野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

2024年6月末、阪神はこの位置

2024-07-03 06:12:48 | スポーツ
阪神タイガースの交流戦結果はほぼほぼ最下位の不振だったが、しかしセリーグ3位を確保していた。しかもそれが本来の4番、5番を欠如しての3位だから、4番5番が復活するであろう、交流戦後のリーグ戦を期待していた。しかし、交流戦後のリーグ戦は対DeNA戦は1勝1敗、次の中日戦は1勝1敗1分け、ヤクルト戦は2戦2敗で終了。で、6月30日の最終戦後の順位表が下記で現在、4位だが2~4位は殆どゲーム差がない。だから何時でも順位は入れ替わると思うが、広島の纏まりの良さと今の阪神のゲーム運びのチグハグサからみれば、ゲーム差4は大きい。
  「阪神タイガース公式HP」
しかし、6月最終戦、30日の対ヤクルト戦は見るも悲惨な戦いだった。
まさに悪夢の大逆転負け。七回までは西投手の快投もあって5点取って、今日は勝ちだと、テレビに大写しになった、神宮の観客席のファンが持つ「今日は楽しい」と言うボードがそれを物語っていたので一緒に喜んだ。 あの打てないと言われた阪神の打撃陣が一転して活躍し、我々も西投手の勝利を確信していた。それがだ、リリーフ陣崩壊で八回一挙5失点で逆転され、九回表同点チャンスも植田の本塁憤死。目も当てられん。 昨年までの自慢のリリーフ陣が踏ん張れなかった。岡田監督の何時ものボヤキを読むと「岩崎も、ゲラも投げる準備してなかったそうな」 打撃陣が上向いたと喜んだら、自慢のリリーフ陣が落ち込む。その1日前の29日のヤクルト戦も阪神の痛恨のエラーを起点にしてヤクルト6:1阪神で負けただけに何とも言いようがない。29日の悲劇は三回に起こった。この日、1死一塁からオスナを併殺打に仕留めたと思われたが、中野の送球をショート小幡が落球した。このゲッツーが取れず、これを起点にしてヤクルト村上にセンター前を浴びて満塁となり、更にサンタナと長岡に連続タイムリーを打たれ、伊藤投手は降板。なんでもない簡単なことだ、これでアウトで次は阪神の攻撃に移ると思った瞬間、小幡が落球、チェンジが一転、1死一、二塁のピンチとなり、伊藤が満塁から連続タイムリーを浴びてKOされてしまった。このゲッツーをキチンと処置しておればと言っても、結果は負けにつながった。阪神の試合はこういう何でもない所作が原因で負けることが、今年は多い。

で、昨年2023年、リーグ戦と日本チャンピオンを制した阪神タイガースは、ちょうどこの時期、どのような位置にあったかと言うと、73戦を終了して貯金12の1位だった。2位のDeNAとのゲーム差は1.5、3位広島とは3.5ゲーム差だった。
     
ひと昔前の阪神では考えられない事だが、2023年のこうした首位を維持していると、これが当たり間になってくるから、阪神という球団は実に面白い。毎日、デイリースポーツの記事をネットで拾い読みしながら、岡田監督の談話に引き込まれ、なるほどと納得しながら、それでも負けるとこんな弱い球団はないと嘆きながらも、勝つと良かったねと、勝ち負けの度に一喜一憂してデイリースポーツのネット記事を読みふける自分がいた。本当に時間つぶしには持って来いで阪神の試合は実に面白く、愉快な毎日の2023年だった。

今年は、ドジャーズの試合のほぼ全試合をNHKが放送しているので午前中はMLBを見て、午後からはプロ野球を見る。プロ野球を見ると言っても近畿で放送される阪神の試合しか見ない。こうして米国のMLBと日本のプロ野球を1日中テレビ観戦して気づくことに、MLBとプロ野球の大きな違いに監督の采配がある。MLBはどのチームもほとんどの監督はベンチの最前列に腰掛けてゲームを追い、サインを出す。自チームの攻撃や守備が終わると、いの一番に監督が選手を迎え、不慮の事態になると真っ先に監督がベンチから飛び出す。一方、日本のプロ野球の監督はベンチの一番後ろの席に陣取りサインを出す。あの日本ハムの新庄監督でさえ、同じ。また、試合後の監督談話、読むのはほとんどが阪神の監督談だが、選手やコーチへの苦情や不満をよく話す。例えば、30日のヤクルト戦後の話では、八、九回に備えて投手コーチの準備不足を嘆いていた。岡田監督はすべからく勝因や敗因を含め、それが末端の最終評価者であるファンに届くように記者に話す。一方、MLBの監督は選手への不満はまず話さない。世界各国の超エリートを集めたMLB監督の所作の方が何となく良いように思うが、でも、2023年のWBCは日本が米国を打ち破ったので、組織運営上どちらが優れているとは言えない。でもすぐに思い出すのは、太平洋戦争で負けた日本帝国軍の敗因を纏めた「失敗の本質」という単行本の記述。現場監督者の責任について参考になるのは、ここで指摘されていることであるが、米軍は戦争を追行すべき人事や作戦は実績に応じて合理的に判断し勝利する術を決断し(例えばタスクフォースは真珠湾奇襲から米軍が考案した)、能力主義に徹した人事や戦略等を採用したのに比べ、日本軍は情緒的な判断(例えば好き嫌い)やその場の空気をどちらかと言えば優先したとある。そして、日本軍の組織行動は現在の企業行動と何ら変わることはなく継続されている、と指摘している項があるが、その点で考えれば、岡田監督の話は、物事を自分の経験に基づいて合理的に勝つために戦い方を考え、それを記者に話し最終判断者であるファンに伝わり納得してもらうべく行動しているようにも思われる。
コメント
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