野々池周辺散策

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その通りだと思う、元横綱白鵬への猛省要求

2024-03-06 06:37:49 | スポーツ
3日の日経が、珍しく大相撲の不祥事について記事を書いている。
元横綱白鵬は猛省して出直しを(浅香山博之)」がそうだが、昔からの大相撲ファンの多くは、元大関魁皇のことが好きなので、浅香山(元大関魁皇)の意見には大賛成だと類推する。記録に残しておこうと日経記事を書き写すことにした。
「大相撲・宮城野部屋の北青鵬が兄弟弟子への暴力行為で引退した。師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)も監督責任を問われ、部屋が伊勢ケ浜一門預かりになることが決まった。私も所属する同じ一門内でこのような事態が起こって北青鵬の行為は当然、許されるものではない。人間である以上、誰にでもむしゃくしゃする時はあるだろう。付け人の仕事ぶりに腹が立つこともあると思う。そんな時こそ、ひたすら稽古に打ち込んで汗を流せばいい。私も現役時代、そういう気持ちになったときは稽古で憂さを晴らした。だからストレスもたまらなかった。

親方となった今は、イライラを解消する手段がないのが悩ましい。北青鵬も陰湿な暴力やいじめなどの愚行に走らず、稽古でかいた汗で負の感情も洗い流してほしかった。師匠の宮城野親方も認識が甘かったと言わざるをえない。関取になれば付け人を従え、個室が与えられ、後援者からもちやほやされる。どうしても周囲が持ち上げてしまうため、強くなってから弟子を教育することは困難となる。だからこそ、師匠は弟子が強くなる前に、礼節や謙虚な心を持ち続けることをたたき込まないといけない。

北青鵬と宮城野親方、将来を嘱望されていた。
とくに宮城野部屋はアマチュアで実績を残した有望力士を多数抱え、今回不祥事を起こした北青鵬も入門時から将来を嘱望された。人間教育ができる期間の短いスピード出世は半面、部屋のリスクにもなりうる。宮城野親方は北青鵬のようなアマのエリートを何人も預かった以上、人一倍、そういう認識を持って指導に当たらないといけなかったのではないか。関取になれば注目され、部屋や協会の模範にならないといけない。私は弟子の魁勝が十両に上がった際、強くなるほど強さ以外の部分に世間は注目するようになることを一番に説いた。番付が上の力士ほど「強さだけが全てではない」と繰り返し教えていかないといけない。

相撲界にはやんちゃな子も入門してくる。様々な家庭環境で育った子が一つ屋根の下で暮らす以上、トラブルをゼロにすることは正直言って難しい。だから、起こってしまった時は日本相撲協会に迅速に報告し、適切な対処を協会と相談しながら進めていくしかない。師匠の目が届かないところでトラブルが起こった場合、弟子たちが隠さずに報告してくれることが何よりも重要になる。そのためには自分が部屋を空けていても、安心して任せられるしっかり者の弟子を一人でもいいから育てることも親方の重要な仕事の一つだ。

私も稽古では厳しく接するが、稽古が終われば相談ごとをしやすい雰囲気をつくることも常に意識している。話しても無駄だと思わせないためにも、師匠の側が、弟子の話をしっかりと聞く姿勢を持たないといけない。

理想の師匠像は先代武蔵川親方。横綱武蔵丸や多くの大関を育てた。
私の理想の師匠像は、先代武蔵川親方(元横綱三重ノ海)だ。現役時代に様々な部屋に出稽古に行ったが、その存在感は別格だった。親方が稽古場に入ってくるだけで稽古場はピリピリしたムードになり、見学者も自然に私語を慎むほどだった。あれがまさに「無言の圧力」だったと思う。だが一度、武蔵川部屋の酒席に呼ばれた際、酒が入っているとはいえ、弟子たちが親方を慕い、冗談を言い合っているのを見て衝撃を受けた。稽古場を離れれば、何でも話せる関係を築いているのだなと感じた。あれが理想の師弟関係だと思った。稽古場を離れても近づきがたい雰囲気のままでは、弟子は何も相談できない。常に怖い必要はなく、「怒ると怖い」ということが指導者としていかに大切かを先代武蔵川親方から学んだ。

今回のような不祥事が起こると相撲部屋の団体生活の負の面ばかり強調されることになるが、私は周囲を気遣う心が育まれるなどいい面もたくさんあると思う。本人が悩みごとを言い出せなくても、周りが「あの子の様子がちょっとおかしい」と気づいて師匠の私に教えてくれるような思いやりのある人間になってほしいと弟子たちには常に言っている。親方の側も、返事がいつもより遅いとか、顔がちょっと暗いとか、弟子たちを日々よく観察して細かな変化に気づかないといけない。悩みに早めに気づいてケアし、取り返しのつかない事態になるのを避けていくしかないと思う。

ただ、そればかり気にしていても強い力士は育てられない。「かわいがり」という角界の隠語に変なイメージが付いてしまったが、本来は親方や兄弟子が強くなってほしいという愛情から厳しい稽古をつけてあげるという意味だ。そういう稽古は強くなるには欠かせない。ぶつかり稽古で砂まみれになった姿をみた見学者に「もうやめてあげて」と言われることもあるが、こちらもプロとしてここまではやっても大丈夫という線引きをしっかりしたうえで、強くなるには必要な稽古だと考えて指導に当たっている。大相撲の伝統的な稽古法までコンプライアンス違反とみなされると、指導が成り立たなくなってしまう。今の時代に合った指導と昔ながらの厳しさのバランスをどう取るかが非常に難しい。

今回のことで、素行の悪い子は切り捨てるという発想になってもいけない。そういう子に稽古や相撲部屋の団体生活を通じて人間としての成長を促すことも親方の一つの使命だと思う。再び不祥事が起これば、宮城野親方に次はないだろう。親方業というのはこれほど責任が重く、難しい仕事だという事実を再認識し、猛省して出直しを図ってほしい。(元大関魁皇)」

浅香山親方:NHK」
浅香山親方(魁皇)が現役時代のころから好きな力士だった。
「現役時の魁皇は、それこそ『気は優しくて力持ち、真面目で努力家、潔い』-金太郎のような『お相撲さん』らしい力士で、しかも九州出身、日本人の道義の基本を示してくれた力士でもあった」と何かの記事にあった。その浅香山親方がNHKの解説者だった当時、彼の解説は、そうなんだとごく自然に納得がいく。取組内容を 詳細に説明するわけでもないが、そうかと納得させられる。だから不思議だ。一度や、浅香山親方がNKHの「鶴瓶の家族に乾杯」の九州人吉編に出演していた。そのときの浅香山親方の話し方や焼酎大好きという表情がごく自然だった。その自然な雰囲気を相撲解説時にも対応している。 対応すると言うより自然にふるまっている感じだ。浅香山親方がテレビ解説に出ると、大相撲の雰囲気が一気に和んで茶の間に一気に近づいてくるから、当方もテレビ場面にに釘づけになってきたものだ。相撲の現役を引退しても、なお大好きな部類に入る相撲取りはそうざらにいるものではないが、その筆頭が浅香山親方(魁皇)。兎角、政治的で目立つ動きをする一部の親方衆の中で、遇直に相撲の伝統を守っていこうとする浅香山親方の考え方や活動は、安心感があり信頼できる。だから、
私も魁皇ファンの一人だ。

その魁皇、「鶴瓶の家族に乾杯・・人吉編」に出演していた場面のこと。福岡県直方出身の浅香山親方にとって九州は地元。その中でも、人吉市は巡業で訪れた経験があり、大好きな温泉や焼酎に出会う旅をしてみたかったのだと言う。
前編、出だしの待ち合わせ場所は人吉城跡(繊月城)、ロケ日が2月と言うこともあって、この日の外気温は1度、小雪が舞う天候で、相撲取りの魁皇は余りの寒さに震えあがり、ロケ車に避難することから始まった。そのあとの浅香山親方には、熱々のローストチキン、味噌饅頭、天然物ウナギのかば焼き、そして焼酎の試飲と続くことになる。後編、女性杜氏(とうじ)がいる焼酎の蔵元を訪ね、此処でも焼酎三昧、人吉温泉に浸かった後は、焼酎を飲みながらのご馳走。終始、親方への焼酎攻めだったが、自分だけではなく付き人にも盃 を勧める
姿は微笑ましく、魁皇の人柄がよく出た場面だった。

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