おい、どうした?
指先でつついてみると、何の反応も見せない。指に伝わってきた感触が軽い。命の重量というのだろか、生きていれば抵抗してきて、それが重さとなって伝わってくるのに…。
いくら何でもアスファルトの上じゃ可哀想。寒かろう。角を持って雑木林の中に放った。放って、ハッとした。あまりに軽々しく扱ったのではないかと。
見れば、立派な角を雑木林の中にしっかり向け今にも進んでいきそうだった。
うん、彼が動いていてもきっと同じことをした。だって、アスファルトは彼がいる場所には相応しくない。
辺りは、今日も暑くなりそうな蝉時雨に包まれていた。
《夜明け時 誕生の喜び 蝉時雨》
今日の一枚:神社の裏参道、5時10分頃。
指先でつついてみると、何の反応も見せない。指に伝わってきた感触が軽い。命の重量というのだろか、生きていれば抵抗してきて、それが重さとなって伝わってくるのに…。
いくら何でもアスファルトの上じゃ可哀想。寒かろう。角を持って雑木林の中に放った。放って、ハッとした。あまりに軽々しく扱ったのではないかと。
見れば、立派な角を雑木林の中にしっかり向け今にも進んでいきそうだった。
うん、彼が動いていてもきっと同じことをした。だって、アスファルトは彼がいる場所には相応しくない。
辺りは、今日も暑くなりそうな蝉時雨に包まれていた。
《夜明け時 誕生の喜び 蝉時雨》
今日の一枚:神社の裏参道、5時10分頃。