いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

七夕と安部俊幸。 the star of `Tanabata' and the star of Guitar

2023-07-07 20:32:49 | 日記
 (1)7月7日は日本では七夕で竹の葉に短冊で願い事を書いて飾るという風習がある。日本では1月~6月を1年として、7月~12月を次のあたらしい1年にするという社会思想、物語(narrative)があるといわれて、1月正月のおみくじを枝に結ぶ風習に相当するものとして、7月新年の七夕の短冊に願い事を書く風習があるのかもしれないと思える。

 (2)7月7日はTulipにとってもメンバーのギタリスト安部俊幸さんが亡くなった日で、もう11年立つ。安部俊幸さんはTulipのギタリストとして注目を集めながら、何事にも「普通人」として生きることにこだわりがあり、世間から注目を集めることを嫌ってそういう世間にはソッポを向けることがよくあった。

 (3)コンサートでも宿泊ホテルが近ければひとり徒歩でコンサート会場入りするところを見かけたことがあり、またコンサート終了後にはひとり電車を利用して帰ることもあった。だから普通に接すれば人を大切にしてサービス精神もあり、みんな同じでひとつ(inclusive)という現代社会で求められている包摂的な生き方のハシリの人だった。

 (4)存在がかっこいい人で、ギターを弾く姿もかっこよくて、安部俊幸さんといえば大きめのギターの赤のギブソンES335が長身に似合っていて、これは随分昔に米国のギタリストから譲り受けたものをずっと愛用して使っており(資料)、安部俊幸さんの独特の音(ギターのコードも新品より少々サビのついたものが好きと言っていたことがある)と節回しがあってそれとすぐわかるものだった。

 (5)そのTulipが今日7月7日に福岡で50年コンサートを安部俊幸さんのために(と言っていい)開催している。Tulipは80年にドラムス上田雅利さん、ベース吉田彰さんが脱退し、85年にはギター安部俊幸さん、ギター、Vo、ピアノ姫野達也さんが脱退をしてオリジナルメンバーとしてはギター、Vo、ピアノ、詞曲、いろいろのオーナー財津和夫さんだけになった。

 (6)Tulipの倒産だ。当時の文献を見るとリーダーの財津和夫さんがつくり出す音楽の質、性能、技術に極めて高みを求めてこだわり、コンサート中心のTulipでコンサート終了後に財津さんがシャワーを浴びてバスローブを巻いたままの姿でメンバーのところに向かい毎回厳しい反省会があったとの話の背景があったといわれる。

 (7)元ラジオディレクターの塩瀬修身さんがその後のTulip再結成コンサートのリハーサルに立ち会って、財津さんがニコニコとなごやかにメンバーと楽しそうにリハーサルをしているのを見て当時の安部さんに「あんな財津くんを見るのは初めてだ」と言ったといわれて、安部さんも「ぼくも初めてです」と言ったといわれる。

 (8)7月7日の七夕は日本からは三つの星(star)が輝いて見えるだろう。

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