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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

累積生産規模とコストの研究

2009-05-12 11:08:09 | eLearning
「製品を事業として扱う経験の深さは、その製品を作り始めてからの累積の生産量で表せる」という仮説があります。

この仮説にもとづいて、自動車会社や半導体会社の累積生産量とそれらの製品の生産コストを入念にしらべた研究があります。その仮説と検証を通じて、経験(累積生産量)と生産コストの関係が明らかにされていきました。

そこで発見されたのは、「累積生産量が倍々となるごとに、一定率でコストが下がっていく」ということでした。その当時の半導体の会社の調査では、「生産累積量が倍々となるごとに、27%の定率でコストは低下していく」というものです。

これは、eラーニングでいえば、累積学習者の数が経験の深さをあらわしており、みあった生産コストの低下を実現しているということになるでしょう。

経験の深さは、サービス品質に強く反映しています。とくに、サービスの場合、経験による細かい改善の積み重ねが決定的に重要です。ショートカットで、サービス品質をアップする方法はありません。大切なのは、経験の深さです。

コストもそうです。累積生産規模が倍になれば、コストは27%下がるというのは半導体業界の分析結果ですが、eラーニング業界では、もっと劇的に差があるでしょう。ネットラーニングの価格競争力には、根拠があります。

2009年2月20日に、ネットラーニングの累積学習者は300万人を突破しました。それからほぼ40日後の3月末には、334万人に達しています。

石井淳蔵著『ビジネス・インサイトーー創造の知とは何か』(岩波新書、2009年4月21日)に上記の研究の紹介があります。