オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

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1960年代のTAITO(1):1964-1967【情報求む】

2021年11月07日 17時06分33秒 | メーカー・関連企業

TAITOは、かつて自身の公式ウェブサイトにおいて、過去の自社製品のフライヤー画像を発行年ごとに仕分けした「TAITO GAME HISTORY」という極めて資料的価値が高いウェブページを公開していました(関連記事:「北米に手打ち式パチンコを見る)。

そのウェブページはいつの間にか削除されてしまいましたが、ワタシはウェブページ全体を保存していたので、今回はその中からタイトーが1960年代に発売していたとするリストを残しておきたいと思います。

1960年代の業界は、その半ば以降ともなればボウリングブームによって飛躍的に発展していきますが、それ以前は市場も限定的で、まだ黎明期にあったと言って良い時期です。上述のウェブページによれば、TAITOはその1960年代に17種の娯楽機を発売しています。

なお、今回ご紹介するゲーム機のほとんどは正体が不明で、1機種を除いてフライヤーも添付されておりません。それぞれについて何かご存じのことがございましたら、ぜひともコメント欄にてお知らせいただければありがたく存じます。

◆1964年(昭和39年)
・フリッバーチャリアッツ
全く正体不明なゲーム機です。「フリッバー」は「フリッパー」の間違いではありません。「チャリアッツ」とは「Chariots」のことと思われますが、日本語表記する際は、通常は「チャリオッツ」となると思います。ボウリングの「スパット」という用語は、英語「spot」の発音を聞こえるまま音写したものですが、それに類似する例でしょうか。

◆1965年(昭和40年)
・クレーンゲームクラウン602
60年代のリスト17機種中で唯一フライヤー画像が添付されていた機種です。「あなたの利益をガッチリつかむ!!」とのことですが、景品は全然ガッチリつかんでくれなかったように思います。

クレーンゲームクラウン602のフライヤー。

◆1966年(昭和41年)
・クレーンゲームクラウン603
・クレーンゲームクラウン605
前年に発売されたクラウン602のアップグレード版と思われますが、どこがどのように異なるのかは不明です。

・スポーツマン
これも正体不明です。1950年代には、WilliamsやGencoなど米国のメーカーが「SPORTSMAN」というピンボール機の一種を売り出しており、ひょっとするとそれらを輸入して売っていたものか、あるいはコピーしたのかと想像します。
参考:WilliamsのSporsman(1952)

◆1967年(昭和42年)
・ペリスコープ
同じ時期に、同じタイトルがセガとナムコ(当時は中村製作所)から出ていますが、タイトーからも出ていたのでしょうか。

・サンダーバード
米国製ゲーム機にいくらでもありそうな名称でジャンルすら見当がつかず、調べるにしても絞り込みもできません。

・サッカーゲーム701
サッカーテーマであること以外、どんなゲームなのか見当がつきません。「Museum of the Game」というウェブサイトでは、米国Bally社の「World Cup Soccer」というタイトルを紹介していますが、関係があるかどうかはわかりません。
参考:BallyのWorld Cup Soccer(1967)

・バスケットボール901
上のサッカーゲーム701同様、バスケットボールテーマであること以外はわかりません。この種のゲームも60年代からいくつも出ています。
参考:MidwayのBasket ball(1964)

・ラッキーバルーン
前出「サンダーバード」以上に、全く見当がつきません。

1968~1969年は次回につづく。


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (accs2014)
2021-11-07 17:56:43
 お世話になっております。
 以前エレメカの資料を探していた時に以下のようなオークションサイトの落札情報に行き当たりました。ペリスコープとスポーツマンと思われる画像が確認できます。

https://aucfree.com/items/f281086480#

 スポーツマンはどこかのホテルのチラシに小さいながらも写ってたような気がするので、弊ブログでご覧いただける機会があるかもしれません。
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Unknown (accs2014)
2021-11-07 18:34:37
 たびたびすみません。
 サンダーバードは現JAIAの資料でちょっとだけ確認できます。右下の画像の、奥の白い浴衣の人物の左に移っている白い筐体です。わかりにくいですがクレーンゲームにバックグラスがついたようなデザインです。

https://jaia.jp/history/pdf/history_1970_01.pdf
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Unknown (nazox2016)
2021-11-07 20:21:11
accs2014さん、貴重な情報をありがとうございます。おかげさまで調べる手掛かりができました。
サンダーバードはよくわかりましたね! 
どんなゲームか御存じですか?
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Unknown (EM好きおじさん)
2021-11-07 21:31:05
お久しぶりです。
昔の事ですが、クレーンゲームの筐体を利用した、玉を目標に落とすゲームがありました。クレーンを降ろす代わりに可動部からパチンコ玉程度の鋼球を落下させて、下に何個か設置してある目標物の上面に開いている穴に入れるという感じでした。成功すると別の目標にチャレンジできる仕組みだったと思います。外れた玉は傾斜した底板を転がって回収されていきました。
当時はどうやって落とした玉を可動部に戻すのか不思議でしたが、今から思うと可動部がホームポジションに戻った時に操作パネルのある側から玉をリロードしていたのでしょうね。
このゲームがサンダーバードだったのかと問われると、私にはpdf画像にあるバックガラスの絵柄の記憶がないので、別のゲームだったのかもしれません。
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Unknown (nazox2016)
2021-11-08 21:22:28
EM好きおじさん、いつもコメントをありがとうございます。
そのゲーム機を、ワタシは1970年前後の富士急ハイランドのゲームコーナーで遊んでいます。今でも時々思い出すことがあるのですが、ネットが発達した現在でもその筐体画像を見たためしがなく、半世紀の間幻のような存在となっています。しかし、そう言われてaccs2014さんがご指摘くださった筐体を改めて見てみると、確かにプレイフィールド部分はEM好きおじさんがおっしゃるゲームのような気もします。
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Unknown (EM好きおじさん)
2021-11-08 23:06:35
こんばんは。
タイトーのサンダーバードに関して何か情報はないかとネット上をうろついていた所、
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Taito_games
という英語版wikipediaのページにたどり着きました。そこにThunder-birdが載っており、referenceからCash Boxのアーカイブへ飛べます。白黒ですが見やすい写真があって、どうやら景品がバックガラス越しに見える様に積まれており、成功すると目標の番号に対応する景品が出てくる様です。プレイフィールドも部分的に見えていますが、私が見たゲームはもっとすっきりしていた気がします(何しろ遠い過去の記憶なのであいまいですみません)。ペリスコープとバスケットボールの写真もありました。
このwikipediaのページと多数のreference先はnazox2016様にとってかなり興味を引かれるものではないかと思います。
ではまた。
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Unknown (nazox2016)
2021-11-09 21:57:30
EM好きおじさん、貴重な資料をどうもありがとうございます。
サンダーバードだけでもありがたいのに、この資料にはワタシにとっては十年に一度クラスの発見も含まれていました。いずれブログのネタにしたいと思います。
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