日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

薄暮色の雪景色・・・浮世絵

2010年01月17日 | 美術展・本
「江戸の彩りー珠玉の浮世絵コレクション」
  太田記念美術館

浮世絵の雪景色にぞっこん惚れ込んでます。
そんな私の記憶に新たにもう一枚、綺麗な画像が加わりました。
雪梅二美人図」 窪俊満
墨の濃淡だけで描いた雪景色は全体がセピア色のような風情。
その中に落ちた実と鼻緒の赤が痛々しいくらい鮮烈。
藁で編んだ雪囲いの中で水仙が可憐に咲いていた。

「歌川国芳肖像」大蘇芳年
肩肘をつき寝そべる国芳の足元に猫が丸くなっている図。
脱力し寛いだ寝姿に、背中を丸くしちょこんと鎮座する猫の姿はよく合っている。
それにしても、一筆の猫の背中のカーブのなんと柔らかく可愛らしいことか

「吉原十二時絵巻」長文斎栄之
吉原遊郭の早朝から深夜までのドキュメンタリー?
異世界の日常の面白さである。吉原のフツーの日常を描いているのだけど、
そこは吉原、なにやらおシャレな柄・色が見え隠れしている。
仕入れの花箱から覗いている椿、少々疲れた様子の太夫・・・細かに綺麗に人々・道具の機微が連なって
いく絵巻の美しさといったら・・。素晴らしい作品でした

展示替有り注意!
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白黒とカラー・・・写真展他

2010年01月17日 | 美術展・本
「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」
東京都写真美術館~2/7まで

会場入ってすぐに、木村が撮影したブレッソンとブレッソンが撮影した木村のショットが目に
入ってくる。お互いの中に通う温かいものが感じられるいい写真だ
殊にブレッソンが撮った木村のショットは木村らしさ(恐らく)が如実に現われているの
ではないだろうか?いきなりブレッソンの世界に引き込まれてしまった(画像はチラシ上部
転載)


白黒からカラーへの移行期に差し掛かった時期に相まって、展示作品も
残り僅かとなった辺りからカラー作品を展示している。

カラー作品について、ブレッソンは・・・
「カラーでは現実の色は再現不能である」と述べている。
    ・
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ここで、つっ・・と私はあることに思い至った。
自作の写真を白黒に変換して遊んでいたときに、カラーから白黒に
変換した途端そこから”物語”が産まれるのだ。瞬間にそこにある画像は
過去のモノとなり「あの時は・・」と記憶を辿り始める。
色彩がない分、それを補うように想像力がフル回転するのか?
稚拙な例ですが





木村作品90数点、ブレッソン作品62点とたっぷりどっぷり浸れる展示数です




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