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春場所の見どころ

2020-03-07 10:00:00 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 各種スポーツイベントが中止や無観客開催となる異様な雰囲気の中で始まるまらずもう春場所。玉椿と6勝差で通算勝利数歴代1位のかかる先場所の覇者・毛呂乃に玉椿・金精山の両大関が挑むという構図は相変わらずだが、今場所に限っては金精山を本命視する声が大きい。

 まずは大関玉椿。先場所久々に11勝の大台に乗せ復調の兆しを見せ、3月は例年好成績で過去3年11勝、11勝、12勝と大関の名に恥じぬ安定した成績を残している。たが、今場所は望み薄。いつもなら寝て暮らすこの時期に週3で夜勤を入れており苦戦は必至。カド番でもなんでもないため気の緩みがまらの緩みを誘発する公算が高く、優勝争いに食い込みそうにない。負け越すことはよもやあるまいが、9勝程度でお茶を濁しそう。せめて今場所の間は歴代勝利数1位を維持できるかがポイントと言えよう。

 対する西大関は金精山。先場所10敗と大敗し西に回ったが、3月からの半年間は毎年狂い咲き期に入る。3月に限れば過去3年も11勝、13勝、14勝とうなぎのぼり。昨年の14勝も、前場所10敗からの巻き返しで今場所と条件は全く一緒。カド番ではあるものの、そういった雑念を一切持たず男らしい相撲を取る力士なので心理的影響はまずない。後述する、毛呂乃が抱える不確定要因を勘案すると優勝争いの大本命と言ってもよく、毛呂乃との息詰まるデッドヒートが見られるのではないかと期待は高まるばかり。

 

 さて、その毛呂乃。先場所も全勝優勝し、正式復帰後3月は50連勝を記録。その異常なまでの強さ、というより強いまでの異常さはいまさら説明を要しないが、今場所に限っては不安要因があまりに多く、それだけにどうなるか、きわめて興味深い。過去2年間、この3月では優勝を逃しており、また、これまで優勝を重ねてきたとはいえ昨年1年は1場所おきの優勝となり連覇はなし。先場所優勝となるとむしろ今場所は優勝できないのではないか、という見方も。休み休み延命を図っている大相撲の白鵬と並べるわけではないが、過去のデータからは優勝は若干厳しいか。

 しかし今場所不安にさせるのはデータの問題ではなく、場所開催をめぐる異常事態にある。今場所、まらずもうも当然ながら無観客開催となる。プロ野球などでは「観客がいないと張り合いがなくて・・・」とこぼす選手もいるが、基本的にまらずもうは常に無観客。各力士が誰の目にも触れず、自分の布団の中で勝敗を確認するだけなのだから、いまさら無観客だと言われても何の影響もない。だがしかし、毛呂乃ひとりだけは見られることを求めるプレイが多く、教団の信者から一般人まで、自慢のモノを見せつけ、見られることで興奮し・・・、という相撲を取ってきた。今場所無観客ということが、唯一大きく影響しそうなのが毛呂乃なのだ。「濃厚接触を避ける」という政府のお達しを最も受けるのも毛呂乃。一人相撲が基本の他の力士に対し、むしろ毛呂乃の相撲は濃厚接触が基本。今場所はここでも得意のプレイが封じられてしまう。さらには「外出は控えるように」という勧告も、毛呂乃にとっては大きな痛手。多くの力士はそもそも立つだけで出さないことが多いので影響はないが、毛呂乃はほぼ毎日のように出している。外に出すのがダメってことなら中に、ということになるが、ここでさきほどの「濃厚接触」が邪魔をする。濃厚接触不可であれば当然中に出すことはかなわなくなるではないか。とすれば、「出さない」という選択肢しかなくなりそうだが、15日間出さないというのは毛呂乃にとって拷問以外の何ものでもない。今場所の毛呂乃はまさに、両手両足を縛られて土俵に上がるようなもの。縛られて興奮するように、このお預け状態がかえって興奮を高める結果になるのか、政府勧告を無視して突き進むのか、あるいはわれわれが予想もつかない打開策で活路を見出すのか。未知の環境に放り込まれた毛呂乃がどう出るか、まったくも手予想がつかない。

 狂い咲き確変期の金精山に、かつてない困難な環境に立たされた毛呂乃、さあ、勝つのはどっちだ。

 

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