「……(石原知事が、鳩山首相に)『もう1回、政府としてアメリカ政府に、尖閣でホット・フラッシュが起こったときに安保発動して守るんですか? そのために沖縄の基地もあるんでしょうって言ったらどうですか?』と言いましたら、驚くこと言ったね、総理は。諸君、聞いたろ? どこが問題だと思った?」
--「これから中国と領土問題について話し合う」と…
「そうだ! まさにそう言ったんだよ! こんなたわけたことをいう総理大臣が世の中にいますか? もともと正式に(アメリカから)返還されて、日本人が住み着いて。あそこにはかつて人も住んでて、カツオの工場まであった。いま非常に不便になったから誰もいない。それを中国は海底資源ということで、かこつけて領土を主張してきた。その問題に触れたら、(鳩山首相が)『抑止力の問題とは別に、尖閣の主権についてはこれから日中で協議します』と。私はこういう総理大臣、認められないね!」
■「こういう総理大臣」を認められないのは石原都知事だけではないようで、週明けには民主党内外から一斉に「辞めろ」コールが吹き上がりそうな気配であります。「ながながと訳の分からない」謝罪の皮を被った続投宣言の会見をした後、いそいそと愛妻とオテテつないで韓国を訪問している鳩山サセテイタダク首相ですが、どんな覚悟で帰国するのでしょうなあ?
「(この発言は)自分の国土を売るんだよ。中国の言いなりになって。協議するということは、一歩も二歩も譲歩したということじゃないですか? どういうことなんだ、これ?……日本の領土なんだぞ。われわれの先祖が手をかけて育て、整備もし水路も作った。その島が拡張主義の中国からチベット、モンゴルと同じように、『あそこもおれのもんだ』と言ってきて。結局、スプラトリーというフィリピンの間近なほんとに難しい位置にある(諸島)を中国がどうしました? アメリカがマニラの基地を取っ払った後、たちまちやってきて実質的に占拠してものを作ったじゃないか。……肝心の日本の一番、目と鼻の先にある尖閣諸島に対して、(安保を発動しないと)前の大使が言った。「それについて『確かめるのか?』って言ったら、(鳩山首相は)『尖閣諸島の所属、主権はこれから日中で協議する』って、こんなばかなことをいう総理大臣どこにあるか! ほんとに! 怒るのは当たり前でしょう。怒らない国民の方がどうかしてるね」……
2010年5月30日 産経新聞
■あのどんよりと気味悪く見開いたままの目玉で、バカ丁寧な言葉を乱用しながらペコペコ頭を下げるばかりの首相を見ていると、怒る気分も何処かに失せてしまうのは、これも政治家としての才能の一つなのでしょうか?正体がつかめなかったからこそ、先の総選挙で民主党が大勝出来たのかも知れませんが、次の選挙では直裁な怒りは表面化しなくても、呆れて失望した元支持者達の票は音も無く、津波の前の海岸のようにスーッと引いて、その後には貝殻やヒトデに混じって民主党が擁立したタレント・有名人の候補者の無残な姿が……。
■日米同盟を深化させると言いながら、憲法問題も軍事・外交戦略も手を着けず、党としても政府としても安全保障政策を国民に提示する努力もしないで、普天間基地移設問題と言う重要ながらも小さなピースに8箇月も拘泥した揚句、そのピースを抜き取ったら日米間で合意した在日米軍再編計画のパッケージ全体が崩壊することを土壇場になって「学び」、北朝鮮が放った一発の長魚雷で「抑止力」に思い至った鳩山サセテイタダク首相は、強引に引き抜いて「国外だ!最低でも県外だ!」と社民党と一緒になってはしゃいだものの、普天間基地問題のピースをしれっと辺野古に嵌め込み直し、ほんの1箇月前までは一緒に盛り上がっていた社民党や沖縄県民を見捨ててしまいました。心優しく育ちのよい首相はちょっと悪戯して抜き取ってみせたピースを元に戻したのだから、あとはペコペコ頭を下げてみせれば万事が丸く収まると考えているのかも知れませんが、元に戻さねばならないのは自分が押し開けてしまったパンドラの箱の蓋の方でしょう。
--「これから中国と領土問題について話し合う」と…
「そうだ! まさにそう言ったんだよ! こんなたわけたことをいう総理大臣が世の中にいますか? もともと正式に(アメリカから)返還されて、日本人が住み着いて。あそこにはかつて人も住んでて、カツオの工場まであった。いま非常に不便になったから誰もいない。それを中国は海底資源ということで、かこつけて領土を主張してきた。その問題に触れたら、(鳩山首相が)『抑止力の問題とは別に、尖閣の主権についてはこれから日中で協議します』と。私はこういう総理大臣、認められないね!」
■「こういう総理大臣」を認められないのは石原都知事だけではないようで、週明けには民主党内外から一斉に「辞めろ」コールが吹き上がりそうな気配であります。「ながながと訳の分からない」謝罪の皮を被った続投宣言の会見をした後、いそいそと愛妻とオテテつないで韓国を訪問している鳩山サセテイタダク首相ですが、どんな覚悟で帰国するのでしょうなあ?
「(この発言は)自分の国土を売るんだよ。中国の言いなりになって。協議するということは、一歩も二歩も譲歩したということじゃないですか? どういうことなんだ、これ?……日本の領土なんだぞ。われわれの先祖が手をかけて育て、整備もし水路も作った。その島が拡張主義の中国からチベット、モンゴルと同じように、『あそこもおれのもんだ』と言ってきて。結局、スプラトリーというフィリピンの間近なほんとに難しい位置にある(諸島)を中国がどうしました? アメリカがマニラの基地を取っ払った後、たちまちやってきて実質的に占拠してものを作ったじゃないか。……肝心の日本の一番、目と鼻の先にある尖閣諸島に対して、(安保を発動しないと)前の大使が言った。「それについて『確かめるのか?』って言ったら、(鳩山首相は)『尖閣諸島の所属、主権はこれから日中で協議する』って、こんなばかなことをいう総理大臣どこにあるか! ほんとに! 怒るのは当たり前でしょう。怒らない国民の方がどうかしてるね」……
2010年5月30日 産経新聞
■あのどんよりと気味悪く見開いたままの目玉で、バカ丁寧な言葉を乱用しながらペコペコ頭を下げるばかりの首相を見ていると、怒る気分も何処かに失せてしまうのは、これも政治家としての才能の一つなのでしょうか?正体がつかめなかったからこそ、先の総選挙で民主党が大勝出来たのかも知れませんが、次の選挙では直裁な怒りは表面化しなくても、呆れて失望した元支持者達の票は音も無く、津波の前の海岸のようにスーッと引いて、その後には貝殻やヒトデに混じって民主党が擁立したタレント・有名人の候補者の無残な姿が……。
■日米同盟を深化させると言いながら、憲法問題も軍事・外交戦略も手を着けず、党としても政府としても安全保障政策を国民に提示する努力もしないで、普天間基地移設問題と言う重要ながらも小さなピースに8箇月も拘泥した揚句、そのピースを抜き取ったら日米間で合意した在日米軍再編計画のパッケージ全体が崩壊することを土壇場になって「学び」、北朝鮮が放った一発の長魚雷で「抑止力」に思い至った鳩山サセテイタダク首相は、強引に引き抜いて「国外だ!最低でも県外だ!」と社民党と一緒になってはしゃいだものの、普天間基地問題のピースをしれっと辺野古に嵌め込み直し、ほんの1箇月前までは一緒に盛り上がっていた社民党や沖縄県民を見捨ててしまいました。心優しく育ちのよい首相はちょっと悪戯して抜き取ってみせたピースを元に戻したのだから、あとはペコペコ頭を下げてみせれば万事が丸く収まると考えているのかも知れませんが、元に戻さねばならないのは自分が押し開けてしまったパンドラの箱の蓋の方でしょう。