今年の変わった映画第3位。
(NO1スイス・アーミー・マン、NO2シンクロナイズド・モンスター)
宇宙人とパンクと青春と、冴えない青年と美少女の恋。
鬱憤を抱えてパンクにのめり込む青年エンは、
悪友2人とパーティにもぐりこむが、
場所を間違えたらしく、集まっているのは奇妙な人物ばかり。
そこでエンは個性的な謎の美女、ザンと出会う…というあらすじ。
物語の末端は風変わりだけど、骨子は古典的ラブロマンスだと思います。
1977年英国、誕生したばかりのパンクにすごい吸引力があった事は分かりました。
英国音楽、パンクについて詳しい人はより一層楽しめそうです。
宇宙人の表現が前衛的なので、
以前だったらカルト映画に分類されてそうだけど、
時代が変わったのでシネコンで上映された。
内容ばれ
ナンパ目的で行った主人公の悪友が、
美女をゲットして有頂天になっていたら、
いつの間にか尻を開発されていて噴いた。
エル・ファニングがめっちゃかわいく撮ってあって、
全シーンかわいくて、ゲロを吐いているところですらキュートなんですが、
主人公はシーンによってやつれやクマが目立って、
男の顔なんかどうでもいいんだよ!という監督の意志を感じました。
キスしたら妊娠しちゃった!っていう設定およびPVみたいなシーン、
え…いやちょっとむりです…って私は我に返ってしまったんですが、
普通のお客さんたちはどうだったんだろう…題材にしてはわりと人が多かったけど。
原作について
原作はニール・ゲイマンの同名短編。
ナンパ目的でパーティーに行って、
なんだかちょっと変わった女の子が多いなと思いつつ
奥手の主人公がぎこちなく女子とお喋りしていると、
美人と2階に消えてた悪友が逃げるぞ!って
パニックになって走ってきて、訳も分からずその家から遁走する、
という話。
宇宙人の集まりにうっかり混ざってしまった世にも奇妙な物語とも、
男子にとって女の子は宇宙人みたいなものという暗喩話とも受け取れる。
なので映画の80%くらいがオリジナルです。
この話が収録された短編集「壊れやすいもの」の
「翠色の習作」と「スーザンの問題」が好きで、
前者はシャーロック・ホームズのパスティーシュ、後者はナルニアの二次創作です。
「翠色の習作」は意外な結末系なので検索はしない方がいいし、
ホームズの登場人物はしっかり把握しているのが望ましいやつです。
ホームズファンにおすすめ。