■ロシアには歴史的な負の遺産が沢山残っているのですが、知らぬ存ぜぬで通す無神経さが勝っているようです。小さな声で北方領土問題を指摘しても、まったく聞く耳など持ってくれません。全面的に信用出来ない隣国ではありますが、もう少し上手に付き合う術を日本は早く身に付けなければなりません。
旧ソ連構成国のグルジアで、ソ連に占領されてきたグルジア近代史を伝えるための「占領史展」が今春、国立博物館内にオープンする。グルジアからは旧ソ連を継承したロシアに対し、損害賠償を求める動きもある。プーチン・ロシア政権がかつてのソ連邦諸国に対する姿勢を強めるほど、ソ連・ロシアの歴史認識をめぐる問題がさらにクローズアップされそうだ。ロシアの日刊紙ガゼータによると、占領史展の構想は、グルジアのサーカシビリ大統領が、同国にソビエト政権が樹立された1921年に赤軍と戦って死んだ同国の若い士官らを追悼した記念碑を訪れた際に明らかにした。
■このニュースは余り日本では大きく扱われませんでしたが、今のロシアを考える時には重大な意味を持っていますぞ。
大統領は「若い世代は英雄的に死んでいった士官たちを例に、いかに祖国を愛し、敵と戦うか学んでいる」と強調。こうした「グルジアの英雄の存在を知り、深く学ぶため」、国立博物館内に「グルジアにおける占領史」展を創設すると語った。同展示では、グルジアでメンシェビキが独立を宣言した1918年から91年のソ連崩壊までを取り上げ、当時の写真や新聞の切り抜き、祖国防衛に当たった兵士たちの所持品などが展示される。ラトビアやエストニアでも「ソ連による占領時代の数々の悪夢」を展示した「ソ連化の歴史」博物館が開館している。また、ロシアの日刊紙ブレーミャ・ノボスチェイによると、グルジア議会では、同国からの分離・独立に動く南オセチア自治州とアブハジア自治共和国との紛争が続くのは、同紛争に介入するロシアに責任があるとしてロシア当局を相手取り、損害賠償請求を訴える動きが出ている。請求額は少なくとも150億ドル(約一兆八千億円)だ。産経新聞 - 3月11日
■クレムリンの巨大な会議場で拍手喝采の大会を開いていたソ連時代、各地の代表者が笑顔で大仰な拍手をしている姿を撮影したフィルムが山ほど残っていますが、心の奥にはこうした怨念が渦巻いていたという事です。但し、ウラル山脈の東側には元々国などなかったので、こうした怨念を抱く人達は居ません。中央アジアにはスターリンの「民族政策」によって強引に移住させられた人達の子孫が暮らしていたり、探検や毛皮取り引きで一山当てようとやって来た人達の子孫も暮らしているでしょうし、その後は僻地(へきち)手当てに魅力を感じて移住して来た人達の子孫が一番多いようですなあ。ロシア帝国と清朝とが接触したのは17世紀の1689年の「ネチンスク条約」締結で、300年かけて今の領土を画定しているわけですが、1858年の「アイグン条約」以来のアムール川に沿った国境線が画定したのは今年の事です。
ロシアのプーチン大統領は今月21、22の両日、中国を公式訪問するが、今回は両国間の戦略的友好関係の強化が目的で、パイプライン建設などエネルギーを中心とした経済協力やイランの核開発といった国際問題での協調が焦点となる。ただ、中国側はロシアに対し、対日歴史問題でも同調するよう働きかけており、今回のプーチン訪中に合わせ、対日外交で中露両国が連携を探る動きが出る可能性も指摘されている。
■先の記事のように、ソ連が崩壊したらあちこちから歴史的怨念が噴き出しているというのに、北京政府はグルジアやバルト三国にとっては被告になっているロシアと一緒になって、日本に「正しい歴史認識」を迫ろうと言うのですから、何が何だか分かりません。時が至れば旧満洲、内モンゴル・ウイグル・チベットには、続々と「歴史博物館」が新設されるに違い無いのですが、日本包囲網を広げるためには何でもする心算なのでしょうなあ。ロシア側でもイランの核開発をダシにして国際政治のスポットライトを浴びようとしている一方で、シベリアのパイプラインをダシにして日本をオチョクッております。
イタル・タス通信によると、プーチン大統領は「中国におけるロシア年」の開幕に参列するほか、胡錦濤国家主席と首脳会談を行い、二国間関係、国際情勢で中露の結束を強化する予定。両首脳は両国経済界代表のフォーラムにも参加する。訪問では、日中両国が競合する太平洋石油パイプライン建設で、中国への支線建設について合意をめざすほか、天然ガスパイプライン敷設でも調印を予定しているとされ、「エネルギー問題が中心となる」(駐ロシア中国大使)見通しだ。
旧ソ連構成国のグルジアで、ソ連に占領されてきたグルジア近代史を伝えるための「占領史展」が今春、国立博物館内にオープンする。グルジアからは旧ソ連を継承したロシアに対し、損害賠償を求める動きもある。プーチン・ロシア政権がかつてのソ連邦諸国に対する姿勢を強めるほど、ソ連・ロシアの歴史認識をめぐる問題がさらにクローズアップされそうだ。ロシアの日刊紙ガゼータによると、占領史展の構想は、グルジアのサーカシビリ大統領が、同国にソビエト政権が樹立された1921年に赤軍と戦って死んだ同国の若い士官らを追悼した記念碑を訪れた際に明らかにした。
■このニュースは余り日本では大きく扱われませんでしたが、今のロシアを考える時には重大な意味を持っていますぞ。
大統領は「若い世代は英雄的に死んでいった士官たちを例に、いかに祖国を愛し、敵と戦うか学んでいる」と強調。こうした「グルジアの英雄の存在を知り、深く学ぶため」、国立博物館内に「グルジアにおける占領史」展を創設すると語った。同展示では、グルジアでメンシェビキが独立を宣言した1918年から91年のソ連崩壊までを取り上げ、当時の写真や新聞の切り抜き、祖国防衛に当たった兵士たちの所持品などが展示される。ラトビアやエストニアでも「ソ連による占領時代の数々の悪夢」を展示した「ソ連化の歴史」博物館が開館している。また、ロシアの日刊紙ブレーミャ・ノボスチェイによると、グルジア議会では、同国からの分離・独立に動く南オセチア自治州とアブハジア自治共和国との紛争が続くのは、同紛争に介入するロシアに責任があるとしてロシア当局を相手取り、損害賠償請求を訴える動きが出ている。請求額は少なくとも150億ドル(約一兆八千億円)だ。産経新聞 - 3月11日
■クレムリンの巨大な会議場で拍手喝采の大会を開いていたソ連時代、各地の代表者が笑顔で大仰な拍手をしている姿を撮影したフィルムが山ほど残っていますが、心の奥にはこうした怨念が渦巻いていたという事です。但し、ウラル山脈の東側には元々国などなかったので、こうした怨念を抱く人達は居ません。中央アジアにはスターリンの「民族政策」によって強引に移住させられた人達の子孫が暮らしていたり、探検や毛皮取り引きで一山当てようとやって来た人達の子孫も暮らしているでしょうし、その後は僻地(へきち)手当てに魅力を感じて移住して来た人達の子孫が一番多いようですなあ。ロシア帝国と清朝とが接触したのは17世紀の1689年の「ネチンスク条約」締結で、300年かけて今の領土を画定しているわけですが、1858年の「アイグン条約」以来のアムール川に沿った国境線が画定したのは今年の事です。
ロシアのプーチン大統領は今月21、22の両日、中国を公式訪問するが、今回は両国間の戦略的友好関係の強化が目的で、パイプライン建設などエネルギーを中心とした経済協力やイランの核開発といった国際問題での協調が焦点となる。ただ、中国側はロシアに対し、対日歴史問題でも同調するよう働きかけており、今回のプーチン訪中に合わせ、対日外交で中露両国が連携を探る動きが出る可能性も指摘されている。
■先の記事のように、ソ連が崩壊したらあちこちから歴史的怨念が噴き出しているというのに、北京政府はグルジアやバルト三国にとっては被告になっているロシアと一緒になって、日本に「正しい歴史認識」を迫ろうと言うのですから、何が何だか分かりません。時が至れば旧満洲、内モンゴル・ウイグル・チベットには、続々と「歴史博物館」が新設されるに違い無いのですが、日本包囲網を広げるためには何でもする心算なのでしょうなあ。ロシア側でもイランの核開発をダシにして国際政治のスポットライトを浴びようとしている一方で、シベリアのパイプラインをダシにして日本をオチョクッております。
イタル・タス通信によると、プーチン大統領は「中国におけるロシア年」の開幕に参列するほか、胡錦濤国家主席と首脳会談を行い、二国間関係、国際情勢で中露の結束を強化する予定。両首脳は両国経済界代表のフォーラムにも参加する。訪問では、日中両国が競合する太平洋石油パイプライン建設で、中国への支線建設について合意をめざすほか、天然ガスパイプライン敷設でも調印を予定しているとされ、「エネルギー問題が中心となる」(駐ロシア中国大使)見通しだ。