監督 久保茂昭
脚本 黒岩勉
ヤンジャンの同名人気漫画を実写化。
監督はHiGH&LOWシリーズを撮った久保監督。
日露戦争を生き残った杉本は、ある事情から金銭を必要としており
北海道で砂金をあさっていた。
そこで、アイヌの金塊のありかを記した地図が
脱獄囚24人の体に刺青として彫られている、という奇妙な噂を耳にした彼は
アイヌの少女を協力者として、金塊探しを始める…というあらすじ。
戦争、暴力、刑務所、ゴア、アイヌ文化、狩猟、食文化、
猟奇殺人、ヒグマの恐怖、様々な素材のごった煮である原作の映像化は
相当難しかったと思うけど健闘されている。
とくに熊はCGでも難しいのか、ハリウッド作品でも「!?」ってのを見かけるけど
この映画は撮り方が上手く、こわかった。
それとメイクのかたの腕前か、
鶴見、土方は特に、漫画のままの顔面だった。
それと令和の役者の白いなめらかな顔を
明治の戦争帰りの男性の肌に近づける汚しテクが素晴らしかった。
3巻のはじめくらいまでを映像化。
よく考えると序盤は飛ばせるところが全くないもんね。
脚本の黒岩さん、2023年は映画2本、ドラマ1本、
今年はまだ1月なのに公開映画1本、放映ドラマ1本で
仕事なさりすぎではないか。
エンドロールが終わるまで席を立たないほうがよいです。
内容ばれ
杉本の顔もだけど、
顔と体の調整、全身の傷の自然さも素晴らしかったな。
(ロケ地「鹿の湯」とありましたが、雰囲気のある温泉ですね)
熊に殴られた人間の顔面が取れるところは、
取れた瞬間にはカメラが引き気味になっていて上品かつ、
あ、取れた…的な冷静な空気がよかったです。
あとアシ(リ)パさんが、杉本の補佐っぽいヒロインになったりとか
そういう余計な映画的再解釈もなかったのでよかった。
彼女は強くて自由な児童なので。
本当に、漫画の実写化でも
原作をちゃんと尊重してくれる監督さんに当たると
こういう風にファンも初見さんもニコニコ作品になるんですよね。
(俺の才能によって何段も高尚なエンタテインメントにしてやるぜ…
うるせぇオタクの原作ファンには理解できないだろうけどな!
みたいな不幸な事故もあるのでありがたいことです)
さてラストまで映画化できるだろうか。
余計なお世話ですが山﨑賢人さんは大変じゃない?
「キングダム」と「ゴールデンカムイ」
続いている間は体型とか顔立ちとか現状をキープしなきゃだよ。
あとどっちも撮影が過酷そうなので健康管理もだよ。
ナレーションは津田さん。
黒岩さん脚本のドラマに二連続で出演されてるがそのご縁?