分類はアクション映画にしましたが、頭脳戦も楽しめます。
脱出不可能な監獄から、男2人が協力して脱獄する話です。
シルヴェスター・スタローンと
アーノルド・シュワルツェネッガーが主演。
看守ぶん殴ってウォォォォって叫びながら銃乱射、夕陽だろ…
って思われそうですが、これが案外クレバー。
かといって最近ありがちなシステムに侵入してエンターキーをツターン!
監獄のすべてを支配下においてめでたしめでたし、でもないのです。
ものすごい頑張ってビスとか引き抜いて、ダクトをうんしょうんしょする系。
しかも!この67歳と66歳がいちゃいちゃすること!
スタローンに興味津々なシュワちゃんに、
頼みごとを聞いてくれたら俺の個人的な話を聞かせてやってもいい、とか
落ち込んだスタローンの手をシュワちゃんが握って励ましたりとか、
ともかくシュワちゃんの押しがグイグイ激しすぎて、商業BLの攻みたいでした。
たぶん映画会社にブロマンスマニュアルがあるんでしょうけどね!
(少し前のシュワスタ共演映画に「ブロマンスは後にしろ」ってセリフがあった)
(もちろん英語で言ってた。字幕は「男同士のラブコメは後にしろ」)
オチばれ含む箇条書き
・なんという空間の無駄遣い設計な刑務所。
・収監されている黄色人種が皆無だったけど、
実際のアメリカの監獄の人種比率に準じているのかな?
まああんなマッスル集団のなかに黄色人種の男が入ったら
どういうことになるかアホでも分かるしな……。
・ラスボスが「パーソン・オブ・インタレスト」のリースくんなのですが、
悪人に見えないんですよね…私がドラマを見ているせいかな。
でも鹿顔といういうか目が綺麗すぎる……。
あと背が高すぎる…足が長すぎる…顔が小さすぎる…。
・スタローンとシュワちゃんのくっつきぶりが異常なので、
周りの人は「がんばれ…」「ガンバ!」「応援してるぞ」
とシュワちゃんの恋を見守っていたと思う。
・ラスボスはスタローンの書いた監獄の本を愛読していて付箋がいっぱい。
なにか困ったことがあるとすぐに本に頼る。ファンやないですか。
・お前の母親INマラケシュの売春宿ってイスラム教徒への定番煽りかなにかなの?
と思って調べたけど分からなかった。とりあえずマラケシュはモロッコの街。
・北半球と南半球の排水溝ネタは某ミステリであったけど、
実際は変わらないってどこかで見た。
・手作り六分儀。精度が低そうだ。
・こういうアクションものでイスラム教徒の格好いい役って初めて見た!
でも祈りの儀式を脱獄に利用するってイスラム教徒的には抗議物件だろうか。
・上司の人が最後に閉じ込められていたコンテナに
「MCS」とあったのであとで調べたら
Multipurpose Conversion Systemの略のようでした。リサイクル廃棄物?
でも上司のあの設定は余計だった気がする。
・オチは読めなかったのでびっくりした。いいサプライズでした。
・「俺はてっきりあんたが俺に…」「うぬぼれるな」から始まる恋ですね。
分かります。
監督は「1408号室」や「ザ・ライト-エクソシストの真実-」
「シャンハイ」を撮ったスウェーデン出身のミカエル・ハフストロームさん。
この映画のネタみっしり感は、脚本のマイルズ・チャップマンさんのちからなのかな?
過去作品が特に見つからないのでこれが大作脚本デビューかもしれない。