いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

定数増の不思議論。the mystery theory of an increase of the full number

2023-07-26 20:53:05 | 日記
 (1)小選挙区の「1票の格差」是正に向け、人口比を反映しやすい議席配分方法「アダムズ方式」を答申した元東大佐々木学長が衆院の選挙制度協議会に招かれ、地方の人口減少により地方の国会議員数がさらに減少する可能性を考えて「一つのやり方として(衆院全体の)定数増も考えていい」(報道)と提言した。

 (2)アダムズ方式により国会は次回衆院選を10増10減、区割り変更で実施することを決めたが、都市部の議員増に地方の議員減で地方の国会議員の反対派からは地方の切り捨て、地方の声がますます届かないと反対の意見も強かった。
 国会議員は全体の奉仕者といわれても選挙区の選出議員として選挙区の意向を代表するものであるから、地方の国会議員が減ればさらに地方衰退につながる危機感はある。

 (3)しかし、日本の政治は沖縄の米軍基地集中には選挙で県民が反対の意思を示し続けながら、政府はその声を無視して普天間飛行場の移設を辺野古に決めて対立しており、福島第一原発事故による放射性汚染水(濃度を国際基準内に薄める)の海洋放出でも地元漁業関係者は反対の意思のまま政府は安全性が確認できたとしてこの夏にも海洋放出を開始する。

 (4)地方の声が政府、政治に届いていない、届かないのはいとまがない。地方の国会議員が減ればますます届かないと言いたいのだろうが、そもそも地方の声は政府、政治に届いていないのだ。
 そこで人口減により地方の国会議員数がさらに減少することを念頭に衆院全体の定数増も考えていいとのアダムズ方式の佐々木発言は細部が読み取れないのでわからないが、10増10減のように1票の格差是正で都市部の国会議員が増えて定数増でさらに都市部の国会議員が増えるとなると都市部と地方の格差拡大をさらに深めるもので、1票の格差対策であっても理解できない。

 (5)国会議員は借金財政で拡大する予算抑制から定数、報酬削減が求められており、政策決定、国会審議であれほどの国会議員が必要なのか、審議中の居眠り議員、審議欠席に一度も登院しない議員と問題はあり、与党では派閥グループの数の勢力、影響力拡大に利用されてへい害も多い。
 国会議員の定数、報酬削減は必要で選挙制度だけでなく、道州制など行政区域、区割り改革も考えて都市部と地方の一体性による社会改革が必要と考える。

 (6)佐々木氏はまた10年ごとに国会の裁量で「総定数を設定する」ことも提案している。それはそれで結構だが国会の裁量で決めれるのか、国民、与野党の理解を得られる公平で公正な方法論は考えなければならないだろう。

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