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冴える女優。

2013年06月29日 | 喜怒☆楽
その人の名は藤山直美。
藤山直美が出演する作品は是非観たいといつも思っている。
昨夜のフジTV「鬼女」はまさにこの人ならではの適役だった。

あいにく↑の画像しか見当たらなくて、その凄さが一目で伝えにくいのだけど
随所で身震いするほど上手かった。

結婚詐欺で複数の殺人事件を起こした”木島佳苗”を脚色した作品だ。
かつて、どうみても美人でもなく容姿も劣りがちで若くもない木島に複数の男性たち
が”落ちた恋”の顛末を知りたくてドキュメント本を読んでいた。
これは藤山にぴったり、この人以外にないというほどの嵌り役だ。放映日の朝から
ずっとわくわくして待っていた期待を裏切ることはなかった。
役どころを自在に繰る器用さ。上手さに溺れることがない誠実な演技。
公判で普通の常識人を装った中、時々垣間見せる狂気の片鱗にゾクっとする。
ちょっとした仕草にこの人の真骨頂が現れる。
例えば、怖くて忘れられない場面がある。
風呂場で水死体で見つかった人物(名前を思い出せない)と、お金の取り合いを
していて立ち上がったときに取り返すことに夢中で無意識にテーブルの上に片脚がズズーっと乗りあげる
ここに尋常ではないお金への執着を感じる。
あのテーブルの上に乗った屈折した脚に、彼女の遍歴と狂いを強烈に刻印された。
(あれは藤山さんオリジナルの演技、それとも演出だったのだろうか?)

大好きな夏川結衣も好印象の演技だった。この人も惹かれる女優の一人。
(余談だがこの人のパンツファッションかっこいい!)
藤山の友人役のキムラさんもいつも上手い女優さんだな、と印象に残る。

惜しむべきはラストの検事夫婦の場面。妻に理解を示し和解へと向かう夫が安易で
この場面は全く必要なかったと私なんかは思うのでした。



藤山直美はトーク番組も抜群の会話力(めったに出演しないが)で、訥々とした関西弁
に機知に富んだ味を出してくる。
さすがお父様(藤山寛美)の遺伝?
最後に藤山直美の包容力満載の大好きな笑顔をUPします。

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