2010年2月15日15時17分朝日COM
調査捕鯨船の船員が土産などの名目で自宅に送った鯨肉を運送会社の配送所から盗んだとして、窃盗などの罪に問われている環境NGO「グリーンピース・ジャパン」のメンバーの初公判が15日、青森地裁(小川賢司裁判長)で開かれた。被告らは「船員が鯨肉を勝手に持ち出した『横領行為』告発のための正当行為であり、鯨肉を自分のものにする意思はなく違法性はない」として無罪を主張。全面的に争う姿勢を見せた。
窃盗と建造物侵入の罪で起訴されたのは佐藤潤一(33)と鈴木徹(43)の両被告。起訴状などによると、2人は2008年4月、青森市内の運送会社から鯨肉23.1キロの入った段ボール箱を盗んだとされる。
2人は同5月、記者会見を開いてその鯨肉を示し、「内部告発を受けて鯨肉を積んだトラックを追跡、青森市内の配送所から持ち出した」と自ら事実関係を公表。船員らを業務上横領で告発したが、同6月、東京地検は船員らから事情を聴いた上で不起訴にする一方、運送会社からの被害届を受けて強制捜査に乗り出した青森県警と警視庁が2人を逮捕した。
この日の冒頭陳述で、検察側は「2人は配送所に無断で侵入し、運送会社に損害を与えたうえ、その信用も傷つけた」と指摘し、グリーンピース側が問題視している船員の鯨肉持ち出しについては触れなかった。
一方、弁護側は「2人が確保したのは船員が持ち出した不正な鯨肉。調査捕鯨の問題点を指摘する正当な行為で、違法性はない」などと、2人の行為の正当性を船員の鯨肉持ち出しと絡めて審理するよう訴え、3月に行われる集中審理では船員らを証人に呼ぶ。
計7回行われた公判前整理手続きでは、争点は(1)被告に鯨肉を自分のものにする意思があったか(2)正当行為として違法性を免れるか――などの4点と確認されている。(有近隆史)
調査捕鯨船の船員が土産などの名目で自宅に送った鯨肉を運送会社の配送所から盗んだとして、窃盗などの罪に問われている環境NGO「グリーンピース・ジャパン」のメンバーの初公判が15日、青森地裁(小川賢司裁判長)で開かれた。被告らは「船員が鯨肉を勝手に持ち出した『横領行為』告発のための正当行為であり、鯨肉を自分のものにする意思はなく違法性はない」として無罪を主張。全面的に争う姿勢を見せた。
窃盗と建造物侵入の罪で起訴されたのは佐藤潤一(33)と鈴木徹(43)の両被告。起訴状などによると、2人は2008年4月、青森市内の運送会社から鯨肉23.1キロの入った段ボール箱を盗んだとされる。
2人は同5月、記者会見を開いてその鯨肉を示し、「内部告発を受けて鯨肉を積んだトラックを追跡、青森市内の配送所から持ち出した」と自ら事実関係を公表。船員らを業務上横領で告発したが、同6月、東京地検は船員らから事情を聴いた上で不起訴にする一方、運送会社からの被害届を受けて強制捜査に乗り出した青森県警と警視庁が2人を逮捕した。
この日の冒頭陳述で、検察側は「2人は配送所に無断で侵入し、運送会社に損害を与えたうえ、その信用も傷つけた」と指摘し、グリーンピース側が問題視している船員の鯨肉持ち出しについては触れなかった。
一方、弁護側は「2人が確保したのは船員が持ち出した不正な鯨肉。調査捕鯨の問題点を指摘する正当な行為で、違法性はない」などと、2人の行為の正当性を船員の鯨肉持ち出しと絡めて審理するよう訴え、3月に行われる集中審理では船員らを証人に呼ぶ。
計7回行われた公判前整理手続きでは、争点は(1)被告に鯨肉を自分のものにする意思があったか(2)正当行為として違法性を免れるか――などの4点と確認されている。(有近隆史)