2014年。
杉下が、全てを話すと高野に言う。野口さん家には早めに行った。不利な状況で止めている安藤との対局の打開策を練るためだった。安藤に将棋を教えたのは杉下なので、杉下が密かに参謀やってる野口は常に勝っていた。でもあの日は安藤に勝たせたくて長考した。書斎から降りたら西崎さんが手に燭台を持って、自分が殺したと言った。
安藤が、10年前の事件の日に渡せなかった指輪を杉下に渡す。プロポーズするつもりだった。付き合ってもいないのに? 行けると思ったんだよ。
2004年秋。
外側に付けたドアチェーンについて、野口が杉下、安藤に釈明。奈央子が流産して精神的に不安定なので家から出さないようにしている。しかし、安藤は信じてない。社内に奈央子の不倫の噂メールが飛び交っているからだ。
西崎が、奈央子は監禁されているのかと杉下に訊く。そこで杉下は、奈央子が本当に不倫していて、相手が西崎だと知る(安藤は知らない)。西崎は奈央子を助けたいと言う。旦那に暴力を振るわれている、と。奈央子は携帯電話も解約されて、連絡が取れない状態。
高校のクラスメートの結婚式に呼ばれて杉下、成瀬が島に戻る。二次会の席で、成瀬がシャルティエ広田に勤めていることが判明。その後、二人で野望を語り合ったり将棋を指した展望東屋に行く。成瀬は杉下に譲られた奨学金で入った大学を辞めたことを詫びる。あの時シャーペンを五回鳴らしたのは、「バカヤロウ」ではなく「良かったね」だった。
成瀬が杉下の部屋に来ると、西崎もやってきて語り出す。君は誰のために生きている? 成瀬がシャルティエ広田の出張サービスを担当していると知り、協力を仰ぐ。西崎もスタッフのふりをして野口家に突入し、奈央子を助け出すのだ。名付けてN作戦2。
2014年。
久々に青景島に来た高野夫妻が、父の墓参りをしている成瀬と遭遇する。
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泥酔して西崎に背負われた杉下が「不倫は嫌いだけど暴力はよくない」「西崎さんは悪くないよ」と言う。事件に向けて布石というか、西崎の正当性を積み上げているなあと思った。
安藤が遊びに来たのに杉下が留守。結婚式で島に行ってるから。一応迎えた西崎が「杉下はウキウキしていった」「珍しく新しい服を買ってじいさんに見せてた」「会いたい人がいるんじゃないか?」とか言って、また安藤の負の感情の水位を上げていた。成瀬が杉下の部屋に来てるときに安藤が電話をかけてしまい、受話器の向こうで成瀬の声が聞こえて、また水位が上がった。
杉下が住宅会社から内定をもらった。春には野バラ荘を出て行く。じいさんが杉下の頭をなでて「よく頑張ったね。いい大人になるんだよ」という。ほんとこのおじいさんは本作のオアシスだわ。演じているのは故・織本順吉さん。
事件で何が起こったのかを小出しに出してくる。今回は西崎がナイフの指紋を拭き取り、野口の手に握らせていた。