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二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

第二回お四国参り-第二十九日

2013-10-14 18:19:08 | 遍路

いやいや、今日は辛かった。順調に松山市内の宿まで入れたのですが、その後です。靴の買い替え。教わった所に電話入れるも、在庫なし。で、大街道に出ることに。観光サイクルを借りたんです。久しぶりにチャリンコ乗りました。これが結構足にきました。何とか変わりが見つかり明日からまたパワー全開です。

三坂峠を下り、市内が見渡せると、ついに来たかと思うのはなぜでしょう。嬉しくなります。

網掛け石を越えたとこ、道祖神でしょうか、野仏が佇んでました。片手でしたが拝み立ち去ろとしたんです。すると秋の香りが、いずこからか…。

《姿なし 我ここにあり 金木犀》


こんな存在証明もあり、ですね。50番を出た所の住宅地の中で立ち話した小父さん、今一番香りがいいんだ。自慢の金木犀を見上げられてました。

昨晩のお宿で、「味噌が味噌であるうちはダメなんだ」という言葉を頂きました。日本農志学校の校長先生に、今から2、30年前に会ったとき、繰り返し聞かされたものだそうです。お礼を書いたら「日々是鍛錬」との書を贈ってくれたとか。



明日、52番まで打ち、伊予北条で泊まります。





今日の一枚:8時半頃。網掛け石を越えたとこの道祖神。
 
 
 
47番のボス。10時頃。


第二回お四国参り-第二十八日

2013-10-13 17:23:30 | 遍路

タンポポ! タンポポが咲いてます。狂い咲きはかなりみましたが…。

今日は久万高原町らしく、朝方寒く昼間暑い一日。かと言って暑すぎず。ゆっくり歩きました。

《靄湧きて 大地が目覚め 秋光る》



途中、道の駅で「もちもろこし」なるものをみせてもらったり、しゃがみ込んじゃ写真撮ったり、篤志家の農家が手堀で作ったなんたら梁をみたり。でも、結局少し、余裕を作り過ぎ…。いや、そうじゃない。など言いながらプラプラ。まだ引きずっているものが多いってこと、です。

高村光太郎でしたでしょうか、「僕の前に道はない。僕の後ろに道がある」。でも、後ろに道があるから、振り返り後悔する。過去を悔やまないなら、道はない…ほうがいい。バイパスや広域農道なども含め地図に示されてる遍路道を大概歩きます。ですが、一遍路の僕が歩いたところは何も残らない。そこを歩いた証明すらない。て、ことは道はない?悔やむ必要なんてないのに悔やんでる?

岩谷寺の山門、80は優に超えられてるおばあちゃん。どこまで上がれるか分からんが、とそっと一言のこされ本堂へと。その後ろ姿に幻が…。

《経唱う 老婆の肩で モミジ舞う》


歩いてると、十善戒なんて破り放題、いろんなこと考えます、想像します。間違いなく世界一の哲学者であり小説家でありましょう。


明日は石手寺、五十一番まで打ち、松山市内泊。グリップが鈍ってきたウォーキングシューズを買い換える予定です。





今日の一枚:岩谷寺から久万高原町に戻る途中。正午頃。


第二回お四国参り-第二十七日

2013-10-12 17:54:17 | 遍路

下坂場峠を越えヒワタ峠の取り付き近くに、今回話しを伺いたかった方が二人いらしゃる。個人で小さな庵「ヒワタの郷」を開かれている方。そこからちょっと登った所の「由良野の森」の住人。

前回、「ヒワタの郷」で御接待を受けたんですが、その日中に45番まで打ちたく、早々に後に。もっと話しをしたいという思いばかりを残してしまっていたのです。

《日溜まりで 秋に包まれ 夢心地》

結局、小一時間待ってみたが、誰も現れず…。


もひとつ、やはり前回、ヒワタ峠への山道に入ってすぐ左手に羊がいるのに気付きました。どんな生活をされているのか…。今回そこが「由良野の森」という場所であることがわかりました。入り口まで行ったのですが、こちらも誰もいらっしゃられない。…諦めよう、山道に戻ろう…。するとご近所のご夫婦が出ていらして、事情を話すと、格好も格好ですから、察してくれて、なんと住人である管理人さんを呼んできてくれました。

楽しい30分。どんな意図で作られ、どんなことを。どうやってチャンスを得たのかを伺えました。自然との共生。地域との共生。阪神淡路大地震を気にボランティアをしたことで知り合った繋がりが繋がりを呼んで、「里山の保全をするのを手伝う」ことに。なるほど、行動が次から次に輪を広げ…。考えるだけでは…。ここでも「踊りゃな損損」でした。


ヒワタ峠を下ると3時。荷物をデポ、44番を打ち宿に。


明日は45番を打ち、三坂峠の手前で宿泊。久万高原でゆっくりです。

《一歩ゆく 秋に抱かれ 一歩ずつ》





今日の一枚:ヒワタ峠へのアプローチ、8時頃。


第二回お四国参り-第二十六日

2013-10-11 17:23:35 | 遍路

いつのまにか、秋祭りの時期になっていました。内子に入ると、和菓子屋さんの小母さんが二人店先に。「可愛らしいわよ。子供たちがね、明日のお祭りに先立ってやってるの。」

どれどれと立ち止まって待っていると…。隊列が来た、来た。先頭に獅子舞、小さな小さな御輿。

《親の数 子より多し 秋祭り》


大瀬の石積というバス停の手前、81のおじいちゃんと立ち話。小一時間は大袈裟ですが、長々としてきました。今年はイネ、栗、柿、全部だめだ。この辺り、中予だけが、がいに雨が降らん。ひどい病気を患ったがなんとか抑えたぞ。11人ひ孫がいるんじゃ、とニコニコ。

内子に入る直前の峠越え中、ピンクの小さな花の群落。そばのようであり、違うようであり。ミツバチたちやイチモンジセセリが乱舞。

《ミツバチの 羽音に足止め そばの花》


お昼を内子町にある道の駅「からり」でとり、平日にも関わらず混んでる不思議な道の駅です、歩き始めると逆打ちの方が一人。なんでも区切っているとか。なんかの弾みで出石寺のことが話題になりました。伊予平野駅から打つと4時間位だったとか。いろんな道がある。寄れば良かったかと思うも、寄ってたら、ああやって話せない。石積のじいちゃんとも話せなかった。一期一会を思えば、これも正解、かなと。

ちなみに、天気予報は見事に外れ。雨が石積のじいちゃんと話してた時パラパラ、サーっと来たくらい。二人で気持ちいいなぁ。雨具は全く必要なし。暑くもなく快適でした。



明日は久万高原をヒワタ峠越え目指します。44、45番は明後日にするかもしれません。明日次第です。久万高原町に泊まります。





今日の一枚:10時ちょっと前、そばの花だと思うんですが…。
 
 
 
もう一枚、秋ですね。


第二回お四国参り-第二十五日

2013-10-10 16:58:48 | 遍路

風、風はいいのですが、雲は積乱雲、日差しは夏。高層雲なんて微塵も見られず、天高くなんてありません。秋は暦の上だけ、まったく…。水分を取っても、あっという間に体から抜けていきます。

南予に入って南天が、コスモスが目に付くようになりました。徳島、高知と多少植生は異なるでしょう。が、大きくは…。となると、時季が変わって行ってるんですね。

《南天の 実集まれば 華となる》


気付けば、明日からいよいよ久万高原にアプローチ。南予や足摺岬辺りの静かなところは、しまったという位簡単に過ぎさってました。久万高原はそうならないようにせねば…。

鳥坂トンネルはパス。峠越えをしました。56号線の音が途切れると素敵な世界。前回のトンネルの中での惨めな思いはせずすみました。倍くらい時間かかりましたが、絶対にいい。雨じゃなければ、お勧め。驚いたのが札掛大師堂…。朽ち始めてました。巨大な伽藍を持つとこもあれば、もう地名でしか残りそうにないところもある。

明日は内子を抜け、ヒワタ峠と農祖峠の分岐点近く、落水大師の側でお豆腐を楽しんで一泊です。

暑いせいか、30キロを越え歩こうという気力がなかなか沸いてきません。しかも、暑い、どっか涼しいところはと探してるだけ。何も考えられない。まさか、疲れが貯まってきた…とか。






今日の一枚:宇和町で見かけ南天。10時頃。


第二回お四国参り-第二十四日

2013-10-09 20:09:39 | 遍路

歯長峠を送迎庵見送り大師を下り、舗装道路に出た時、へ? お二人のお遍路さん…がお茶されている。

何しろ荷物が桁違いに、デカい。山道なんて絶対に…。背負うってもんじゃない。お二人の荷物それぞれ100をゆうに越てる。荷車だ。思わず笑ってしまって、こんにちは

聞けば、八十八や別格は何度となく打ち終え、不動明王の三十六霊場をお参り中とか。おっちゃん66、おばちゃん76。ご夫婦でなく、お不動明王さん巡りのお仲間とか。荷は春夏秋冬に対応。お米も、新米10キロを持っていらっしゃる。


いいか、歩いてるときは…:

過去を、悔やまない。
今を、憂えない。
未来を、安じない。 


すべて反対の事をしてた。野宿もしてみろと…。さらに頂いた言葉「心が神なれば、即ち神なり」。神は、お大師さんと不動明王。でも宗教じゃない…。

おばちゃんの荷物も100を越えてる。でも小柄で150ない。不思議やろーとおっちゃん。気、気で運んでんで、と。確かに、有り得ない。下手な坂道、持っていかれ怪我するの必死…。



分かりません、いろんな人がこの四国を歩き回ってます。お二人と話してるとき、お遍路さんがタクシーで過ぎ去りました。どれ位話してたんでしょうか。師匠、Y女史、Yくんと歩いて事が懐かしく、楽しく思い出しながら話してて、時を忘れました。宿に入ったら5時近かった。


そうそう、三間町に入ったとき、ちょうどお昼。地図にはないローソンがありました。結構、地図上のコンビニや食堂、あったりなかったりします。最低限食べる物を持っていさえすれば、なんとかなります。

《弁当を 頬張る背中 秋風涼し》


朝方、雨。宇和島市内に入ると夏のよう。明日は43番を打って大洲市内に泊まります。





今日の一枚:三間町に41番に向かう途中。12時頃。


第二回お四国参り-第二十三日

2013-10-08 19:30:19 | 遍路

三日ぶりに雨具を使わずにすみました。もちろん、曇りがち、今にも降りそう…。

《ススキの穂 雲をはきされ 祈りゆく》


柏坂を越えた前回会ったおばあちゃん、元気に洗濯物を干してらした。「どっから来たん? 台風来んやろか…。」携帯、圏外で最新は解らず。「朝の予報では夜雨が強くなる…。」風が強くなけりゃ関係なさそう。「水、あるか。」引いたりする労力を考えると山での最高の接待。12番を越えたとこでは4キロとか。柏坂から考えてもあまり水場がない…。まだまだ十分あったので、辞退させて頂いた。ほか、洗濯物、風呂場に干さんといかんネ。お元気で、また。

そのチョット手前、清水大師を越えた頃だったか、誰かが監視してる。黒い影がスゥーッと。フクロウ? ミミズク? トンビより一回り大きなのが睨んでました。ウリボウ、ヘビ、カワセミ、いろんなのを見ますが、夜行性の猛禽類は初めて。

《鹿の声 秋風のむこう 木霊する》



今日この歩きに出て初めて、仕事のこと、思い出し考えました。つくづく、ポリティックスと組織のグローバル化に翻弄されてきたなぁ…と。「水、いるか」「いってらっしゃい」なんてことの方がどれだけ大切か…。


明日は42番まで打ち、歯長峠を越えたとこで泊まります。





今日の一枚:前回、この場所で「踊る阿呆に、見る阿呆。同じ阿呆なりゃ、踊りゃな損損」って事が分かった。10時頃。
 
 
 
ついに、アジサイが咲いているのを発見! 本文中のおばあちゃんのところから間もなく。10時45分頃。


第二回お四国参り-第二十二日

2013-10-07 20:22:22 | 遍路

朝起きてると、静か! これはシメシメと思った瞬間、ザァザァ-。こんなのが繰り返す。早出のため用意して頂いたおにぎりを頬張りながら、これでは篠山詣では無理かと、雨具フル装備。

《虫の音と 雨音混ざり 見えぬ空》


56号線に出て、宿毛トンネルにお遍路さん。迷っているのか、地図を何度も止まっては確認してるよう。挨拶し聞いたら、雨のため松尾峠を断念。雨具を着て、56号線を一本松町までぬけるそう。篠山詣でに挑戦してきますとお別れしました。内心、無理と思いながら…。

332号線に入り、しばらく行って、場所を確認しませんでしたが、小父さんが玄関先に。篠山に行けますかね? 大丈夫じゃろ。さらに御座所という集落に進みおっちゃんに聞いてみた。大丈夫じゃろ。地元のおっちゃんたちから、大丈夫じゃろと言われると…。


行って良かったです。雨は降ったり止んだりを繰り返します。それが木々をベールのように包み込んだり、谷と谷を雲となり上がり下がる…。幻想的でした。はるか彼方、見下ろしたところに棚田。これは、歩いてれば、見つかるなと確信を深め…。

《幾重にも 白雲の竜 秋山かける》



明日は40番でお参りし、津島町の満願寺を経由して津島町岩松に泊まります。






今日の一枚:篠山神社から下る最中、13時過ぎ。


第二回お四国参り-第二十一日

2013-10-06 17:09:01 | 遍路

今日もほとんど雨。39番にいた3、40分はかろうじて止んだのですが…。団体が先にいらしてお参り中。先達が数人いたようですが、お参りが済んでも本堂や大師堂の周りにたむろさせていて、後から来たお参りの障りになってました。大変失礼な言い方かもしれませんが、タスマニアで見た羊飼いと羊のほうが余程礼儀正しいような気がします。

宿毛から39番に進む山道、竹林がきれいでした。前回も歩いてますが、竹林だったとは…。

《野の花に 後髪引かれも 歩を進む》



明日は篠山詣でに、40番。修行の道場がいつの間にか終わります。ただ、篠山神社は雨なら止めておきなさいと、昨夜と明日の宿の人から言われてしまいました。332号線に篠山橋というのがあります。その辺りまでの集落を見たい思いを捨てられません。そこまでは天候によらず入る予定です。晴れますように。





今日の一枚:39番を打ち終え、竹林を抜け田んぼの中の道にて。12時頃。


第二回お四国参り-第二十日

2013-10-05 17:10:26 | 遍路

月山神社が意外に小さく驚いてしまいました。それも忽然と道のわきに…。月形の神石の近くまで上がりましたが、崩れ落ちそう。近くで手を合わせてきました。321号線から離れ神社までの道、良かったです。静かで綺麗。しかも、子どもたちのメッセージが掛かっている。可愛いし、思わず微笑んでしました。

なによりも、今日は雨、雨、雨。起きたときに、既に降っていて、しかも天気予報で確認すれば終日…。実際、弱まることなく降り続けました。止まると寒いし、道の駅大月までほとんど荷物を下ろさず…。そこで昼飯にしたのですが、チャリの日本一周中のお兄ちゃんがいて、今日の行動は諦めてました。理にかなっている…。

赤泊の集落から321号線に上がる道も気になりました。あの長さから想像すると、集落でゆっくりしたかった。西泊まで足をのばしたくもなりました。

《慈雨なれど 遍路の想いぞ ススキの穂》


昨晩お世話になったお宿のお子さん、四人姉妹。一番下が双子。若旦那に聞いたら、照れながら「私にもどちらがどちらか…、たまに」。小五を筆頭に、三年生、二歳半の双子。朝、お弁当?を作られてる姿が幸せそうでした。

明日は調整日。明後日の篠山詣でに備え、39番を打ち宿毛市内に宿泊します。





今日の一枚:今夜のお宿の部屋から見える風景。やっと雨、小降りに。17時ちょっと前。