日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

商店街の子どもだった。

2010年04月29日 | 喜怒☆楽
昭和30年代~地方の商店街のど真ん中で育った。
友人たちの家がそれぞれ商売をしていて各家の個性が際立っていた。
(今、思えば。当時は気付いていない)

ウチは文房具店(+書店)
学校が近場にあるので我が家はガッコの誰もが知っていた。
母親はふっくらふくよかでいかにも人が良さそうな風情なので
人気があった。登校時間は商売繁盛の時間帯なので
朝は母親に構ってもらえなかった。なので、食べたいものは
食べ嫌いなものは残すというシアワセな時を過ごす。

親友澄ちゃんの家は製麺所。
両親が四六時中お店で蕎麦を打っているので悪戯がしやすい家でした。
何をしていたかというと、二人発案の料理をよく作っていた。
友人の家で作る料理はなんでこんなに楽しいのだろう。
今になって思うのだが、一度も澄ちゃんちでお蕎麦をご馳走になったことがない。

靴屋の子、お恵ちゃんのお風呂場周辺には靴を入れた箱がいつも山積みになっていた。
お風呂はどうやって入っていたのか?
ここのご両親はどちらも狐を思わせるような風情で少々苦手だった

八百屋のひろ子ちゃんの家は、店からは隔離された場所にあり
八百屋さんなのだということを連想できるものがない。
ここのお姉さんが作ってくれたソーダフロートは実に美味しかった。
この姉妹は大人の雰囲気があり、当時の田舎育ちの小学生はこのソーダフロート
に痺れちゃいました(炭酸飲料がオ・ト・ナ)

鍛冶屋(あったんです1軒だけかじやさんが)の久美ちゃん。
この子は頭脳明晰、何をしてもうまくこなす。。ビートルズの曲をうるさい鍛冶屋
の鉄を叩く音の中で教えてもらった。耳がとにかくしんどかった。

お寺のさっちゃん。
いかにもお寺の子、って感じ。いつもどっしりした印象で照れ屋で柔和。
なにしろ住まいがお寺なので広い。思いっきり走り回り鬼ごっこができた。
必ず、お婆ちゃまに大目玉喰ったけど・・このお婆ちゃま陰湿な怒り方で
呪われそうで怖かった。一緒に遊んだ弟くんは今、住職さんで父母のお弔いを
していただいた。

菓子屋のちかちゃん。
二つ年上のお姉さん。近寄り難き美貌と知性の持ち主だった。
無愛想なお爺ちゃんは、食パンを買いに行くとその場で希望数をスライス
してくれてジャムをはみ出るくらいにたっぷり塗ってくれた。
いつも無愛想だけど、もしかしたらいい人?なんて子ども心にグっとくる
サービスだった。

美容院のゆうこちゃん。
二つ年上。この子は年上なれどフワっとしていて話やすく同等扱いしていた。
ここんちのおやつは”絹豆腐”。丸い円柱型のビニールに入った豆腐をご存知だろうか?
ゆうこちゃんはこれが大好きで、遊びに行くと必ず食べていた。
お客がいないときは商売道具で本格的に美容院ごっこして遊べたのでお気に入りの
場所。

電器やの北光坊や。
この子はいかにも坊ちゃんっぽくてこんな呼び方をされていた。
ウチにも時々来ていたけれど兄たちに冷やかされたりしていて
結局あまり打ち解けたイメージがない。

映画館のなおちゃん。
映画を映写室から見せてもらったただ、どちらかというと
大人向けの映画でこんな映画見て来たよぉ、と母に報告できなかった。
ここの親・兄弟はみなさん”松岡修三”系の顔立ちプロポーションでカッコ
良かった。家族全員カッコイイって珍しいよね。

各家の共通しているところは、お母さんたちがあまり口を出さずニコニコ
していたという印象。
まぁ、どの家も商売しながら日常を切り盛りしている立場なので
少々のいたずらは目に入らぬといったところでしょうか。
刺激の多い、シアワセな子ども時代を過ごしたと思っている。

と、ゴールデンウィークの初日にこんなことを振り返って書いていると、
時間が止まってしまったような静寂を感じる。







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見上げる、その群集の中に居たかった・・・マン・オン・ワイヤー

2010年04月29日 | 映画
超高層ビルを綱渡りする青年のドキュメンタリーである。
・・・・と、見るまでは”見たい度フツー”の範疇だった。
が、見始めると、このドキュメンタリーがいかに仔細を丁寧に追い
手間をかけた優秀な作品であるかが分かってくる。


1974年 ワールドトレードセンター完成間近。
この天に向かって聳え立つ二つの高層ビルを”渡る”という度肝を抜くような
桁違いの野望を放つ青年フィリップ・プティがいた。正直、綱渡りにそんな命を賭けて
どうする?の思いがあったのだが・・・。
そのフィリップを後方支援する友人たちを巻き込んでのストーリーにいつしか夢中
になる。
 
右の画像はワイヤーの上で寝ている。
45分間8往復というぶったまげた偉業であったという。

危険というだけでなく違法(治安紊乱罪→びんらんざい・不法侵入罪)
なので、綱渡りするまでの設営に人々の目をくらます必要がある。
この設営できるまでの過程がこれほど至難だったとは。当然ながらワイヤー1本で事足れりでは
ないのである。けして小さくはない機材を厳しい警備の目を盗んで運び上げるまでの
周到な用意。この辺りを時間をかけてフィリップや友人たちが中高年となった
現在から証言している。
この仔細な記録フィルムが素晴らしい。フィリップの子ども時代からやがて結婚し
妻をおぶって綱渡りに興じる場面、高層ビルを渡るために綿密な計画を練る場面は
相当リアル、友人たちとの葛藤・・・想像を遥かに超えた真摯な気迫を感じる。

命を賭して綱を渡る青年、そこを見守り逮捕の火の粉を覚悟する友人たち。
(実際、この後国外退去となったフランス人の友人もいた)

綱渡りの後、逮捕されるフィリップ。

時間を経て彼らが証言する顔は、真剣で且つ愉しげでどこか誇らしげな表情があった。
真摯に生きた時間がそこに有り、そこを仲間たちと共有した輝かしい瞬間が確かに
あったという感慨だろうか。


これを目撃できた人々が羨ましい。



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この時代にライトアップの桜?・・千葉市美術館

2010年04月24日 | 美術展・本
「近代日本美術の百花」千葉市美術館~5/9
   多色刷版画およそ200点 他

こちらの美術館の企画展はこれまで出かけて落胆したことがない。
今回もドキドキどよめいた作品がいくつかあった。
(画像がなくその素晴らしさのほとんどを伝えられなくて残念ですが、
後々あちこち探してUPしていきます)

吉川観方「丸山の夜桜
大樹の桜の下、下方に設置した松明を数箇所置きライトアップしている
知らなかった・・こんな昔から(1925年作)ライトアップして桜を愛でていたとは。
観方さん、幽霊コレクションなど独特の個性の持ち主だったようで、こちらの桜も
異種魅惑的な桜だった

川瀬巴水は”水面”を存分に観たかったのだけどちょっと空振り。恐らく展示してある位置と
照明の当て方がまずかったのかも・・。

西洋人が描いた日本の婦人画はやはり着物の中の骨組みがガッチリしている
その後で夢二に会ってみると夢二は女性のラインを知り尽くしているなぁ、と新めて思う。
華奢で薄い体躯はいかにも腹筋と背筋が不足ぎみのラインだが、その分しなやかで
体表現が豊か。そのポーズの前後の動きが想像できそうな気配を感じる。
余談だが、ファッションモデルは背が高く細い。それは見た目もさて置き、
何より表現のを拡げやすいということらしい。

大ファンである橋口五葉
「化粧の女」はあまりの艶の前にうろたえる。”コト”が終わった後?の
得も言われぬ色香だ。
「髪梳く女」の豊かな髪のさざなみ、「夏衣の女」の黒の透ける浴衣と
女性の美しい場面の色を知り尽くした人だ。

伊東深水「裸婦」の髪の色彩から離れられず、引き返して二度見直す。
緑・青・グレー?も入っているのかな・・・それはそれは綺麗で豊穣な色彩の刷りの髪だったそして、深水の赤は版画でも清冽で美しい。
版画を見ていつも思うことだけど、作者名に彫り師と刷り師の名称を連名で入れても
いいんじゃない?

鏑木清方は楚々とした絵柄の作品が出ていた。「夏の雨」の風に必死に抵抗する雨傘の墨のぼかし、
「葛葉」の片足上げた女性のヒップラインと着物の裾ラインの墨の一刷け。
んん~、いいなぁ

恩地孝四郎の「ダンス情景/版画」も印象に残る。
地味で屈折した感じがある。地下にあるような狭い場面で窮屈そうに何組かの男女が
踊っている。男性の首元に組んだ若い女性の腕とステップを踏む女性のふくら脛部分
を白抜きにしている。そこが非常に痛々しいくらい鮮烈に映る。それにしても
この部分だけで女性の若々しい弾力を伝えてくるのだから凄い。

織田一磨の「屋台店」は恩地さん同様、一枚の版画から一冊の小説を読んだような時代の背景を感じる。


~5月9日までと連休を挟んでの開催期間。
話題の美術館はどこも混雑していて閉口されている方、ここは穴場です
いつも充実した内容なのに比較的空いてます
どうか、こちらの美術館が今後も広告を控えてくださいますように・・・と
勝手に願っているのですが。




















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残念ながら声が・・・アイリス

2010年04月22日 | 喜怒☆楽
昨夜、「アイリス」(韓国/主演 イ・ビョンホン キム・テヒ)を観た。
キム・テヒの美しさに惹かれて。
わぉ、パーフェクトに近いんじゃない?美形+知的で品もあり
しなやかな潤いも備えている。
隙ありのボディは好感がもてる(女性らしいふくよかさ)

ストーリーも場面展開もそれなりに面白かったのだけど
  ・
  ・
ビョンホンの声が藤原竜也ではいかにもミスマッチでしょ。
あのボディ・面相から藤原竜也の声が出てくるとは考え難い。
声を発した途端「ズコっ」とこけそうだった。
こういう分かりやすいミスマッチがどうして起こるのか?

近頃(って結構前から)、吹き替えに売れ筋のスターを起用する傾向がある。
観客の関心を引き付ける効果を狙っての意図だろうが、
引き付けさえしたら後は内容で勝負・・とはいかない。
やはり声は演技の一つ。トーン・濃淡などなどその俳優の気配を支配する。

藤原竜也の上手さは納得済みだけど、元々の声質が合っていないのでは
いかんともし難い。
キム・テヒの黒木メイサは声質はさほど離れていないイメージだけど
”潤い”不足と感じる。

韓国語の日本語字幕でも見られたようだけど
あちこちリモコンを操作したが出来なかった
解説書はきちんと分かる場所において置こう。。。。毎度毎度の教訓。
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記録 映画2010/1月~3月

2010年04月17日 | 映画
観た日付順を追ってメモします。
(タイトルだけのものは印象が薄い)
五個が最高ランクです。

「ファミリー」
「蒲田行進曲」再再見ブログ記事あり(1/2)
「カンナさん、大成功です」韓国
「デス・ノート」2/1ブログ記事あり(1/9)

「バートン・フィンク」再見 1991/アメリカ

監督コーエン兄弟。 やはり独特の怖さがある。ジョン・グッドマン(隣の住人)は
異質だ!太っちょで気のいいおじさん風だが時々垣間見せる異常な目付きは本当に
ゾっとくる。いつ、本性を現すかという気配に終始目が放せない。ラストも風変わりな
怖さだ。この炎はずっとイメージに残りそうだ。

「こねこ」2/1ロシア

よくぞここまで丁寧に猫を追って制作したものだと思わせる良質の子猫物語だ。
ロシアの人々の小動物に対する愛情の発露がそこ此処に自然に投入されていて
優れた映像だ。
それにしても気まぐれな猫の映像をよくこれだけ仔細に撮れたものだ。
この子猫に主演男優(♂?)賞を旧い作品だけど永久保存版で購入決め!

「グリーン・ディスティニー」2000/中国 監督アン・リー
チャン・ツィイー  ミシェル・ヨー

歯切れのいいアクション場面が小気味良い。チャン・ツィイー、ミシェル・ヨー共に
ダンスで鍛えた体の動きはしなやかだ。特撮での健闘シーンは時代背景のセットとの
相乗効果もあり目に斬新だ。甍の屋根を飛び跳ねたり、竹林の上空を移動したり、
土塀を駆け上がったりと、これでもかという位にたっぷり魅せる。

「ベル・エポック」2/1
17才のペネロペ・クルスです(1/24関連記事あり)

「オール・アバウト・マイ・マザー」再見

歳月を経て再見してみて本当に良かったと思う作品。最愛の息子を事故で突然
失った女性の軌跡を描く。最愛のものを失ったことで様々な人々と出会い、
その出会いの軌跡が見事な形で女性に環ってくる。生きることに賢い女性だ。
人に向けて「開く」ということを考えてみた。

「ツォツイ」

ツォツイとは不良の意味だそうだ。健全な家庭に恵まれずスラムで一人育った
少年はある日車を盗む。その車の中には赤ん坊がいた。不器用に赤ん坊の世話
をする少年の心に柔らかい時間が流れるときもあった。

「重力ピエロ」加瀬亮 岡田将生

原作と比較してさほどのイメージダウンはなかった作品。
余談:岡田くんのCMってそこはかとなく面白い・・・この子、面白キャラいけるかも。
面白キャラがウケる子は伸びる

「サガン 悲しみよこんにちは」2/1

感性が鋭すぎると誰に対してもやがて不満が募ってゆくのだろうか。
安定したら書けなかったのか、そもそもそういう気質だったのか、
サガンの自ら波乱に飛び込んだ生涯を描く。
サガン役は「エディット・ピアフ」のシルビー・テステュー。嵌り役です。

「エレジー」 2008/アメリカ

同タイトル「エレジー」あり注意。ブログ記事あり(1/24)

「アイス・ストーム」 1992/アメリカ クリスティナ・リッチ(ペネロペ)

郊外に居住するリッチな隣同士の家族。それぞれ外見は全うだが
中を開けてみれば親も子も壊れかけている。これは特別なことではなく
もしかしたら・・・そこ此処に在り得るかもしれない。
親と子の距離感の難しさ、親はどこまで個を持ちえるのか、行き過ぎた奔放
が子どもを壊す。子どもは親が思う以上に親の心理を見抜く。
こんな場合、やはり犠牲となるのは子どもだ。


「家族の食卓」2/1
台湾の名コック長のある家族の物語。父一人で3姉妹を育てた父親は1週間に一度
豪勢な料理を娘たちに振舞うことを習慣にしている(この料理を作る過程の映像が凄い)
そんな父親を胡散くさく感じているのだが父は頑としてわが道を飄々と歩く。
三女、長女とそれぞれが結婚し家を出るときに玄関で残る家族が見送るシーンが印象的。
こういうシーン作りが本当に上手い。ラスト意外な顛末で終わるのだが、無口な父の
精一杯の愛情なのだ、あなたが(次女)が心置きなく翔べるように。

「プラネットアース」

NHKドキュメント旧作品。
秀逸な映像満載です。

「大阪ハムレット」岸部一徳、松坂慶子

意外にこれ良かった。岸部さんに賭けて選んだ作品。
のんびりした動作・言葉使いの大阪弁のお母さん(松阪慶子)
松坂さんは近頃こんな役どころが多い(インスタント沼)
でも、太ってもやはり綺麗だな。のんびりして優しい笑顔の外見の
下には剛柔自在の立派な精神が在る。そして彼女に負けず劣らず
一見ヤワな柳のような伯父さん(岸部一徳)もいつも柔和な困った
ような表情の下には一途な頑迷さが宿っている。お父さんが亡くなって
すぐにこの伯父さんはやって来たそれぞれ個性派な思春期の
子どもたちは何でもないような顔して実は何でもなくはなかったのだ・・。
一徳さんファンの私は昨日、偶然井の頭線の車内で彼を見つけた。
まんまの人のようであった

「輝きの海」

「フェリックスとローラ」 2/12000/フランス

シャルロット・ゲンズブール フィリップ・トレメン
監督は「髪結いの亭主」「橋の上の娘」のパトリス・ルコント。
移動遊園地で施設運営している男は若い女の影のある佇まいに惹かれる。
彼女の陰りに心引かれ揺らし、のめりこんでいく。終始、地味に静かにセリフと
映像が流れていく。しかし、彼女の陰りは演出したものだった。ナゼ?そうしないと
誰も私を見てくれないからよ・・・・・・。

「月夜の恋占い」 オードレ・トトゥ

ちょっとした人が意図しないきっかけで人の運命が変えられてしまうと
いう話。そんな”きっかけをオムニバス風に連綿と描いていく。
実際、そんなふうに実生活上も起こっているわけで、そこを考えると格段に
面白くなる。意外な拾いものだった。

「にがい米」2/1 1948/イタリア

なんともダサいタイトルだが、そのダサタイトルに引かれて見る。
イタリアの田植え風景をメインに描かれている。
えっ、えっ、と出だしの画像で狐につままれたような映像が・・。
都会の女性たちが田植えの期間だけ職場を休み各地から田植え作業に
集団でやってくる。腰を折り日本の一昔前のあの田植え風景が映像に
現出する ペテン師の魅力ある男に操られ米を搾取する
為に加担することになる落ちていく女とその周辺の人間模様を描く。
こんな映画もあるんだなぁ・・田植えをしている田園風景は興味津々。

「ノーマ・レイ」2/1 1979/アメリカ 
監督マーティン・リット 主演サリー・フィールド

紡績工場で低賃金・きつい労働で働かされ忍従するしか術を知らなかった
工員たち。そこへユニオンを作ることを提案しにやってきた男と共に
活動した一女子従業員ノーマ・レイの組合結成までの闘いを描く。
サリー・フィールドが瑞々しく、しっかり嵌り役。

「イースト・ウェスト遥かなる祖国」 2000/ブルガリア カトリーヌ・ドヌーブ サンドリーヌ・ボネール(→仕立て屋の恋) 

冷戦時代のソビエトを舞台に自由を果敢に希求したフランス人医師一家を
軸に描く。歴然とした管理の元にスパイ容疑をかけられた妻マリーは
フランス人の誇りを保ち自由への渇望を失わず果敢にその機を待つ。
妻を厳しい管理から守るため夫が成した行動の深さ、青年との抑制された恋と
深くよく練られた脚本です。ドヌーブの気品ある抑制された演技が好きだ。

「春にして君を想う」2/1 再見
この年齢でこれを見ることは辛かったナ。
ここまで暗く重く描かなくても・・・・と気持ちが沈んだ
だが、秀逸な作品であることは確かだ!

「インスタント沼」2/1

麻生久美子 加瀬亮 風間杜夫
ブログ記事あり(3/7)


「モンテーニュ通りのカフェ」2/1 2008/フランス
監督ダニエル・トンプソン 主演セシル・ドゥ・フランス(ジェシカ) シュザンヌ・フロン(ジェシカの祖母)

著名人も集うある一角のカフェ。一人の若いウェィトレスを軸に
集う人々のそれぞれの人生の一端を描く。
カフエを中心軸にして展開していく作品は多いので「またかァ」という
感じで暫し敬遠していたけれど・・・これが結構興味深く見せられた。
短髪のカフェ従業員のジェシカの人懐こくサラリとした軽快感のある性格
は人の警戒心を解くらしい。資産家の骨董商とその息子・舞台女優・ピアニスト
劇場主任の女性などなどそれぞれの喜怒哀楽を丁寧に丁寧に俎上に乗せる。
そこへフランスのスパイスを適宜振りかけ満足の美味しい作品だった
ジェシカと祖母の繋がりが微笑ましい。祖母の語りを楽しみながらじっくり聞き
女性としてのお婆ちゃんを敬っている様子を見るのはこちらも気持ちが和む。
(この祖母が素敵なんだなぁ)
劇場主任の(あまり美しくはないけれど)脚がとびっきり綺麗
音楽家を目指したかったけれど才能不足を自覚し、それでも音楽の世界に
浸っていたいと劇場に職を得、常時ヘッドフォンで音楽を聴いている。
私の中ではこの人の生き方が主人公であった。


「チェイサー」韓国
ブログ記事あり(3/7)



「火の魚」2/1

これはTV作品。NHK芸術祭大賞受賞。
老作家(原田芳雄)と編集者折見とち子(尾野真千子)の
いつしか芽生えた淡い恋、ラストでは女性が病死する。
と書けば中身が陳腐に思われる向きがあろうけれど、その思い込みは
この秀逸な作品に失礼になる。一言でいえばこの女性編集者の心映えが
綺麗だった。どちらかと言えば寡黙で、人の言葉を噛み締めて聞くタイプ。
自分の世界観をしっかり持ち、そこを保ち続けている清廉さがある。
民話を紙芝居で描くシーンはこの女性編集者の豊穣な感性に老作家は戸惑う。
尾野真千子さんはこの役にぴったりの起用だった。そして、生きて泳いでいる金魚を
尾野さんが魚拓にするシーンは鮮烈で、ふたりの危うい恋心を余すところなく伝えてくる。
ラスト、病身を見舞った老作家に女性編集者は律儀に綺麗に言葉を紡ぐ。
  ・
  ・
 編集者「先生、私、今・・・もてている気分であります」
  ・
  ・
 作家「あながち気のせいでもないぞ」

・・・と、ここで終わる。
なんという、心に沁みる鮮烈でシンプルな二人の告白であろうか。
「火の魚」というタイトルは上手い。


「恋愛睡眠のすすめ」2/1 2005/フランス
監督ミシェル・ゴンドリー(エターナルサンシャイン) 主演シャルロット・ゲンズブール

またまたシャルロット・ゲンズブールの世界に引き込まれてしまった(不思議な
魅力だ)
日頃、夢と現実の境がなく両方を行き来している男とその夢の世界をリンク
できる女性。仮想のアイデアが斬新だ。女性が創る布製のポニーや箱舟・森は
素朴を極めてむしろ新しい。布製のポニーが走るシーンが好きだ・・後ろ足を
蹴り上げリアルに軽やかに走る。殊にピアノの上を並足で軽く流し、ちょっと
立ち止まって後ろ足でコンコンと叩く場面は心憎いばかりの演出。そこにこの作品
のセンスが集約されているようだ。
散逸しがちなテーマを小気味よく着地させている。不思議で気持ちよい余韻が残る。

「名もなきアフリカの地で」再見

これはかなり前にブログ記事にしてますが・・(日付不明
とてもいい作品でした、とだけここでは書いておきます。
(子役の女の子に強く惹かれる)

「みんな、誰かの愛しい人」2/1 監督・脚本・主演アニエス・ジャウィ

再再見!大好きなアニエス・ジャウィ作品。これもかなり以前に
書いてます日付が

「北北西に進路を取れ」「白い恐怖」
ヒッチコック監督の好きな作品は?という新聞記事のアンケートで
の上位作品がこれだった。未だ、外していたのでレンタルしてみたけれど。
ヒッチコックの「鳥」は未だに怖いです。

「ウェディングベルを鳴らせ」2/1 2007/セルビア フランス

大好きな「ライフ・イズ・ミラクル」の監督エミール・クストリッツァの作品。
ライフ・イズ・・を彷彿とさせるような創り、かな。どこか夢物語のようでいて
現実もざっくり切る。奇抜です。

「マイ・サマー・オブ・ラブ」2004/イギリス

少女二人の思春期の行き場のない鬱屈した退屈した感情を描く。
資産家の娘タム(エミリ・ブラント)が気になる魅力を放つ。
表情ごとに視線と口元に冷淡と気品と賢さを漂わせる。この子の
女優としての成長過程を追って見ていたいと思う。

「ベルサイユの子」2/1 2008/フランス 監督ピエール・ショレール

子役のエンゾが実に良いこの子の演技力といったら凄い・・
って、演出の妙というべきか?
ベルサイユ宮殿近くの公園に若い母親と幼い子が住む。母はこれからを
生きていくために一時子どもを捨てる(預かってもらう)置いて行かれた
子どもを預かる男は途方にくれるのだが。
この男が急病で倒れたときのこの子の動きに驚く。子どもの持つひたむきな
素直さは時に強力な力を引き出す。母親の成した賢い決断に拍手です。


いつも溜めてしまうので長く長くなってしまった。。
監督・脚本・出演者など詳細が不明(調べることを省いてしまっている)で
不手際な記事ですが、あくまで”メモ”ってことで。









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