旅限無(りょげむ)

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冗談も過ぎるとホラーになる 其の八

2012-03-27 16:10:08 | 外交・情勢(アジア)
■国会では企業年金を食い潰したマヌケな元株屋のオヤジが吊るし上げられているそうですが、その後ろに控えている共犯者は国の年金制度を食い荒らしただけでは足りず、役人を辞めてからも民間の投資顧問会社に天下って零細企業の年金基金まで食い散らかしていたという実に気味の悪い年寄り達なのだそうです。浅川某の言うことには「あと100億円あったら損を取り返せた!」と今になっても未練たらたらの負け惜しみを並べているそうで、これは博打で身を滅ぼす愚かな人間が常に口にする言葉であります。大王製紙の御曹司がビギナーズ・ラックの罠に墜ちて背任罪に問われた馬鹿馬鹿しい騒動がありましたが、あれは偉大なるお爺ちゃんからの遺産を食い潰したようなもので言うなれば身内の恥を晒しただけで世間様に笑われはしても外部に多大な御迷惑を掛けずに済んだような事件でしたが、今回のAIJ詐欺事件は天下り官僚と元大手証券会社のやり手営業マンが悪巧みをして1000億円以上もの他人の老後の蓄えを食い潰してしまったのですから、世間は笑うだけでは済ましておれないでしょうなあ。

■バブルを挟んだ時代には「伝説の営業マン」と異名を取っていたという浅川某は、昔取った杵柄で口から出任せ、手には大嘘書類を握って素人相手に随分と阿漕(あこぎ)な商売をしていたようですが、国会では「騙すつもりはなかった」と質問者を睨みつけていた由。最初から「騙すつもりでございました」と頭を下げる詐欺師など聞いたことがありませんから、あの一言は自ら立派な?詐欺師だったことを自白しているも同然。語るに落ちておりますぞ!

■さてさて、真実一路・増税路線まっしぐらの野田ドジョウ首相は「ミサイル撃つぞ!」と鼻息が荒い北朝鮮の目と鼻の先、隣国の韓国で開催された核サミットという重大な国際会議にトンボ返りで顔だけ出して「後は皆さんで、どうぞ宜しく」と日本にとって返して党内の増税反対派の説得に当たるのだそうです。韓国は日本の隣の国、北朝鮮が飛ばそうとしているミサイルの飛行ルートも隣り合っている国なのに、全世界50数カ国の首脳が一堂に会するまたとない外交の舞台を形だけの参加で済ませてしまった良いのでしょうか?親方がこんなことだから手下共は勝手気ままに先の短い与党時代に威張れるだけ威張っておこうと盛大に税金の無駄遣いをしているのでありましょうなあ。

■北京を舞台にした民主党ご一行様の珍道中の続きです。


……輿石東幹事長と鳩山由紀夫元首相という民主党重鎮が、よりによって同じ日に北京で習近平国家副主席と個別に会談した。しかも2人はバラバラに「友好」「友愛」を強調。中国の軍事力増強や東シナ海の権益拡大などには一切触れることはなかった。
「いい話ができたのではないか。今後とも関係を発展させていきたい」会談終了間際、輿石氏は習氏に早くも成果を強調。「地元の山梨は桃がおいしいが、福島の桃も食べてほしい」と“友達気分”で習氏に訪日を促した。輿石氏には待ちに待った初外遊だった。すでに訪米なども計画、党幹部をずらりと率いて自らの存在感を海外に示そうと考えているようだ。とはいえ、外交はずぶの素人。友好演出に腐心するばかりで懸案事項は棚上げされた。…… 

■場所は北京ではなく北朝鮮の平壌でしたが、故人となった金丸ノベボウ信という自民党の重鎮が一人で泣いたり笑ったりしながら愚かな独断専行をして『南北朝鮮分断後45年間についての補償』を浪花節調に決めてしまい日本の外交をメチャクチャにしかけた椿事がありましたが、その平壌訪問を仕組んだのは旧社会党の田辺誠という同じ山梨県を地盤とする人物で、北京ではしゃいでいた輿石さんも山梨の日教組出身なのは単なる偶然なのか?海の無い山梨県という地理的な影響なのか?何とも危なっかしい外遊であります。自分が無理やり閣僚に押し込んだ田中防衛大臣が国会で針の筵に座らされたり、荒縄で縛り上げられて逆さ吊りにされているというのに、チャイナの国家副主席と会えたくらいで舞い上がっているようでは政治家としての器が小さいことは間違いなさそうです。この程度の人物を重鎮扱いせざるを得ない民主党は深刻な人材不足なのでしょうなあ。


一方、党最高顧問に任命された鳩山氏は、「民主党の外交窓口は私だ」と言わんばかりに輿石氏らが去った後の人民大会堂に入った。しかも野田政権で葬り去られている「東アジア共同体」構想をうたい、「東シナ海を友愛の海に」と自説を披露。マイナス効果は輿石氏を上回った。樽床伸二幹事長代行は、鳩山氏の訪中について「何の報告も受けていない」と不信感を隠さない。鳩山氏側も「輿石氏らの訪中は3月に初めて聞かされた」(周辺)と困惑するが、双方が調整した形跡はない。
玄葉光一郎外相は23日の記者会見で「決して二元外交になるようなことがないような形での訪中だ。何か交渉ごとを行うわけではない」と2人を擁護したが、国益を正面から見据えることができぬようならば議員外交は慎むべきではないか。(北京 坂本一之)
2012年3月24日(土)7時55分 産経新聞 

■外交政策・安全保障政策をまったく持たず、党の綱領自体が無い民主党は本来ならば外交に手を出しては行けないのです。鳩山サセテイタダク元首相の方は「俺の方は半年前から予約してあるんだ!」と居直っていたそうですが、そんな先陣争いをして何の意味があるのでしょう?「福島の桃」も「友愛の海」も、外交交渉には何の意味も無い小道具でしかなかったというお粗末な話でした。日本とチャイナとが領海問題で揉めている東シナ海が、今度は北朝鮮の長距離ミサイル試射場になろうという時に「友愛の海」を語っていられる鳩山サセテイタダク元首相は、風変わりな政治活動などせずに専門の医療機関に入って治療に専念した方がよさそうです。


23日から別々に中国を訪問している民主党の訪中団と鳩山元総理。まず、輿石幹事長ら民主党の訪中団9人が、次の指導者とされる習国家副主席と約50分間会談しました。その10分後、今度は鳩山元総理が、また習副主席と同じく50分間会談しました。民主党側の調整不足が際立った形です。
民主党・鳩山由紀夫元総理大臣:「私からは、立て続けに民主党の同僚と会って頂いて恐縮ですと申し上げた」
一連の会談では、民主党側から東シナ海のガス田開発に関する条約締結交渉の早期再開を求め、習副主席は前向きな姿勢を見せました。今回の民主党のバラバラな2つの訪中は、党内の足並みの乱れを外交にまで持ち込んだ格好となりました。
2012年3月24日(土)8時51分 テレビ朝日系(ANN) 

■チャイナと日本との間で日本側が「恐縮」する案件は無いはずなのですが、礼儀正しく上品なのは結構ですが、こんな「恐縮」は育ちが良いというより間抜けと言われても仕方がありますまい。輿石幹事長はお供を連れて殿様気分ではしゃいでいたのでしょうが、鳩山サセテイタダク元首相の方は一人寂しく50分間も無駄話をしている姿は想像するだに寂寥感でいっぱいなのですが、孤立感や孤独感が最初から欠落している異常体質なのかも知れないぞ!と思うとぞっとしますなあ。誰かこの人の奇妙な外交活動を止めてやらないのでしょうか?まあ、民主党内ではとうの昔に「過去の人」扱いなのでしょうが……。民主党内でもガレキ処理が必要なのかも知れませんが、民主党自体がガレキの山なのかも?

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