日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

何度でも見たくなる演技

2014年11月30日 | フィギュアスケート
今季グランプリシリーズ6大会がファイナルを残して終了。
印象に強く残ったのが、カナダ大会宮原知子さんのフリーの演技
「ミス・サイゴン」のプログラムは宮原さんにピッタリだ。
可憐な中に凛々しさも見えて、素晴らしい表現力に酔う。
(会場を飲み込んでいる雰囲気さえあった)

広いリンクに小さな真っ赤な衣装の宮原さんが立つ。
小柄ながら長い手足にバランスの整った綺麗なボディを持つ(これ宮原さんの強力な武器)
手先から足先までこの人はいつも振付を丁寧に慈しんで舞っている感がある。
緩急自在に広いリンクを伸びやかに滑る。
「キレ」の良い動きが、彼女の小ささと真っ赤な衣装と相まってやけに鮮烈な印象となって
目に飛び込んでくる。
ジャンプもスピンも、すべてが綺麗だ。
宮原さんの伝えたい「ミス・サイゴン」がはっきり見えたラストの瞬間だった

会場は総立ちに近く、惜しみない拍手が鳴り響いていた。
リプニツカヤと共に好きな選手の一人です
ただ、宮原さんへの採点がいつも低いような気がするのですが・・。


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面白いを堪能

2014年11月22日 | 映画
久しぶりの満足感いっぱいの作品だった。
「天才スピヴェット」 フランス/カナダ

監督・ジャン=ピエール・ジュネ(「アメリ」の監督)
脚本・ジャン=ピエール・ジュネ/ギョーム・ローラン
原作・ライフ・ラーセン「T・Sスピヴェット君」

「アメリ」のような類の作品が好きだ。
その監督の作品だというので迷わず気持ちが「見る」方向へダッシュした。
結果、大満足である

 昆虫博士の母親(ヘレナ・ボナム=カーター)の影響を強く反映し科学者としてのずば抜けた
素質をもつ天才少年だ。
幼くして天才、という設定なのでやはり周辺の現実から浮いている。
その浮き加減の描写がこの監督の得意技だ。
(3D映像なのでその面白さに相乗効果有り)
広大な牧草地のロケーションの中に「我が家」があり、ませた姉がいて、寡黙で独創的な父がいて、
こうありたいと思わせるような母がいる。
この母親像にヘレナ・ボタム=カーターがピタリと嵌る。
日々、昆虫の研究に没頭しながら家事をこなす。研究の場が家庭の中にあるのでその混ざり具合
が目に愉しい。家の中はきちんと片付いているよりも、映像の中の程よく散らかり、程よく片付いて
いる感じが気持ちが安らぐ。ごちゃごちゃした映像の中から面白探しをするこの感覚が
この監督作品が好きな理由の一つでもある。

この家族の中で欠けてしまったのが二卵性双生児だったスピヴェットの弟だ。
スピヴェットは銃の事故で弟を亡くした事に責任を感じている。
ラストに近づき母親がその事故に関してスピヴェットに諭した言葉のなんと明解なことか。
「子どもに銃を与えたこと」
「その銃を子どもたちが使用しているときに監督するものが不在だったこと」
「なので、それは避けられない出来事だった」
だから、君が責任を感じることはないのだ。(要約)
科学者らしい明解さがあり、私はこの言葉少ないけれど力強い言葉に小さな拍手を送った。

各所、映像の想像力の豊かさに気持ちよく満たされました。

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クドカンのがんばれ!青春

2014年11月06日 | 喜怒☆楽
宮藤官九郎の「がんばれ!青春」がかなり面白い
と、思っている。
毎回、無邪気にゲラゲラ笑ってしまう。

しかし、視聴率は低迷しているのだという。
日頃、ぐじゃぐじゃにストレスの澱が蓄積しているので
こういう、あっけらかんと能天気な番組を見ていると
気分が解放されてほこほこと笑ってしまう。
TV番組を楽しみにしてチェックするのは久しぶりだ。

「くだらない」と一蹴する向きも多いのだろうが、私はこの笑いの質は
かなりいいと思っている。
錦戸亮の雰囲気・話し方・声質が回を重ねる毎に嵌ってくるから不思議だ。
初回、「下手すぎる。。アイドルなんて起用するから・・・」なんて不満
たらたらだったが、クドカンの思惑を信じチャンネルをキープしていた。
見かけ上、なんの気負いも感じられないというのが錦戸くん起用のツボなのかな。
底抜けの人の良さを伝える穏やかな眼差し、温和なしゃべり、冒頭テンポのずれた
会話と癒される人物設定にピタリとカレが居る。
対局に満島ひかりの勢いのあるキャラがあちらこちらに矢を放つ。
この人の無茶ぶりな気負いが本当に面白いのだ

脇を固めて笑いの拍車をかけるのが風間杜夫(錦戸くんの父役)の住職。
風間さんのコメディは独特の可笑しみがあり、やっぱり上手いなと唸る。
他、多数の芸達者が番組を愉しそうに演じている。
(コメディな演技で底から笑いを誘うって相当難しい)

気分を解放して無邪気にケタケタ笑える番組なんてめったにお目にかからない。
クドカン、視聴率低迷に迷わず、この路線でガンガン行ってくれることを願います。
「くだらなすぎて幻滅」ではなく「あっけらかんとくだらなくて面白い」という領域
は好きです。
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