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「半沢直樹のその後 出向時代」

2013年10月22日 | 本・雑誌
久しぶりに面白いドラマが終わり、日曜日の夜の楽しみがなくなりました。

作者 池井戸潤の本を初めて読んだのは、直木賞の「下町ロケット」。
友人にもらったハードカバー。しばらく投げていました。
逆境に耐え続け、最後に「たんか」をきり、うっぷんを晴らすパターンは同じ。

なぜ高い視聴率が取れたのか。
ドラマの冒頭、前週のあらすじを説明。それぞれの配役の顔も映します。
敵味方がはっきりし、最後に「主人公が勝つ」安心感。水戸黄門バリの展開。
苦境に立つと、情報提供する人、「ホワイトナイト」が必ず現れます。
好みが異なるかみさんと一緒に観ることができたドラマは極めて珍しい。

この半沢が、ドラマの最後に、「出向」を命ぜられます。
この後の半沢の話が「ロスジェネの逆襲」で刊行されています。
銀行の子会社「東京セントラル証券」の部長職。

私も「出向体験」があります。40歳前後3年間に合弁会社に。
実際の出向体験時の苦労は経験者にしかわかりません。
出向元と出向先、どちらの利益を優先するのかがまず問題。

いずれは帰る出向者に、その会社の人間がどれだけ心を許すか。
肩書きはあっても、実際は現場作業。労働時間は極大化。
元の会社に帰ることをあきらめた瞬間、その会社の皆が仲間扱いに。

「なぜ自分が出向をしなくてはならないのか?」と会社に不満がありました。
慣れない土地で、営業兼配達の仕事を始めました。
荷物をトラックに縛るロープの締め方も初めて知りました。
流通の末端のルートセールスや個人客との接触は初めて。
商社や代理店相手と異なり、毎日が「応用問題」の連続。

今思えば、この出向で「宝物」に出会ったのです。
それは「実践心理学」。「価値ある目標を段階的に達成すること」。
すべて「会社が悪い」「上司が悪い」「環境が悪い」
「他責」の塊だった私に「自責」を教えてくれたのが「成功哲学」。

今ではこの心理学は「私のバイブル」一億円以上の価値がありました。
「出向」も悪いことばかりではなかったのです。
今ではこの出向に感謝しています。

「半沢直樹」がこの出向時代に掴んだものは何か。
「ロスジェネの逆襲」は面白い。一気に読みました。
雑誌に連載中の四部作最後の「銀翼のイカロス」が待ち遠しい。

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