「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

アプト式車両基地跡花の山 山田通子 「滝」6月号<滝集>

2014-07-03 03:50:53 | 日記
 「碓氷峠鉄道文化むら」での詠まれた句でしょうか。此処
は、明治26年の開通から平成9年の廃線を迎えるまでの大ま
かな日本の鉄道史の変遷を知ることの出来る所のようです。
トンネルの連続による煤煙の問題から、吐血や窒息する乗務
員が出るなどした鉄道の難所で、横川駅付近に火力発電所が
設けられて日本で最初の幹線電化が行われたそうです。「鉄
道唱歌」第4集北陸編では、碓氷峠の区間は「これより音に
ききいたる碓氷峠のアプト式、歯車つけておりのぼる、仕様
は外にたぐいなし/くぐるトンネル二十六、ともし火うずく
昼らしく、いずれは天地うちはれて、顔ふく風の心地よさ」
と歌われているそうです。「花の山」が配されて、景色への
感動が存分に伝わってきます。(H)