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ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

量子力学と相対性理論

2009-09-13 21:16:53 | 読書/新聞/映画など
宇宙も極小の世界も、奇妙で不思議な世界が広がっています。なぜ、奇妙に見えるのか、それは、時間について明確な概念が成立していないからではないだろうかと最近考えています。

量子の世界では、電子がどこに存在しているかは、確率で示すことしかできません。「観測者によって「ここに電子がある」とわかったとたんに、電子はその場所に粒子の姿をとってあらわれる」(P43)

量子力学には、現在、3つの有力な解釈があります。コペンハーゲン解釈、多世界解釈、ボーム解釈です。

コペンハーゲン解釈では、観察者の存在が前提になります。人が見ている状態と見ていない状態です。電子が存在する場所は、「見ることで決定」します。

多世界解釈では、「測定器がAという状態を示しているのを見ている観測者がいる世界」と「測定器がBという状態を示しているのを見ている観測者がいる世界」とが重なり合っているという解釈になります。

ボーム解釈は、すべてを古典力学で解釈しようとするもので、「一見確率的に見える結果をきちんと説明づける隠れた変数が存在する」と考えます。

最近は多世界解釈がふえているそうです。しかし、どれも整合性がある説明にみえません。

質量もエネルギーも空間のひとつのありかたであり、時間と空間が同一のものであるとすれば、時間というものを徹底的に解明すれば、「測定器」の問題も解決するように思われます。もちろん素人考えですが。

たとえば、観測者が光の速度で移動しているなら時間はゼロになり、それを見てる観測者と違う時間が同時にながれています。ブラックホールの周辺と外でもちがう時間が流れている。

ところで、最近、時間は宇宙の膨張そのものではないかと考え始めています。空間の膨張が時間の経過ではないか。

130億光年先の星の光を観測できようになりました。いずれ、137億年前のビッグバン直後の宇宙を観測できるようになるかもしれない。130億光年先の星は、130億光年先にある。しかし、その光が出発した130億年前にそこにあったわけではありません。宇宙の膨張によりいまはそんなに遠いところにありますが、光が出発した時にはもっとはるかにすぐそこにあった。その近い距離を130億年をかけてやってきた。そして、いまは130億光年先にある。

いま、宇宙の膨張は加速しているという。これは何を意味するのだろうか。アインシュタインは、宇宙は膨張も縮小もするという。縮小すれば、時間は逆行するのだろうか。

空間のゆがみのなかで、時間はさまざまに進んでいる。空間の位置とうける力によってちがう時間が流れている。

時間も立体的なのかもしれない。空間において、二つの物体が同時に同じ位置をしめることができない。ただ、この「同時に」がくせものかもしれない。電子が「同時に」多くの位置を占めるのも、この「同時」がくせものだからだろうと思う。しかし、それはいわゆる多世界とは違うとおもわれます。

「思想としての科学」。思想の世界でもある。

時間と空間の関係式がつくれるような気もします。その前にいくつか確かめたいことがあります。

ところで、最近は量子力学とともに、量子情報科学にも関心があります。

佐藤文隆・井元信之・尾関章著『量子の新時代』(朝日新聞出版、2009年7月30日、780円+税)









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