■穴掘り工事や中距離ミサイル技術の仕入先を推測するには、通常兵器の品揃えを見るのが便利でしょうなあ。まったく武器市場の裏事情は信じられない皮肉なもののようです。
イランの首都テヘランにある警察学校は11日(現時時間)卒業式を行ない、女子警官部隊が卒業した。式では、新卒警官がパレードする催しも。新卒警官たちは、イスラム教徒の女性が着用するマントをまとい、AK-47自動小銃やG-3突撃ライフルを持って行進した。…女子警官の何人かは、イラン警察最高司令官のイスマエル・アーマディ・モガッダム氏と一緒に射撃演習をしたという。
毎日新聞 3月12日
■何気なく「AK-47自動小銃」「G-3突撃ライフル」などと並べて書かれいますが、旧ソ連製のAK-47、旧西独製のG-3、米国製のM16と言えば、世界の三大突撃銃として名高い実戦で鍛え上げられた名銃ですぞ!日本の自衛官が持たされる豊和工業製の64式自動小銃が玩具に見えるような性能を持っていると言われているようですなあ。海外派遣の時に、携帯は「1人1挺」とされた時に現場からは怒号が涌いたそうですからなあ、故障が多くて予備の銃が無かったら丸腰で敵の標的になる恐怖が蔓延したという事です。つまり、イランの女学生が持っている銃の方が、日本の自衛隊の銃よりも実戦向きで高性能だという事です。軍隊は士気の高さと規律の高さが勝負ではありますが、劣った武器を「大和魂」で補うような命令を出しては行けません。
イラク南部サマワに駐留している陸上自衛隊の3月中の撤退開始が困難な情勢となってきた。イラクの正式政府発足へ向けた政治プロセスが政党間対立で混迷を深めていることに加え、宗派間対立の激化で治安が悪化し、米国が撤退に難色を示しているためだ。政府は夏前に撤退を完了させる基本方針は崩しておらず、今後、撤退開始のタイミングを探る。
■3月中が無理ならば、有名な春の砂嵐(ハムシーン)が吹き荒れる季節を迎える事になります。視界を奪われ飛行機も飛べなくなる砂嵐に敵も動きを止めていてくれれば良いのですが、既に撤収の気分が広まっていると、思わぬ油断が生じないとも限りません。選挙目当てか国会対策かは知りませんが、余り政治家が無責任な軍事作戦の見通しを口にしては行けませんなあ。
政府は先月10日にイラク連邦議会選挙の議席が確定したのを受け、サマワの治安維持を担当する英豪軍とともに「3月中に撤退開始-5月末までに完了」の日程で自衛隊を撤退させる方針を固め、米英豪との調整に入った。この時点で正式政府の発足は4月以降にずれ込む見通しだったが、2月25日に予定されていた連邦議会の開会などの政治プロセスが進めば「撤収開始前に正式政府が発足している必要はない。米国も反対しない」(外務省幹部)とみていた。
■上海で大恥を掻くような外務省の報告では心許ないでしょうから、ちゃんと閣僚クラスの政治家が現地を訪ねて、新政府の首脳部とみっちり話をして来なければ話になりません。まさか、半日だけ大仰な防弾チョッキを着て散歩して帰って来るような無様な事はないでしょうな?それさえもせず、「米軍が大丈夫だと言った」だの「外国のテレビ・ニュースを観て判断した」だのと、恥ずかしい事は言わないでもらいたいものです。
しかし、2月22日にイラク中部サマラのシーア派聖廟(せいびょう)が爆破される事件が発生し、イラク各地でスンニ派との報復合戦に発展。3月12日に延期された議会開会が9日に再延期される事態に陥った。英国は先月24日にロンドンで開かれた日米英豪4カ国の実務者協議で5月末までにサマワの英軍を撤退させる方針を示し、日本も同調したが、米国は正式政府発足前の撤退に強く反対した。9月の退陣までに陸自を撤退させたい小泉純一郎首相の意向もあり、日本政府は撤退開始が4月にずれ込んでもなお夏前の撤退完了を目指す方針。毎日新聞 2006年3月10日
■今国会の大テーマの一つが、この自衛隊撤退の問題だったのですが、永田スットコドッコイ議員の御蔭で、トンデモない時間の浪費を強いられてしまったのは残念でした。もたもたしている間に「戦死者」が出たり、撤収の時期がまったく見えなくなったりしたら取り返しが付きませんぞ!派遣した自民公明両党にも責任は有りますが、無事に撤収できるかも知れないという時にスットコドッコイをやっている野党第1党の責任の方が遥かに大きいとも言えそうです。永田スットコドッコイ議員が辞職を渋っているのなら、さっさと頭を丸めてヘルメット姿でイラクに「御遍路」に行くべきでしょうなあ。大事な時に国会審議を止めてしまった事を自衛隊員に謝って来なさい!
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イランの首都テヘランにある警察学校は11日(現時時間)卒業式を行ない、女子警官部隊が卒業した。式では、新卒警官がパレードする催しも。新卒警官たちは、イスラム教徒の女性が着用するマントをまとい、AK-47自動小銃やG-3突撃ライフルを持って行進した。…女子警官の何人かは、イラン警察最高司令官のイスマエル・アーマディ・モガッダム氏と一緒に射撃演習をしたという。
毎日新聞 3月12日
■何気なく「AK-47自動小銃」「G-3突撃ライフル」などと並べて書かれいますが、旧ソ連製のAK-47、旧西独製のG-3、米国製のM16と言えば、世界の三大突撃銃として名高い実戦で鍛え上げられた名銃ですぞ!日本の自衛官が持たされる豊和工業製の64式自動小銃が玩具に見えるような性能を持っていると言われているようですなあ。海外派遣の時に、携帯は「1人1挺」とされた時に現場からは怒号が涌いたそうですからなあ、故障が多くて予備の銃が無かったら丸腰で敵の標的になる恐怖が蔓延したという事です。つまり、イランの女学生が持っている銃の方が、日本の自衛隊の銃よりも実戦向きで高性能だという事です。軍隊は士気の高さと規律の高さが勝負ではありますが、劣った武器を「大和魂」で補うような命令を出しては行けません。
イラク南部サマワに駐留している陸上自衛隊の3月中の撤退開始が困難な情勢となってきた。イラクの正式政府発足へ向けた政治プロセスが政党間対立で混迷を深めていることに加え、宗派間対立の激化で治安が悪化し、米国が撤退に難色を示しているためだ。政府は夏前に撤退を完了させる基本方針は崩しておらず、今後、撤退開始のタイミングを探る。
■3月中が無理ならば、有名な春の砂嵐(ハムシーン)が吹き荒れる季節を迎える事になります。視界を奪われ飛行機も飛べなくなる砂嵐に敵も動きを止めていてくれれば良いのですが、既に撤収の気分が広まっていると、思わぬ油断が生じないとも限りません。選挙目当てか国会対策かは知りませんが、余り政治家が無責任な軍事作戦の見通しを口にしては行けませんなあ。
政府は先月10日にイラク連邦議会選挙の議席が確定したのを受け、サマワの治安維持を担当する英豪軍とともに「3月中に撤退開始-5月末までに完了」の日程で自衛隊を撤退させる方針を固め、米英豪との調整に入った。この時点で正式政府の発足は4月以降にずれ込む見通しだったが、2月25日に予定されていた連邦議会の開会などの政治プロセスが進めば「撤収開始前に正式政府が発足している必要はない。米国も反対しない」(外務省幹部)とみていた。
■上海で大恥を掻くような外務省の報告では心許ないでしょうから、ちゃんと閣僚クラスの政治家が現地を訪ねて、新政府の首脳部とみっちり話をして来なければ話になりません。まさか、半日だけ大仰な防弾チョッキを着て散歩して帰って来るような無様な事はないでしょうな?それさえもせず、「米軍が大丈夫だと言った」だの「外国のテレビ・ニュースを観て判断した」だのと、恥ずかしい事は言わないでもらいたいものです。
しかし、2月22日にイラク中部サマラのシーア派聖廟(せいびょう)が爆破される事件が発生し、イラク各地でスンニ派との報復合戦に発展。3月12日に延期された議会開会が9日に再延期される事態に陥った。英国は先月24日にロンドンで開かれた日米英豪4カ国の実務者協議で5月末までにサマワの英軍を撤退させる方針を示し、日本も同調したが、米国は正式政府発足前の撤退に強く反対した。9月の退陣までに陸自を撤退させたい小泉純一郎首相の意向もあり、日本政府は撤退開始が4月にずれ込んでもなお夏前の撤退完了を目指す方針。毎日新聞 2006年3月10日
■今国会の大テーマの一つが、この自衛隊撤退の問題だったのですが、永田スットコドッコイ議員の御蔭で、トンデモない時間の浪費を強いられてしまったのは残念でした。もたもたしている間に「戦死者」が出たり、撤収の時期がまったく見えなくなったりしたら取り返しが付きませんぞ!派遣した自民公明両党にも責任は有りますが、無事に撤収できるかも知れないという時にスットコドッコイをやっている野党第1党の責任の方が遥かに大きいとも言えそうです。永田スットコドッコイ議員が辞職を渋っているのなら、さっさと頭を丸めてヘルメット姿でイラクに「御遍路」に行くべきでしょうなあ。大事な時に国会審議を止めてしまった事を自衛隊員に謝って来なさい!
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