あけまして
おめでとう
ございます
今年の映画(DVD)見始めは「空の羊」。

向田邦子・久世光彦新春シリーズ(1985~)の一つで、このシリーズを
年間をとおしてたまに観ている。このシリーズの母娘に無性に会いたくなる
ときがあるのだ。
以下、TBSのあらすじ紹介をそのまま拝借↓
(昭和13年、東京・池上。12年前に父を亡くした桂木家は、女ばかりの4人家族。長女・松乃(田中裕子)は夫が戦死し、いまは実家に。そして母親の里子(加藤治子)と次女・五海(戸田菜穂)、三女・七重(田畑智子)とつつましく暮らしていた。そんなある日、叔父の富之介(名古屋章)が酔っぱらって磯島光太郎(小林薫)という落語家を引っぱってきた。その磯島は池上で捜し物があるという。松乃は、調子がよくて、どこか信用できない磯島を好きになれなかったが、その後も磯島はおかまいなしに桂木家にやってきた・・・)
上記一行は毎回同じ設定。
優しくもあり怖かった母というナレーションの述懐どおり、加藤治子の母親像
は凛として揺るぎがない、そして美しい。相手に言い辛いことをブつかることなく
しかしハッキリと伝える言葉の工夫に惹かれる。
長女の田中は今回は少し瓢軽だ。程よく抜け、人の良い面倒見のある”上”の子を
ふんわり演じている。次女の戸田は辛子をちょっと効かせた瑞々しさがあり
美しい。末っ子の田端(ファンです)は好奇心満タンの頭を各方向に向け
それぞれの大人の事情をよく観察する様が可愛らしい。廻りの大人の愛情を
一身に受けなんとも健やかな女の子だ。
小林薫はどんな役柄も難なくこなす。面白いけれど隙がない落語家、時々垣間見せる
屈折ある眼差し。小気味よいほど芸達者だなと再認識。
三木のり平の親方も魅せてくれる。
ラストに近い”かっぽれ”を踊りながら位牌を失敬する演出に驚かされる。
優しさと潔さと愛情をこの動作一つに全てを託し「あばよ」とだけ言い残して
さる小林。見事です向田さん!
場面に必ず女家族全員晴れ着で新春を祝って膳を囲むシーンがある。
晴れ着のそれぞれの年齢を考慮した柄や色彩が目に愉しい。
それにしてもこのシリーズ、みなタイトルがとても良い。
おめでとう
ございます
今年の映画(DVD)見始めは「空の羊」。

向田邦子・久世光彦新春シリーズ(1985~)の一つで、このシリーズを
年間をとおしてたまに観ている。このシリーズの母娘に無性に会いたくなる
ときがあるのだ。
以下、TBSのあらすじ紹介をそのまま拝借↓
(昭和13年、東京・池上。12年前に父を亡くした桂木家は、女ばかりの4人家族。長女・松乃(田中裕子)は夫が戦死し、いまは実家に。そして母親の里子(加藤治子)と次女・五海(戸田菜穂)、三女・七重(田畑智子)とつつましく暮らしていた。そんなある日、叔父の富之介(名古屋章)が酔っぱらって磯島光太郎(小林薫)という落語家を引っぱってきた。その磯島は池上で捜し物があるという。松乃は、調子がよくて、どこか信用できない磯島を好きになれなかったが、その後も磯島はおかまいなしに桂木家にやってきた・・・)
上記一行は毎回同じ設定。
優しくもあり怖かった母というナレーションの述懐どおり、加藤治子の母親像
は凛として揺るぎがない、そして美しい。相手に言い辛いことをブつかることなく
しかしハッキリと伝える言葉の工夫に惹かれる。
長女の田中は今回は少し瓢軽だ。程よく抜け、人の良い面倒見のある”上”の子を
ふんわり演じている。次女の戸田は辛子をちょっと効かせた瑞々しさがあり
美しい。末っ子の田端(ファンです)は好奇心満タンの頭を各方向に向け
それぞれの大人の事情をよく観察する様が可愛らしい。廻りの大人の愛情を
一身に受けなんとも健やかな女の子だ。
小林薫はどんな役柄も難なくこなす。面白いけれど隙がない落語家、時々垣間見せる
屈折ある眼差し。小気味よいほど芸達者だなと再認識。
三木のり平の親方も魅せてくれる。
ラストに近い”かっぽれ”を踊りながら位牌を失敬する演出に驚かされる。
優しさと潔さと愛情をこの動作一つに全てを託し「あばよ」とだけ言い残して
さる小林。見事です向田さん!
場面に必ず女家族全員晴れ着で新春を祝って膳を囲むシーンがある。
晴れ着のそれぞれの年齢を考慮した柄や色彩が目に愉しい。
それにしてもこのシリーズ、みなタイトルがとても良い。