プラド美術館の成り立ちと収蔵品について、
ふんわりと紹介するドキュメンタリー。
キュレーターさんが、推し絵画について力説します。
ナレーションはジェレミー・アイアンズ氏。
特になにかテーマがあるわけではないので、ちょっと散漫な印象。
しかしゴヤにベラスケス、エル・グレコ、ヒエロニムス・ボス等々
濃い作風の絵画に恵まれてるなプラド。
内容ばれ
むかしは裸体など刺激の強い絵は特別室にまとめて展示され、
女性と子供は入室禁止だったらしいです。
昭和のレンタルビデオのアダルトコーナー(笑)。
まあ私は剃毛した犬や猫が、とくに芸術的に見えないのと同じに
人間の裸体が芸術的だとは思わない派なんですけど、
描きたい人、見たい人は好きにしたらよろしい。
美大漫画「ブルービリオド」の本誌で
タイムリーにもベラスケスの話があったんですが、
色彩を光学的に見ていた、画家の中でも稀有な才能の持ち主とのことで、
しかし昔プラド美術館展があったときにベラスケスの説明文で、
宮廷画家であった彼は王の信任が厚く、
王女の結婚式のディレクターも彼でなければならぬという指名があり、
高齢に鞭打って仕事をしたが、過労でほどなく亡くなった…
と書かれており、秀でた才能を持ちながら
コミュカと実務能力もあったばかりに気の毒に…って思いました。
というか才能ある表現者で交渉能力もあるって案外珍しいですね。
とくに天才画家というと、
なんかこう周囲とトラブルばかりを引き起こす印象
(カラヴァ…いやなんでもないです)。
そういえばスクリーンの大アップで絵のタッチが映される機会って
あんまりないので、それを見たい方はぜひ(一瞬なんですけど)。
ゴヤが友達に宛てた手紙が面白かった。
巨匠でも自分の似顔絵の落書きしたりするんだね。