(画像アマゾンより)
「ボンボン」2004/アルゼンチン
もう20年も前の作品だが時々ボンボンに会いたくなる。
いかにもアルゼンチン作品らしい、じわりと潤うような余韻を残す作品だ。
奇縁(この出会いがいい)でボンボンを飼うことになった初老の男と大型犬の成り行きを描く。
動物=可愛いなんていう愛嬌は微塵もない。ドシリとボンボンはそこに居るだけ。
大きくて立派な犬はそこに居るだけで人の関心を誘い、そして人生が動いて(動かされて)いく。
犬の周りで人々の生活の一端を深淵を覗かせる。絡んでくるそれぞれの人々の心情が程よく温かい。
観終わって、またいつか観ようと思わせる作品です。