行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

底浅き川は音を立てて流れ

2013年11月05日 | 禅の心
底浅き小川は音を立てて流れ、満水の川は、自ずから静かに流る。
(スッパ・ニパータ)


 釈尊の存命の時代に最も近い時代に編纂された、スッパニパータというお経の中の言葉です。
不平不満ばかり言い、誰とでも馴れ馴れしく話し、権力者にゴマをするような人はある意味危険です。不平不満や悪口、陰口は言葉が軽く、馴れ馴れしいのはコミュニケーション力があるのではなくて人間関係が軽く、ゴマをするには態度が軽いのです。
 浅い小川とは、深みのない人のことです。立ち振る舞いが大きくても、何事も軽く内容のない人なのです。
 それに対して、満水の川とは、どっしりと構えていて、軽々しく振る舞わない人です。外向的な性格の人は何かといいことが多そうですが、軽くなりがちという欠点があります。寡黙でも、内容のある人が魅力的なのです。

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