SPの持つ音色や性質の分だけ「音」(音楽表現)の世界が有る。「良い音」といってもSPの表現力の世界である。
例えば私の自宅の707Jシステムは「軽く包み込むようなさわやかなサウンド」である。これに対し事務所のオリンパスシステムは「重厚な低音に支えられた緻密なサウンド」になっている。RCAのWウーハーフロントロードホーンシステムは「ホールに居て聴く様なサウンド」、アルテック銀箱は「軽くはじけるようなサウンド」とそのSPやSPユットの持つ特徴をそのまま引き出している。
いずれのシステムもレーシングマシンよろしく「軽く吹き上がる」エンジンのように反応する。この「軽く吹き上がるように」する事が「ケーブル」の役目だと思う。
30年前からステレオのグレードアップを繰り返してきても「ベール」がなくならなかった。オーディオ評論家のおすすめ機器を購入してもこの「ベール」はなくならないので、自分でトレールやケーブルを作り始めた。シリウスケーブルの「化け物シリーズ」と「ライントランス」を自身で開発して初めて「ベール」を被らないサウンドに到達しました。
この「ベール」のないサウンドは快感である。どんなSPも持てる性能を発揮したように唄いだす。見通しが良く、ヌケが良く、切れが有り、岩清水の味わいが有り、しかも力感と吹け上がる反応の良さ、そして包み込むような余韻を感じられる。これが「フルシリウスライン」の質感です。それでいてSP持つ特徴はそのまま出してきます。
しかも殆ど癖がないから何時まで聴いても飽きない。本当に良いサウンドになるとステレオの前から動きたくなる。次から次にCDやLPを掛け続け何時までも聴いていたい気分になる。こんな経験をされたことはないだろうか?