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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

ビジネスの外部環境

2011-10-26 23:13:24 | eラーニングビジネス
われわれのビジネスをとりまく外部環境は、激変しています。

中長期にわたり重大な影響をあたえる第一の要因は、日本の少子高齢化と人口のはげしい減少です。
第二は、日本の産業構造の根底的な転換と世界で進行するグローバル化です。製造業を核とする新興国の台頭により、日本は、デフレのなかで産業構造の転換をせまられています。
第三は、リーマンショックに端を発して進行中の世界的な大不況です。世界各国で、深刻な財政危機へと発展しつつあります。日本国債の破綻も、さけることはできません。
第四に、温暖化による気候変動と各地でおきている大洪水も織り込むべきかもしれません。

なかでも、これほどの世界的な国家の疲弊は、資本主義がはじめて経験するものです。社会をうごかす原動力は、企業にうつっています。

これからわれわれが直面する経済的社会的困難さは、未曾有のものとなるでしょう。そして、それは、価値観の転換をせまるでしょう。


布石を打つということ

2011-05-29 21:21:42 | eラーニングビジネス
布石ということばは、本来、囲碁の言葉です。

なにげない石が、のちに大きな戦略的な意味をもってくる。

中長期のビジネスの展開でも、この布石は大切です。布石は、さかのぼって打つことはできない。しかも、布石が重大な役割をはたすには、一定の時間の経過が必要です。

ネットラーニンググループのビジネスモデルの特徴のひとつは、この布石を多用していることです。ながいものは、数十年をかけて準備している。偶然にみえることでも、実は長い準備が隠されていることもおおい。

ということで、われわれは、いまも多数の布石を打ち続けています。中長期の多角的な、多様な、グローバルな展開のために。


刻々かわる競争条件

2011-01-24 19:46:10 | eラーニングビジネス

ネットビジネスでは、すさまじい速さで競争条件がかわり続けています。

マイクロソフトのビル・ゲイツは、1998年に”windows98”を提供した直後に、ネット時代にはマイクロソフトが取り残されるのではないかという恐怖にかられました。そのようすは、直後の11月から12月にかけてのJavaをめぐるマイクロソフトのあわてた対応にもよくあらわれていました。ビル・ゲイツ自身も書籍のなかで、倒産のプロを雇ったとかたるほどその恐怖を率直にみとめています。

グーグルやアマゾン、そして、Facebookとつぎつぎにネットの覇者が登場しています。そして、ビル・ゲイツが予想したとおり、マイクロソフトは、ネット時代に覇者となることはできませんでした。

この変化に対応するのが大変と考えるのか、これこそ絶好のチャンスと考えるのか。

いずれにしても、教育事業であるとともにネットビジネスでもあるわれわれの事業領域においては、このはげしさは日常の環境です。


負けた理由と勝てなかった理由

2011-01-14 12:51:58 | eラーニングビジネス

一般的には、案件によって、競合にまけるケースとかつケースがあります。

まけた場合に、敗因を分析すると、弱点がうきぼりになることが多い。しかし、負けた理由よりも勝てなかった理由を分析したほうがよいこともしばしばあります。

勝負は、自分の土俵に持ち込んだほうが有利です。選択の基準をどこにおくのか。とくに、もっとも大切なところで圧倒的に優位であるなら、そこに勝負の核心をもってくる必要があります。競合あいての目くらましにのってはいけない。

クライアントに、もっとも大切なポイントを明示できたのかどうか。ただしく伝えることができたのかどうか。

勝てなかった理由をよく分析して対策をとることも重要です。自社の強さにみがきをかける。

 


はげしい競争に直面する

2011-01-05 10:52:02 | eラーニングビジネス

アメリカ政府の経済政策の実質的な立案者だった著者の本を読んでいると、今後、中国とアメリカは激動のなかでも生き残るだろうと書いてあります。

そして、日本はむずかしいと予測されている。

その理由は、アメリカの新企業の激しい競争にチャレンジし勝ち抜いていくアグレッシブな展開に対して、日本企業は激烈な競争に立ち向かおうとしていないということです。(なんと、現在の日本では、新しく誕生する企業数より、消えていく企業数のほうが多い。人口だけでなく、企業のかずさえ減少経済なのです。)

ところで、日本におけるeラーニング市場の展開は、多数の有力な企業が脱落しており、結果的にははげしい競争があるようにも見えます。しかし、現実は、ぬるま湯のような競争状況といっていいでしょう。

いま、われわれが中国をはじめ、世界に出ようとするとき、競争状況はまったくかわります。多額の資金を投入して、一気に市場を制覇しようとするようなきわめてアグレッシブな企業群と正面から戦わなければなりません。

もちろん、わがグループも激烈な競争戦略をもって展開してきました。2000年のサービス開始のとき、まだダイヤルアップでインターネットが利用され、毎分課金されているなかでつなぎっぱなしの双方向学習をスタートさせたこともその事例です。ネットラーニンググループの競争の激烈さは、おもに戦略に表れています。もちろん、この基本をかえることはありません。しかし、戦術的に激烈な企業群とどのように戦っていくのか。

新しい競合との新しい戦い方がもとめられます。おそらく、それにともなって、わが社の企業の編成の仕方や、戦闘陣形のとりかたなど、われわれ自身が大きくかわることも求められるでしょう。戦いの先頭に立つ有力な外国籍社員も多数求められるのはまちがいありません。

はげしい競争がまちうけています。

 

 


比較表で比較する

2010-11-29 21:29:15 | eラーニングビジネス

なにか購入するときに機能の比較表でくらべて判断することがあります。

これは、大きな落とし穴があります。機能があるとしても、どのような内容のものか、あるいは、その品質もわかりません。

もっと重要なことは、そのコンセプトやどこに重点があるのかもわからない。

あなたが学校をえらぶときに、校庭の樹の数や、机の大きさなどで選びますか?本当は、どんな教育方針なのか、どんな先生方が、どんな教育をしているのかが大切なのではないですか?

機能比較表で、ただ機能がおおいだけで選ぶなら大失敗します。


eラーニングビジネスのむずかしさ

2010-10-21 12:59:58 | eラーニングビジネス
日本では、2000年がeラーニング元年であったといえます。

それ以来ほぼ10年、新しい市場が拡大してくるのに、さまざまなプロセスがありました。

大手企業の子会社やベンチャー企業など、多数の企業があたらしい市場に参入し、それぞれビジネスモデルを競い合ったのです。どのビジネスモデルが生き残るのか、ある意味では、はげしい競い合いがありました。

その間、自他ともに業界ベスト3に入ると認める有力な企業が、いれかわりたちかわり登場し、撤退していきました。一時は有力なポジションを獲得しながら撤退した企業は15社をくだらないでしょう。

eラーニングビジネスは、本当にむずかしいビジネスです。

それは、事実ですが、一方、成功の方程式はきわめてシンプルともいえます。

成功と失敗をわけている要因は、さまざまあるでしょうが、本質的には、eラーニングをどのようなものと考えるのかにつきます。もっといえば、ラーニング=学習をどのようなものととらえるのかということです。

あまりにも「学習」が安易にとらえられているのではないでしょうか。eラーニングは、学習のプロセスやありかたを根本的にかえるものであり、それが大きな力をもっているのですが、そこの意味をビジネス的にとらえられていない。

結果的に、さまざまなeラーニングビジネスが、過大に期待をあつめました。わたしたちの観点からみれば、ビジネス的に袋小路であることが明らかなビジネスにあまりに多くの企業がそのまま突入していきました。現在も、そのような企業があります。

極端な言い方をすれば、生き残ってさえいれば、他社は順次消えていくというのが、eラーニングビジネスの現状です。これほど残念な市場はありません。せっかくお客様のニーズがこんなにも大きく、さらに拡大しているのですから。

eラーニングビジネスは、むずかしくないビジネスです。学習の本質さえとらえることができればよい。


いよいよeラーニング急成長

2010-08-17 05:38:28 | eラーニングビジネス
2000年を元年に普及をしてきた日本のeラーニング市場も、いよいよ急成長の局面を迎えました。多様化と大規模化がその背景にあります。

とともに、競争構造におおきな変化がうまれています。

競争の二極化です。市場のすそ野が大きくひろがった結果、多数の参入企業のもとにはげしい競争がある一方で、「多様化と大規模化」に本格的に対応できるeラーニング企業がほとんどないために少数独占の傾向もつよまっています。

これから、主力のeラーニング会社のダイナミックな成長がはじまるでしょう。