「トイ・ストーリー」世界で放映されているという設定のアニメ、
「バズ・ライトイヤー」の映画。つまり作中作の映画化です。
スペースレンジャーのバズは、大掛かりな惑星の探査計画の最中に
判断ミスで母船に深刻な損傷を与えてしまう。
責任を感じた彼は、光速エンジンのテスト飛行士の役目を受けるが
しかし高速ドライブには思わぬ弊害があり…というあらすじ。
前情報を入れずに予想していた内容の10倍はSFだった。
このお話のおもちゃが売れているなら、
アンディの世界は教養のある、理解力の高いお子さんが多いのだろう。
バズの声はクリス・エヴァンス。
おもちゃの声と違うのは、まあ何か、あの世界の事情があるんでしょうね。
同性のカップルが出てくるという理由で中東などいくつかの国で上映禁止。
中国からは該当シーン削除依頼があったが制作側は拒否したとのこと。
おちばれ
憑りつかれたように光速ドライブを繰り返すバズのシーンは怖かった。
あれはもちろん責任感もあるんだろうけど、逃避のニュアンスも少し感じる。
レンジャーとしての仕事に復帰したい、親友のアリーシャもそう望んでた…
って思いこんでいたけど、でもそうじゃない、
自分のエゴで彼女の人生をなかったことにしてはいけないって気付くのは
複雑なカタルシスがありました。男女の友情の話としてよかった。
親友の人生を尊重する事、彼女からの友情に報いる事、
凝り固まった義務感からの脱却。
(あと声がクリス・エヴァンスなので、アベンジャーズ・エンドゲームの
ラストのあのエピソードのことを連想します)
ソックスがいなかったらもっと暗い話になっていただろうけど、
いてくれてよかったー!
光速ドライブのエネルギーが、ファミレスドリンクバーの
スペシャルブレンドみたいな作り方でふいてしまったけど。
でもソックスだけを友人として、
孤独に生きてきた彼の人生の事も考えてしまいますけどもね。
エンドロールの途中に1回、ラストに2回映像があります。