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「のぼうの城」 

2010年12月16日 | 本・雑誌
ベストセラー小説の「周回遅れ」読後感。
「のぼうの城」 和田竜 著 小学館文庫 上下巻(各480円)。

前から新聞の広告によく載っていた本。
2年前のハードカバー時代は横目で見ながら買いそびれ、文庫になってようやく読みました。
「のぼう」は「でくのぼう」の省略形です。

ストーリーは極めて単純。
秀吉の天下統一の完成間際、関東の愚鈍に見えた城主代行が、10倍の三成軍に打ち勝つ歴史小説。
私の好きな「小が大を食う話」。秘めた知略で不可能を可能にする意外性。
ページ数が少なく短時間で読めます。

深い人物表現はなく、現代風のセリフと人間関係。
しかし 泥田の中の戦闘シーンは絵になり、映画化決定にも納得。野村萬斎が主役とか。
クライマックスで、水責めの堤を切って、敵陣を流すスペクタルシーンは見ものでしょう。

主人公の能力を疑いながらも、周りが(過大?)評価していくプロセスが面白い。
事実っぽいのは、飾らない人柄。百姓たちの農作業を不器用ながら手伝う日々。
主人公が農作業の喜びを感じ、百姓と深く付き合う設定は、現実的ではありませんが、
ストーリー展開の大きな伏線になるのです。

この本がじわじわ売れ出したのは、書店の店員さんのお薦め「本屋大賞」二位に選ばれたから?
高名な作家たちの推薦による○○賞より、読者の目線に近いことでベストセラーを予測。

娘に薦めたら、立ち読みですでに読んだとか。(笑)
気楽に読むエンターテイメント。来年公開の映画も多分ヒットするでしょう。

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