かび上がっても!なんちゃあ!不思議はないぜよ!龍馬暗殺まで!あと六ヶ月!・・・

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