映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「マトリックス レザレクションズ」

2021年12月19日 | SF映画
1999年に公開され、その後世界中のありとあらゆるオタクに影響を与えた
「マトリックス」の続編。
ガンバトルにスローモーション効果と東洋の格闘スタイルを融合させた
独特の効果を作り出したのはこの映画だし、
この世界は実はシミュレーションで、
本当の世界は人間が管理されているディストピア、
主人公は救世主というのを最初にやったのも(私の知る限り)この映画。
若い人は「どの設定もどっかで見たような」と思うかもしれないが
後続が影響を受けまくった結果が現在なのです。
監督は姉のラナ・ウォシャウスキー。
キアヌ・リーブスとキャリー=アン・モス主演。

トーマス・A・アンダーソンは高名なゲームクリエイター。
過去に世界的大ヒット作「マトリックス」を作り、今も熱狂的なファンが多いが
ストレス性の妄想障害により自死しかけた経験があり
精神科で投薬とセラピーによる治療を受けていた。
ある日勤務するビルに犯罪予告があり、全員で避難する途中で
トーマスはサングラスの男性と出会う…というあらすじ。

マトリックスを好きだった人は、できたら過去3作を復習していくのがよいです。
私はあらすじはだいたい記憶してるから大丈夫~って思って行ったけど
やっぱり登場人物の事よく覚えている状態のほうが感慨もひとしおだったかも…
と少し後悔したので。
でも内容が分からなくなるとかそういうのではない。
そしてマトリックスを知らない人は、別に見なくてもよい。
当時の若くて尖っていた作品の世界観や結末が優しく丸くなったのを見て、
ファンがこれはこれで良かったなとしみじみする内容なので。
私は今更ネオが苦しむのを見せられたくなかったのでこの結末に賛同する。
少なくともス……ォーズみたいな、玉突き追突事故続編ではなかった。

エンドロール後にワンシーンあります。

注意書きのためのネタバレ(反転)
ビルからの投身のイメージが繰り返されるので
(何度もあるし、潰れる人体も何十体と映ります)
やばい人はやめておいたほうがいいです。

ラストばれ

メタ的な発言が目立った。
ワーナーのごり押しで無理やり続編を作ることになり
マトリックスとは何かを会議するたびに
段々精神状態が悪くなっていくネオとか、
物語は終わらないってアナリストのセリフとか、
スピンオフで会おう!っていうメロビンジアンのセリフとか。

エンドロールを見て思ったのですが、外世界での出来事、
ナイオビとの再会や、新生モーフィアス、バックスに
あなたは救世主ですって迎えられ
憧れの人妻が家族を捨てて自分を選んでくれるっていうのは
ストレスで壊れたネオの妄想って路線もまだ残ってますね。
でもまああの年代の男性の妄想なら自分が救世主で自分が世界を救う!
ってなるでしょうから、
トリニティもまた救世主であった、という結末だったからには
あれは妄想じゃないと私は考えます。
トリニティもまた救世主であったラストは、
また一部がブーブーブーブーいいそうですけど(笑)
ネオが唯一の存在ではない、言い換えれば孤独でないというのは
彼にとっては良いことのような気がします。

機械との闘争に終始したザイオンが滅び、
人間との共存を望む一部の機械と協力して作ったアイオが栄えているのは
今風だなあ…と思った。
争いを好まない気質の子がどんどん増えてるのは日本だけではないのかも。

アクションシーンは、20年前は唯一にして最高峰だったが、
当然ほかの映画のレベルがどんどん上がり、
それらをゴボウ抜きにするほどの斬新なアイディアと手法はなかった。
予告でもあったヘリからのミサイルの軌道を捻じ曲げるシーン等は、
相変わらずリズムと動きが良いな!と思ったけども。

アナリスト怪演だったな。彼の言う通り、
戦って自由を勝ち取りたいひとばかりではなく
従って楽に行きたい人もきっと多いだろう。
私はネコチャンが本体だと思ってたけど、そんなことはなかった。


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