昭和30年代~地方の商店街のど真ん中で育った。
友人たちの家がそれぞれ商売をしていて各家の個性が際立っていた。
(今、思えば。当時は気付いていない)
ウチは文房具店(+書店)
学校が近場にあるので我が家はガッコの誰もが知っていた。
母親はふっくらふくよかでいかにも人が良さそうな風情なので
人気があった。登校時間は商売繁盛の時間帯なので
朝は母親に構ってもらえなかった。なので、食べたいものは
食べ嫌いなものは残すというシアワセな時を過ごす。
親友澄ちゃんの家は製麺所。
両親が四六時中お店で蕎麦を打っているので悪戯がしやすい家でした。
何をしていたかというと、二人発案の料理をよく作っていた。
友人の家で作る料理はなんでこんなに楽しいのだろう。
今になって思うのだが、一度も澄ちゃんちでお蕎麦をご馳走になったことがない。
靴屋の子、お恵ちゃんのお風呂場周辺には靴を入れた箱がいつも山積みになっていた。
お風呂はどうやって入っていたのか?
ここのご両親はどちらも狐を思わせるような風情で少々苦手だった
八百屋のひろ子ちゃんの家は、店からは隔離された場所にあり
八百屋さんなのだということを連想できるものがない。
ここのお姉さんが作ってくれたソーダフロートは実に美味しかった。
この姉妹は大人の雰囲気があり、当時の田舎育ちの小学生はこのソーダフロート
に痺れちゃいました(炭酸飲料がオ・ト・ナ)
鍛冶屋(あったんです1軒だけかじやさんが)の久美ちゃん。
この子は頭脳明晰、何をしてもうまくこなす。。ビートルズの曲をうるさい鍛冶屋
の鉄を叩く音の中で教えてもらった。耳がとにかくしんどかった。
お寺のさっちゃん。
いかにもお寺の子、って感じ。いつもどっしりした印象で照れ屋で柔和。
なにしろ住まいがお寺なので広い。思いっきり走り回り鬼ごっこができた。
必ず、お婆ちゃまに大目玉喰ったけど・・このお婆ちゃま陰湿な怒り方で
呪われそうで怖かった。一緒に遊んだ弟くんは今、住職さんで父母のお弔いを
していただいた。
菓子屋のちかちゃん。
二つ年上のお姉さん。近寄り難き美貌と知性の持ち主だった。
無愛想なお爺ちゃんは、食パンを買いに行くとその場で希望数をスライス
してくれてジャムをはみ出るくらいにたっぷり塗ってくれた。
いつも無愛想だけど、もしかしたらいい人?なんて子ども心にグっとくる
サービスだった。
美容院のゆうこちゃん。
二つ年上。この子は年上なれどフワっとしていて話やすく同等扱いしていた。
ここんちのおやつは”絹豆腐”。丸い円柱型のビニールに入った豆腐をご存知だろうか?
ゆうこちゃんはこれが大好きで、遊びに行くと必ず食べていた。
お客がいないときは商売道具で本格的に美容院ごっこして遊べたのでお気に入りの
場所。
電器やの北光坊や。
この子はいかにも坊ちゃんっぽくてこんな呼び方をされていた。
ウチにも時々来ていたけれど兄たちに冷やかされたりしていて
結局あまり打ち解けたイメージがない。
映画館のなおちゃん。
映画を映写室から見せてもらったただ、どちらかというと
大人向けの映画でこんな映画見て来たよぉ、と母に報告できなかった。
ここの親・兄弟はみなさん”松岡修三”系の顔立ちプロポーションでカッコ
良かった。家族全員カッコイイって珍しいよね。
各家の共通しているところは、お母さんたちがあまり口を出さずニコニコ
していたという印象。
まぁ、どの家も商売しながら日常を切り盛りしている立場なので
少々のいたずらは目に入らぬといったところでしょうか。
刺激の多い、シアワセな子ども時代を過ごしたと思っている。
と、ゴールデンウィークの初日にこんなことを振り返って書いていると、
時間が止まってしまったような静寂を感じる。
友人たちの家がそれぞれ商売をしていて各家の個性が際立っていた。
(今、思えば。当時は気付いていない)
ウチは文房具店(+書店)
学校が近場にあるので我が家はガッコの誰もが知っていた。
母親はふっくらふくよかでいかにも人が良さそうな風情なので
人気があった。登校時間は商売繁盛の時間帯なので
朝は母親に構ってもらえなかった。なので、食べたいものは
食べ嫌いなものは残すというシアワセな時を過ごす。
親友澄ちゃんの家は製麺所。
両親が四六時中お店で蕎麦を打っているので悪戯がしやすい家でした。
何をしていたかというと、二人発案の料理をよく作っていた。
友人の家で作る料理はなんでこんなに楽しいのだろう。
今になって思うのだが、一度も澄ちゃんちでお蕎麦をご馳走になったことがない。
靴屋の子、お恵ちゃんのお風呂場周辺には靴を入れた箱がいつも山積みになっていた。
お風呂はどうやって入っていたのか?
ここのご両親はどちらも狐を思わせるような風情で少々苦手だった
八百屋のひろ子ちゃんの家は、店からは隔離された場所にあり
八百屋さんなのだということを連想できるものがない。
ここのお姉さんが作ってくれたソーダフロートは実に美味しかった。
この姉妹は大人の雰囲気があり、当時の田舎育ちの小学生はこのソーダフロート
に痺れちゃいました(炭酸飲料がオ・ト・ナ)
鍛冶屋(あったんです1軒だけかじやさんが)の久美ちゃん。
この子は頭脳明晰、何をしてもうまくこなす。。ビートルズの曲をうるさい鍛冶屋
の鉄を叩く音の中で教えてもらった。耳がとにかくしんどかった。
お寺のさっちゃん。
いかにもお寺の子、って感じ。いつもどっしりした印象で照れ屋で柔和。
なにしろ住まいがお寺なので広い。思いっきり走り回り鬼ごっこができた。
必ず、お婆ちゃまに大目玉喰ったけど・・このお婆ちゃま陰湿な怒り方で
呪われそうで怖かった。一緒に遊んだ弟くんは今、住職さんで父母のお弔いを
していただいた。
菓子屋のちかちゃん。
二つ年上のお姉さん。近寄り難き美貌と知性の持ち主だった。
無愛想なお爺ちゃんは、食パンを買いに行くとその場で希望数をスライス
してくれてジャムをはみ出るくらいにたっぷり塗ってくれた。
いつも無愛想だけど、もしかしたらいい人?なんて子ども心にグっとくる
サービスだった。
美容院のゆうこちゃん。
二つ年上。この子は年上なれどフワっとしていて話やすく同等扱いしていた。
ここんちのおやつは”絹豆腐”。丸い円柱型のビニールに入った豆腐をご存知だろうか?
ゆうこちゃんはこれが大好きで、遊びに行くと必ず食べていた。
お客がいないときは商売道具で本格的に美容院ごっこして遊べたのでお気に入りの
場所。
電器やの北光坊や。
この子はいかにも坊ちゃんっぽくてこんな呼び方をされていた。
ウチにも時々来ていたけれど兄たちに冷やかされたりしていて
結局あまり打ち解けたイメージがない。
映画館のなおちゃん。
映画を映写室から見せてもらったただ、どちらかというと
大人向けの映画でこんな映画見て来たよぉ、と母に報告できなかった。
ここの親・兄弟はみなさん”松岡修三”系の顔立ちプロポーションでカッコ
良かった。家族全員カッコイイって珍しいよね。
各家の共通しているところは、お母さんたちがあまり口を出さずニコニコ
していたという印象。
まぁ、どの家も商売しながら日常を切り盛りしている立場なので
少々のいたずらは目に入らぬといったところでしょうか。
刺激の多い、シアワセな子ども時代を過ごしたと思っている。
と、ゴールデンウィークの初日にこんなことを振り返って書いていると、
時間が止まってしまったような静寂を感じる。