たぶん原作読んでない。
今までチラ見せしてきた通り魔少年が、アポロンと呼ばれてネットをざわつかせている。火村はネットのそういうのが嫌いらしい。根拠がないとか、実体を見失うとか、そういう意味で。
最近は知らないが、ヒムアリシリーズは携帯メールがあったかもな、くらいの時代の話なので、火村がSNS嫌いという設定はないはず。舞台を現代に移して作ってるんだから、多少そういうのがあってもいいが、今回のはネットを敵視しているテレビマスコミの心情がうっかり脚本に現れたか、と思ったりした。
今回は情報の少ない事件だった。夜発見された遺体の女子高生は、ナイフで胸をひと突きされていた。朝見つかった遺体の男子高校生は、首に四カ所の切り傷。第一発見者は安納というじいさん(泉谷しげる)。男子高校生が女子高生に「いまいくから」とメールしていたことくらいしか情報がない。
被害者の事件当夜の行動より、泉谷しげるの性格の方が火村には気になる様子。ていうか、明らかに何かやってるだろというカメラワークと演出。容疑者はアポロンか泉谷という状況。
泉谷は息子がいじめに遭い、妻と子供とは別居してるという。そのせいか、少年犯罪に厳しい。被害者は顔と実名が出るのに加害者は出ないのが納得いかない。その気持ちは分かる。更正がどうのこうの言ったって、某少年Aとかは、ほとんど更正する気なさそうだし、今回のアポロンも生まれつきの怪物で、治りようがない。たぶん。
例によってとっかかりは些細なことだった。泉谷しげるは、発見直後だけ犬の糞を入れるビニール袋を持っていなかったのを追求(アリスが犬をかわいがる)したら、凶器のナイフが出てきた。泉谷しげるは、女子高生殺害犯人である男子高校生の顔と名前をマスコミに報道させるためにナイフを隠していた(自殺ではないと見せかけた)。
犯人探しではなく、「凶器を隠したのはなぜか」がメインのネタの話なんだと思う。火村に「凶器がなくなっているのはなぜだ」と悩ませておけば、もう少し謎解きチックになったのでは。
少年のネタはいらなかったが、彼と朱美がいた嵐山のあの位置で、抹茶アイス食べたことがある。6年くらい前に。懐かしかった。