旅限無(りょげむ)

歴史・外交・政治・書評・日記・映画

囲むか破るか、陣取り合戦 其の弐

2006-03-03 17:26:28 | 外交・世界情勢全般
■ロシアとの交渉は決裂すると先を読んだ中国外務省は、しっかりイランと話し合いをしています。

中国外務省の劉建超報道副局長は28日、呂国増外務次官(西アジア、北アフリカ担当)が24~26日、イランを訪問し、アフマディネジャド大統領や核交渉責任者のラリジャニ最高安全保障委員会事務局長とそれぞれ会談し、核開発問題について協議したことを明らかにした。劉副局長によると、会談で呂次官は、外交手段を通じた問題解決に向かうような条件や雰囲気づくりに努めるよう要請した。イラン側は国際原子力機関(IAEA)と協力関係を保ちつつ、IAEAの枠内で適切な解決手段を追求したいとの意向を示したという。
毎日新聞 2006年3月1日

■石油をたっぷり輸入している日本は、何をしているのでしょう?無駄足になっても外務大臣が飛んで行って、話が噛みあわなくても、今年の被曝記念式典に大統領を招待するくらいの芸当は出来たのではないでしょうか?もしかすると、広島の記念館を見て、アフマディネジャドさんは、その破壊力に狂喜するような茶番劇になっても、被爆国日本の立場を示す絶好の機会だと思うのですがなあ。


中国訪問中のパキスタンのムシャラフ大統領は20日、北京で胡錦濤国家主席ら中国指導部と相次いで会談した。両国はテロとの戦いの協力を約束したほか、資源・エネルギー分野や貿易面での交流促進を確認した。中国からパキスタンへの武器売却についても協議したとみられる。毎日新聞 - 2月20日

■北京政府にとっての当面の「テロ勢力」は、ウイグル自治区で動き回っている反政府組織でしょうから、ムシャラフさんはそれが同じイスラム教徒だと知った上で、協力を約束しなければならなかったわけです。自分達が育てたタリバンも、出たり入ったりしているアルカーイダも、仲間なのか敵なのかはっきりさせられない苦しい立場のムシャラフさんは、カーン博士一人を悪役に仕立てて辛うじて国際的な立場を維持しています。それらの事情を全部承知の上で、ブッシュ大統領は、パキスタンに乗り込んで「テロとの戦い」を謳い上げるのでしょうなあ。どんな顔してムシャラフ大統領は歓迎するのでしょう?


中国がパキスタンに対し、30万キロワット級の加圧水型原子力発電所2基を供与することで基本合意に達していたことが28日、分かった。パキスタン政府高官が明らかにした。中国は2004年、核関連物質・技術の輸出を規制する原子力供給国グループ(NSG)に加盟しており、西側外交筋は今回合意が履行されればNSGの指針に抵触する可能性があるとしている。政府高官によると、パキスタンは2月19日からのムシャラフ大統領の訪中時に、32万5000キロワットの原発2基の供与を打診、中国指導部が同意の意思を示した。パキスタンは当初、60万キロワット級の原発を望んでいたが断念した。両国の関係当局が資金や技術面などの協議を進めている。
共同通信 - 2月28日

■インドには原子力発電所をどんどん売りつけるブッシュ大統領は、パキスタンには売って上げません。せっかく内緒で作ろうと思っていたのにパキスタンはカーン博士が勝手にやったんだ!と、支離滅裂な説明をしているようですが、ブッシュ大統領はその釈明に理解を示しながら、インドに戦闘機付きで原子力発電所を並べて上げますから、パキスタンは万が一にも、イスラエルが実行した「バビロン作戦」を真似をして超低空で侵入して攻撃する事も出来なくなりますなあ。でも、本気で「テロとの戦い」を実行したら、大統領暗殺事件が起こるのでしょう。下手をするとインド軍が一気にカシミール問題を力ずくで解決してしまうかも知れませんなあ。そうなれば、中国人民解放軍とも直接対決する危険が高いのですが、ブッシュ大統領の表情を見ている限り、それでも何とかなりそうですから、物騒です。


曹剛川・中国共産党中央軍事委員会副主席が、「中国は国防費を増額するべきだ」との見解を示した。訪中しているスイスのサムエル・シュミット国防相との会談の際に語った。曹・中国共産党中央軍事委員会副主席は中華人民共和国中央軍事委員会副主席、国務委員、国務院国防部部長なども兼任している。曹・軍事委員会副主席は、「中国は国防費を増額し、武器や装備を改善し、軍の現代化レベルを向上すべきだ」と述べた。また、その一方で「国防費の増額は、国家の安全と領土の(防衛の)ためのもので、いかなる国の脅威になるものでもなく、まして世界及び地域の安全に挑戦するものではない」と主張した。シュミット国防相は25日から中国を訪問していた。サーチナ・中国情報局 - 2月28日

■この記事だけでは何の事やらさっぱり分かりませんが、スイスと聞いて宮崎アニメの『アルプスの少女ハイジ』を思い浮かべていては、話がぜんぜん見えなくなります。北朝鮮の闇カネやライブドアの裏カネなどで、スイスの銀行が相当に怪しい!ことは最近の日本人が知ったようですが、スイスと言えば、ミルク・チョコレートでなく、高級時計!それをもう少し進めると、熱心な武器生産国という姿が見えて来ます。バチカンのローマ法王を古めかしい制服で護衛しているのは伝統的にスイスの兵隊だというのは有名ですが、ドイツの技術を学んで発展したスイスの武器産業は、なかなかのブランドです。日本の自衛隊が使用している武器にも元を質せばスイス製が見つかりますぞ。

■陸海空、いずれの軍隊にも必要な機関砲なら、スイスのOERLIKON CONTRAVES社がお奨めで、故障の少ない高性能拳銃や自動小銃ならSIG社、近代戦の陸上戦闘には欠かせない装甲車ならMOWAG社(米GDLS社傘下)など、立派な「死の商人」が揃っております。世界の専門家に陰で笑われるような骨董品を並べている中国人民解放軍は、世界の武器産業にとっては草刈場でしょうなあ。但し、知的所有権の意味を知らない国なので、うっかりした取り引きをすると、複製されて転売するので、絶対に真似できない高性能で高品質の完成品を売りつけたいところです。スイスの高性能商品は打ってつけでしょうなあ。

■こういう狸と狐の化かし合いが熱を帯びている時に、日本の国会は何をしているのでしょう?せっかく、裁判所が「外務省に機密費は不要だ」と判断してくれたと言うのに、外交政策の建て直しをする絶好の機会なのですから、外交通を辞任している前原さんは、さっさと子分を連れて分離独立してスットコドッコイ新党を結成すれば良いと思いますぞ。ムネオさんと連携して、外交専門政党で十分役に立ちますぞ!ムネオさんや佐藤優さんに嫌われたら御仕舞いですが……。

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囲むか破るか、陣取り合戦 其の壱

2006-03-03 17:25:41 | 外交・世界情勢全般
■だんだんと米国がやろうとしている事が見えて来たようです。ブッシュ大統領は自分の任期中に、どうしても世界戦略のグランド・デザインを仕上げてしまおうとしているように見えますなあ。大統領が交代し、政権政党が代わる度にころころ政策が変わって世界中が大変な迷惑を被るのですが、次の大統領選挙は北京オリンピックと同じ年ですから、その時までに北京が余り調子に乗って跳ね上がらないように、大急ぎで枠を嵌めにかかっているようです。日本は民主党のスットコドッコイ騒動などに時間を浪費している場合ではないでしょうなあ。

■米国が描いた「不安定の弧」の東端は、グアム島・沖縄・東京を結ぶ線ですから、日本に対する米国の動きは、西端のイラクを含む中東地域での動きと連動しているのですから、馬鹿馬鹿しい偽造電子メール一枚で国会がひっくり返るような愚かな事をしている場合ではないのです!ブッシュ大統領がインドとパキスタンを歴訪する前に、アフガニスタンを極秘訪問したのは、そこも「縄張り」だと犬や猫のようにマーキングするのが目的でしょう。中央アジアに展開している駐留米軍の基地に行かなかったのはロシアに対する気配りでしょうが、カブール訪問は内陸国のアフガニスタンを完全に封じ込めた事を世界に見せ付ける演出でしょうなあ。


米国防総省は2日、インドに高性能戦闘機F16、F18を売却する方針を発表した。米印両国は同日のニューデリーでの首脳会談で原子力協力の実施で合意したが、軍事面での協力も一層強化していく考えだ。国防総省は同日の声明で、「われわれの目標は、インドが必要な防衛をできるよう援助し、インドが求める能力や技術を提供することだ」と強調。戦闘機以外にも、同国の要請に応じて最新鋭の武器を売却する用意があることを表明した。
時事通信 - 3月3日

■日本の航空自衛隊も保有していない新鋭機をインドに売却すればアジアの軍事バランスは大きく変わりますなあ。映画の『インディペンデンス・デイ』では宇宙人の母船を果敢に攻撃して撃墜したり、米国版『ゴジラ』では我らがゴジラとは無縁とは言え、イグアナ型ゴジラにトドメを刺したF-18ですからなあ、空母艦載機として開発された機種ですから、まだ一人前の空母部隊を持っていない中国人民解放軍には脅威でしょう。インドの何処の空軍基地に配備されるのかは分かりませんが、ヒマラヤ山脈上空の空中戦などは御免被りますぞ。主戦場はおそらくはインド洋、ミャンマーあたりと熱心に手を結ぼうと躍起になってインド洋への出口を探している中国海軍にとっては、洋上の孤島に有るディエゴ・ガルシアの基地は点でしたが、インド空軍と連携されたらインド洋では身動きが取れませんなあ。

■コンピュータ技術ですっかり仲良しの米国とインドが、最先端のIT技術の結晶体みたいな化け物戦闘機を仲良く使うのですから、これはエライことですぞ。しっかり、日本の海上自衛隊もインド洋に慣れてしまいましたから、米・印・日の共同演習がインド洋で行なわれる日も近いのでしょうが、「海外派兵」の問題が再燃するかも知れませんなあ。それよりも、インドと米国では英語でコミュニケーションが取れる上に、コンピュータ・ソフトでも仲良く付き合えるのに比べて、日本の自衛官は見劣りするぞ!などと言い出す政治家出て来ると、また文科省が張り切って「ゆとり教育」に「英語教育」と「IT授業」をねじ込むような暴挙に出るかも知れませんなあ。


国連人権委員会のビチット・マンターポーン北朝鮮問題特別報告官(タイ・チュラロンコン大教授)は昨年後半の北朝鮮の人権状況について報告書をまとめ、特に日本人拉致問題を取り上げ、「依然として目に余る多くの違法行為や矛盾が存在する」と改めて非難した。そのうえで北朝鮮に対し、軍事予算の人権問題への再配分、人権支援機関の北朝鮮内での継続的な活動の許可、政治犯収容所や司法制度改善など十項目の勧告を行った。

■「不安定の弧」の東端でも、こうした絞め上げが進んでいるのですから、日本の国会ではちゃんと議論をしておかないと、なし崩しに何処まで引き摺られていくのか分かったものではありません。止まる場所を決めないまま突っ走ると、また先の大戦と同じ事をやり兼ねませんからなあ。憲法改正の前でも同時並行でも結構ですから、外務省にマトモな仕事をさせられるように大急ぎで改革をするとか、自衛隊の編成を大規模に見直す作業を始めないと、困った事になってから「万やむを得ず」の決断を迫られてしまいますぞ!


報告書は日本人拉致問題について、複数の拉致事件が未解決との認識に立ったうえで、「実効ある方法と解決に向けた政治的意思が求められている」と北朝鮮に決断を促した。また、タイなど複数の国で同様の被害があったのではという疑問が広がっていること、多くの韓国人が同国内で消息を絶っており、北朝鮮工作員による拉致の可能性があることのほか、韓国政府のこの問題への関心の低さを指摘した。産経新聞 - 3月3日

■随分前から、レバノン女性が拉致された事件は分かっていたのですから、韓国の変な現政権はともかくとして、海外での情報収集や共同作業チームの編成など、外務省にはやるべき事が山ほど有ったのです。今頃になって国連が動き始めて、自分の手柄みたいな顔をしているのは笑止千万ですなあ。被害者家族の皆さんが米国まで出向いて活動していたのを外務省はまったく後押しもせず、マヌケな「平壌宣言」を自画自賛しているのですから、困ったものです。早く宣言を破棄しておかないと、これからの動きに対応出来ないのではないでしょうか?相手がここぞという時に、あのマヌケな作文を振り回したらどうするのでしょう?(其の弐に続きます)

憲法9条の出番じゃないのか? 其の弐

2006-03-03 09:28:40 | 外交・世界情勢全般
■戦後史の裏を知っている旧社会党や共産党の議員さん達がアルカーイダと会見する必要性はこんな所にも有るのではないでしょうか?今のイラクに足りないのは、間違いなく『平和憲法』です。日本から「布教団」を派遣しなければなりません。ガンバレ社会党!

イスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件を契機に宗派対立によるテロが続くイラクの首都バグダッドで2日、スンニ派有力会派「イラクの調和」の幹部アドナン・ドレイミ氏の車が武装勢力の襲撃を受け、護衛1人が死亡、3人が負傷した。ロイター通信が伝えた。同氏にけがはなかった。バグダッドではこのほかにも同日、市場での爆弾テロなどで少なくとも13人が死亡した。AP通信によると、首都南東部のシーア派住民が多く住む地域では市場で爆弾が爆発し、少なくとも8人が死亡、14人が負傷した。…シーア派地域の首都北東部サドルシティーで走行中のバスが爆発し、5人が死亡、8人が負傷した。爆発の原因は不明。共同通信 - 3月2日

■何だか、ますます戦後の日本に似ているように見えて来ますなあ。社会主義革命を目指す人々が国会で対立したり、信奉者が内ゲバを繰り返しましたなあ。北朝鮮やシリアに革命を求めて飛び出していった元気な?連中もいたのも、アルカイーダに似ていますぞ。


イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画問題で、1日付のフランスの漫画週刊紙シャルリー・エブドは、英作家サルマン・ラシディ氏ら12人の連名による「新たな全体主義に対抗する声明」を掲載した。声明はイスラム原理主義をナチズムやスターリン主義に続く全体主義と位置付け、対決姿勢を鮮明にした。声明は、風刺漫画が引き起こした摩擦について「文明の衝突でもなければ西洋と東洋の反目でもない。民主主義と神権政治の対立だ」と強調。イスラム原理主義について「あらゆる全体主義と同様、恐怖と不満を糧にしている」と指摘し「宗教的全体主義に抵抗するよう訴える」とした。
共同通信 - 3月2日

■ラシディさんは元気なようで、ちょっと安心ですが、居場所はまだ秘密でしょうなあ。姿を見せるとイランが「原爆の標的」にし兼ねませんからなあ。マルクス・レーニン・スターリンを並べて拝んでいた人が日本にも随分たくさん居たそうですし、これに毛沢東を加えたりトロツキーと入れ替えたりする本も沢山出版されましたなあ。ますます社会党の出番が迫っているようです。


イラク内務省に拘束され、2004年10月に香田証生さん=当時(24)=を殺害したことを自供したフセイン・ファハミ被告(26)は2日、バグダッド市内の内務省施設で共同通信バグダッド支局通信員の取材に応じ、香田さんは「殺されて当然」と繰り返し、悔恨の情を一切示さなかった。同被告は動機について「彼(香田さん)はイスラム教徒ではない。イラクに部隊を派遣したやつらは殺さねばならなかった」などと語った。フセイン被告は、自分のグループは、ヨルダン人テロリスト、ザルカウィ容疑者が率いる武装組織に所属していた、と述べた。同被告は自分の身元について外国人ではなく、バグダッド在住のイラク人と説明した。
共同通信 - 3月2日

■異端者や裏切り者(と思われる者)はリンチにかけて殺害しても平気な人が日本にも居ました。まだ、それを続けている人も居るようですから、他人事ではありません。


米国防総省は、イラクで宗派間の抗争が激化して内戦状態になる懸念が強まっているなか、駐留米軍規模の新たな縮小を検討している。複数の国防総省当局者が明らかにした。国防総省のホイットマン報道官は、イラク駐留米軍のケーシー司令官が今春、ラムズフェルド国防長官とブッシュ大統領に将来の米軍の駐留規模について勧告する計画であることを明らかにした。

■戦後の日本でも反米ゲリラ戦が計画されていたそうですが、昭和天皇の御活躍や米軍と協調体制を取った新政府の働きで内戦は避けられたようですが、イラクにはそれに代わる人がいませんから、この内戦は激化して留まる事を知らないでしょうなあ。


イラク駐留米軍は、イラクの国民議会選挙が行われた昨年12月には約16万人規模だったが、現在は13万3000人に削減されている。戦闘旅団も17個から15個に減らされた。ある国防総省当局者は匿名で、先週サマラで起きた「黄金のモスク」爆破以降のスンニ派とシーア派の抗争を鎮静化させる上で、米国が訓練したイラク治安部隊は「素晴らしい実績」をあげていると米軍司令官らは考えており、それは国防総省が駐留米軍の規模を削減してもイラクの治安部隊は対応できるという確信を高める要素と言える、と述べた。
ロイター - 3月2日

■ブッシュ大統領のアフガン潜入というオマケも付いたインド、パキスタン歴訪に合わせて香田君を殺害した犯人が公表されるのも不自然ですが、米国が手を引くには「イラクのことはイラク人に任せる」と言うしか無いのですから、これからもその「成果」が続々と発表されると思われます。「イラク人」などという居もしない「国民」に責任を押し付ける欺瞞は始めから破綻するのは分かっています。スンナ派とシーア派との対立、クルドの独立運動、これらを1つにまとめるのは絶対無抵抗主義の『平和憲法』しか無いのではないでしょうか?使い物になるのか、ならないのか、社会党とその信奉者は是非とも米国の核の傘の外に出て、「現場」で布教して実地体験をしてから、政界再編を始めましょうよ。

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憲法9条の出番じゃないのか? 其の壱

2006-03-03 09:27:44 | 外交・世界情勢全般
■民主党の永田スットコドッコイが開けた大穴の浸水が止まらないようです。もともと板切れや鉄片を持ち寄って、エンジンも舵(かじ)も勝手に取り付けて右に行ったり左に行ったりしていた「民主党」丸ですから、いよいよ浸水が始まっても誰も驚きはしていないようです。船本体には不似合いなほど大きな帆を上げて、「政権交代」などと大ボラを染め抜いて国会を航海していたのでしたが、自民党からの魚雷を受けたわけでもないのに、スットコドッコイが自分の船の中で特大の機雷を誤爆させてしまったのですから堪りませんなあ。一応戦闘艦でしたから、外からの攻撃には耐えられる装甲板が貼ってあったようですが、内側で大爆発したら持ちませんなあ。

■難破や嵐に慣れている菅直人さんのように笑っている人までいるそうですから、ばらばらになった後でも板切れに掴まって何処かの島に辿り着けると安心しているのでしょうか?中には、長年乗っていた泥船の「社民党」丸に乗り移る算段をしているチャッカリ者も居るとの話です。以前はオバチャンたちが乗り組んで賑やかでしたが、帆柱に揚げた「護憲平和」の文字も北朝鮮から飛んで来た石礫(つぶて)ですっかり色褪せて穴だらけになっているのですが、筏(いかだ)のような貧弱な船でも、竜骨だけは立派なものなので「民主党」丸よりは長持ちするかも知れません。うまくすれば、ドックに入って展示物として大切にされる可能性もあります。北朝鮮の不審船と並べて「歴史遺産」とするのも良いでしょうなあ。

■スクラップか博物館の展示物になる前に、「民主党」丸からの避難民を収容したら、是非とも帆を新調してペルシア湾に乗り入れてもらいたいものです。もう北朝鮮に向って漕ぎ出しても海岸にさえ近づけないようなので、ペルシア湾に「護憲平和」の帆を揚げて見せて欲しいものです。『憲法9条』の御威光が『コーラン』以上の力を見せられれば、「社民党」丸も再び改装して戦艦・社会党に生まれ変わるかも知れませんぞ!乗組員一同が大好きな「国連」の連合艦隊にも出動を願って、ペルシア湾でアラビア語に翻訳した『憲法前文』と『第9条』を轟かせてみてはどうでしょう?


アルカイダが2年前に作成した文書で、サウジアラビアとイラクのパイプライン爆破を支持者に呼びかけていたことが分かった。文書は、このほどイスラム系ウェブサイトに掲載されたもので、イスラム諸国の生命線である油田への攻撃は回避すべき、とも主張している。文書は2005年にサウジで身柄を拘束されたアブドゥルアジズ・エネジ容疑者が作成。「十字軍」と米同盟国に対する攻撃指針を盛り込んでいる。

■日本も「十字軍」に占領されて改宗を迫られたのでしたが、悪魔?の共産主義との戦いに協力する仲間と分かって手足を縛り上げたまま同盟国に加えられたのでした。「本土」に編入したばかりだった真珠湾を攻撃した航空母艦と飛行機は絶対に作ってはならず、その保障に平和憲法を貼り付けられたようなものです。ついでに皇室の血筋を先細りさせて自然消滅させる気長な時限爆弾も仕掛けられていた事が最近判明しましたが、米国が封印紙代わりに貼って行った平和憲法が、本当に命を懸けて守るに値するのかどうか、米軍も諦めて放り出しつつあるイラクで試してみたれば、憲法改正論議も地に足に着いたものになるのではないでしょうか?

■このまま、政界が揺れるたびに、『護憲平和』の帆布がキリスト教の「トリノの聖骸布」みたいに密かに持ち出されて、新たな逃亡先の秘密の箱の中に隠されて伝承されるような事が続くようでは、二大政党制も政権交代もホラ話で終わってしまうでしょうなあ。平和憲法を100万回読み上げても石油の一滴さえも出て来ませんが、イラクを「改宗」させて平和憲法同盟を結んで石油の輸入を安定させられれば、これは日本にとって大金星ですぞ!奇跡というより限りなく冗談に近い話ではありますが、野党第一党が自壊して解散する可能性が見えて来た今こそ、憲法の有効性を実証しておくべきでしょう。


文書は、米経済とサウジ王室に打撃を与えるには、原油供給を混乱させることが最も効果的だ、と指摘。サウジの国有製油所、石油パイプライン、イラクの施設が「すべて異端者の手に渡って」おり、「米国や西側諸国のタンカーを含め、異端者が持つ石油利権を標的にすることが許される」と主張している。
ロイター - 3月3日

■大急ぎで、社民党員と民主党内の隠れ社民党員とで、ビンラディンとザルカウィとの会見を企てるべきですぞ!土井たか子さんの出番です。福島党首も国際世界にデヴューする時ですぞ!たとえ自爆に終わっても、永田スットコドッコイ議員よりも盛大な花火となれる社会党の大団円になるでしょう。


イラク移行政府は2日、バグダッドと近郊に、イスラム教の休日に当たる金曜日の3日の外出禁止令を発令した。宗派対立による暴力の拡大を防ぐのが狙いとみられる。AP通信が伝えた。バグダッドでは、中部サマラで先月22日に起きたイスラム教シーア派聖廟(せいびょう)の爆破事件の後、24日から3日間、外出禁止令が出たが、同月27日に解除された。共同通信 - 3月3日

■米国を中心とする「連合国軍」に敗れて占領されたのに、戦後のイラクはかつての日本とはまったく違う様相を呈しています。日本でもソ連や中国から「潜入した」工作員やら秘密指令やらが飛び交って社会主義革命の準備が進められていた事が有りますなあ。かつてのコミンテルンと今のアルカーイダは同じような位置にいるようにも見えて来ますなあ。